2008/12/30 買い物ツアー

旅行四日目。
実質、最終日です。
夜はボリアリスロッジに行き、帰ってきたら数時間後には飛行機に乗って帰国しなくてはならないのです。

つまり、お土産を買ったり、いろいろと遊ぶのは今日の昼間が最後ということ。
特にオプショナルツアーも入れなかった私は、16:00にお土産の買い物ツアーを入れているだけです。
それまでは暇なのですが、今年は食べ歩いてみようと考えていました。
旅行前に買った「地球の歩き方 アラスカ 2009-2010」で、あちこちのレストランが載っていましたので、どこか行ってきましょう。
ホテルの目の前のステーキ屋さんに行きたいですね!

と、いうわけで11:30に目覚ましをセットしていました。

11:29 ……携帯電話が鳴りました。

はい……
眠い目をこすりながら出ると、S.linさんでした。
「あ、私、キヴィト買いにCan-Alaskaの出店に行くんだけど、昼でもどう?」

もとよりその予定でしたので、快諾。
急いで身支度を整え、ホテルの玄関でタバコを吸っていると、
S.linさんを乗せたタクシーが到着。
二人でCan-Alaskaに行きました。(私は三日連続……)

S.linさんが物色するのに付き合っていると、またコーヒーを出していただき、しばし、雑談。
S.linさんも去年はウェストマーク フェアバンクスに宿泊し、Can-Alaskaで買い物をされたそうですので、勝手知ったるもの。

「この辺、どこがおいしいですかね?」

Can-Alaskaの方もふつうはアンカレッジにお住まいの方たちですから、あまり状況は変わらないはずですが、直行便の時期はホテル住まい。きっと詳しくなっているはずです。

で、勧められたのは、結局予定通りのホテルの目の前。
レストラン、『ワイルド アイリス』 ……菖蒲ってことですかね?

S.linさんと歩いて一分の店に行きました。

店に行くと、「寒いので、隣のホテルの入り口から入ってきてね」との貼り紙。

二人で写真右手にあるホテルの入り口から入り、ホテルの中を通り、店内へ。
入ると、おっちゃんたちがちょうどお昼の時間。
日本人はいませんでした。

きれいなお姉さんに促され、店内に入ったものの案内をしてくれるでなく。
勝手に席に着けということと解釈し、外の見える席に。

きれいなお姉さんが持ってきたメニューを見て、選んだところ、
どうやらディナーメニュー(17:00〜)だったらしく、他の物を進められました。
結局、無難なランチに。
出てきたものはこんな感じ。

ハンバーグをカツにしたようなものに、ベシャメルソースを大量がけ。
多量のポテト。
一口目はすごくおいしかったです。
でも、ちょっと、くどいかな?

S.linさんが頼んだラザニアがおいしそうでした。
普段、お酒を飲まない(飲めない?)私ですが、寒い地方に行く時には少しは嗜みます。
あったまりますし、寒いところで飲む酒って、酔わないんですよね。
と、いうわけでこの店でも地ビールを頼みました。
二日目のチェナ温泉でも頼んだのですが、飲み干せませんでした。
今日こそは飲み干すぞ〜と、思っていましたが……やはりだめでした。
アラスカン アンバーというちょっと黒いビールなのですが、味は悪くありません。
(……日本であまり酒を飲まない私が、味についていっても説得力は皆無ですが)

ホテルに戻り、しばらくS.linさんとお話し、お別れ。次に会うのは空港ですね。

部屋に戻り、今までの写真を整理していると、もう夕刻。
買い物ツアーの時間です。

これは、AIEがショッピングシャトルと呼んでいるもので、
ウェストマークフェアバンクス ホテルから、フレッドマイヤーやウォルマートへバスで連れて行ってくれるというもの。往復で$15。

え〜、そんなにするの?

と、よく言われますが、タクシーを使うと往復で$30くらいかかります。
3人以上で行ければタクシーの方が安いですが、ひとり旅ではこっちの方が安いです。

まずはウォルマートへ。
「じゃ、18:30にフレッドマイヤーへ迎えに行くから」
と、豪快なガイドさんは我々をおろして行ってしまいました。

……フレッドマイヤーへ迎えに行く?
この−40℃近い中、ウォルマートと背中合わせのフレッドマイヤーまで歩けと?
(近道を歩いて、10〜15分かかります。ジュースなんか買ったら、間違いなく凍ります)

ま、まぁ、いいか。
昔はそんなこと平気でやったしな。
きっと大丈夫だよ。

と、買い物ツアーということで油断した防寒しかしていない私は、ちょっとだけ後悔しました。

なにはともあれ、買い物です。
今回は土産物はほとんど揃っているので、明日の朝ご飯と店の様子を見に行くくらいのつもりでした。
ウォルマートは、以前はホームセンターという感じで、生鮮食料品は全然扱っていませんでした。
お土産物もフレッドマイヤーに比べて全然、量も品種も少なかったのですが……

なんとまぁ、立派に。


スイカがありました!!
スイカ!!一個約$4くらい。安いー!

スイカとマンゴー($2くらい)を買いました。
あと、サンドイッチ?(なんというのかわからない)など。
おにく。

お土産物のコーナーもかなり充実。フレッドマイヤーよりもちょっとだけ安い。
靴下とか、帽子とか、帰りの飛行機用のスリッパとか、結構無駄遣いしてしまいました。

前々日、チェナの山頂でLEDライトを落としてしまったのですが、やはりバッテリー交換などで必要です。
$1.45で安いブックライト(本の表紙の端っこにクリップで留められて、ヘッドが20センチくらいひょろっと飛び出ているライト)を、2個購入してしまいました。便利そうです。
なんやかんやで結構な値段になってしまいましたが、袋を三つほど抱えてフレッドマイヤーへ移動しようと外に出ました。

すると、見覚えのあるバスとガイドさんが。

「フレッドマイヤーへ行くんなら乗っけてくよ〜」

おかげで寒い思いをせずにすみました。

フレッドマイヤーへ着いたのはいいものの、買い物は終了しています。

唯一つ。
歩くつもりでいたので、凍ってしまうと困るから買わなかったものだけです。

フレッドマイヤーの店内を探すと……ありました。

花束です。

今晩、お邪魔するボリアリスロッジは、今年の11月末に宿泊施設が完了したと聞いています。
また、2008年1月にお邪魔した時には奥様がご懐妊されており、春にはご長男が誕生されたとのこと。

お土産に飾り飴を購入してきましたが、そのほかにも花束を贈ろうかなと思っていたのです。
(だから買い物ツアーを四日目にしました)

適当な花束を購入し、はさみとラッピング用紙も購入。(しかし何でもそろうな……この店)

ホテルに戻ってくるなり、花束をラッピングしなおし、萎れないように加湿器の下へ。
ホテルの乾燥は、今年も激しかったです。

いつもは枕もとを湿している加湿器をキッチンに持ってきて花の上にあたるように。

撮影の準備などを完全に終わらせ、夕食。

ふっふっふ。

楽しみにしていたスイカです。
ウォルマートで買った時、同じツアーだった方に、
「い、今から買うんですか?」
と、言われましたが。
私はスイカが好きなのです。
アジシオは持参。
完食。
味は薄かったですが、おいしかったです。

次はマンゴー。

昨日ざっくりやったので、飾り切りはあきらめました。
今日も切ったらシャレにならん。
解体完了
甘味は少なく、少し青臭い感じがしましたが、こんなものでしょう。
満足。

夕飯もワイルドアイリスに行き、今度こそステーキを食べようかと思いましたが、日本から持参した食糧が余っているので、消費することにしました。


夕飯後は荷物の片付け。

ボレアリスロッジから帰ってきたら、パタッと寝られるように。
ここでやっておけば、出発するまで4時間くらいは眠れるはずです。

そういえば、三日目のスキーランドでお話した東京のご夫婦。
お二人でスーツケースは二つ。
でも、ひとつは丸々食料だったとか。
税関で、食料の有無を聞かれたとき、正直に答えたそうですが、ぜひとも税関職員にチェックしてほしかったですね。
スーツケースを開けた時、どんな反応したんでしょう?
想像してひとりでくすくす笑いながら準備完了。


すると、もう最後の観測の時間です。
先ほど購入したブックライトを防寒着の襟に付けて、集合場所に降りていくと、その様子から、
前夜の東京のご夫婦に『チョウチンアンコウ』と呼ばれてしまいました。
近づくと、食べられるぞ〜とのことです。
今回の旅では私はあまりお知り合いになった方がいませんでしたので、自分からは名乗りませんでしたけど、結構挙動不審だったようで、いろいろと呼ばれていたようです。
「あの『6回目の人』、休憩場所に来ないけど、生きてるのかなぁ」 とか、
「あの『おっきなひと』、外で死んでるんじゃない?」 とか。
(あとでいろいろ聞きました)

おもしろかったのは、同じツアーの人が二日目のチェナ温泉に行った時、
「私のツアーに今年5回目だか6回目だかの人がいて、夕べ一晩で500枚以上の写真撮ったんだって〜」
と、たまたま同席していた友人のS.linさんに話したらしいのですが、
「あ、それ、たぶん友人です」
とS.linさんに言われ、すごくびっくりしたそうです。
世間は狭いですねぇ。
それとも、我々の行動範囲が狭いのでしょうか?



さて、今日のガイドは誰だろうな〜

去年のボリアリスロッジのガイドは、『トラッパー伊藤』と呼ばれる年配の男性。
去年、−20℃のところで怪談をしやがったオヤジです。
今年もフェアバンクスに来ていたそうなのですが、結局会えませんでした。
怪談、期待したのですが……−40℃のところでは、幽霊の方があったかそうですね。

四日目のガイドさんは、二日目チェナで一緒に食事をしたガイドさんでした。

ボリアリスロッジは日本人ご夫婦が営まれているオーロラ観測ロッジ。
初日・三日目とオーロラ観測したスキーランドのお向かいに当たるとのことです。
大型バスはロッジの前まで入っていけないので、スキーランドの駐車場からご主人と、奥さまのお父さんがバンでピストン輸送してくれました。

ロッジに着くと、すでにぼんやりとしたオーロラが、虹のように北天を横切っていました。
ご主人はすでに販売用のオーロラ写真を撮り始めているとのことで、奥様からロッジの説明がありました。
同じツアーだった方のアドバイスもあり、説明の後に花束贈呈。(本当はこっそりと渡すつもりだったのです)

お子様の誕生と、宿泊施設完成おめでとうございます。

「どうして知ってるんですか?」

去年も来ましたから。(一昨年もですが)

あとはひたすら撮影です。
ぼんやりとしたオーロラが濃くなったり薄くなったりしながら、北天を移動していきます。
お隣になった方が写真撮影に苦労されていたので、カメラの調整をしてあげました。

その方が、何枚か練習の撮影をされ、うまく撮れるようになったころ。
今日もこのまま終わるのかな〜と思っていた12時過ぎ。

北西の空で大きく動き始めました。

あとは大爆発。

6年目にして最大規模のオーロラでした。
オーロラの様子は、こちら(12/30参照)

見事でした。
シュルシュルと音のしそうな高速移動。
瞬間的なフラッシュ。

ISO1600 シャッター速度を1秒にすると、露出オーバーになるくらいです。
きっとISO400とか800とか低感度にして、10秒とか露出すれば、かなり大規模なオーロラに写ったことでしょう。
私の撮影方針が『できるだけ短時間で撮影する』というものですので、同じ日に撮った方より規模は小さく見えると思います。
ですが、短時間で撮影すると、動きの速いオーロラは縦の線状に写ります。
これが、好きなんですよ。(あまり一般受けしないのは知っていますが)

大満足して撮影終了。
先ほどカメラの設定をしてあげた方も、無事に撮影できたそうです。
運のいい方もいらっしゃるもんですね。


1時過ぎ、ご主人の撮った写真の販売が始まりました。
おそらくご主人はF1.4のレンズを使ってますね。
今日のオーロラなら0.5秒露出で十分です。
いいな〜
きれいな線が出るんだろうなぁ〜

私は、写真の購入に興味はありませんので、皆が注文書を書いている間、
奥様とお話していました。

昨年11月末、FM TOKYOのホンダ スイート ミッションというラジオで、奥様が電話インタビューされていたので、そのことを。
電話・ラジオごしとはいえ、えらく不機嫌な声でしたねぇ〜
「そうでしたか?あと2時間で家を出ないとアメリカに戻る飛行機に間に合わない〜っていうところでしたから」
とのことです。
今聞くと、そんなに不機嫌そうでもなかったかも。
こちらでアーカイブが聞けます。2008/11/26と11/27の両日ですね。

大満足して帰路へ。

当然、スキーランドでも見えたらしく、
帰路のバスで合流したスキーランド組と全員そろった時、ガイドさんが万歳三唱。

ガイドさんもホッとされたんでしょうね。

今回の旅では初日から結構見えていましたので、ガイドさんの心労も少なかったみたいですが、やはり『見えない旅』のときは、胃が痛くなるそうです。
自然現象ですから、天候が悪いときだってあるし、晴れていても見えないときだってあるでしょう。
ですが、決して安くないお金を出していくからには、絶対見たいもの。
中には、ガイドさんに八つ当たりする方もいらっしゃるそうです。
自然現象ですから、ガイドさんに当たるのはやめましょう。
オーロラを見に行く方は、良識のある方であってほしいですね。

(……なんて偉そうに言っていますが、昨年のボレアリスロッジのとき、アメリカ人ドライバーがガソリンを入れ忘れ、出発が30分遅れて、えへらえへら戻ってきたときは、さすがに少し怒りそうになりました。2台のバスに分乗し、1号車はとっくの昔に出発してるんだもん)

まぁ、今年はそんなこともなく。
無事にオーロラも観測できて、大満足の旅でした。

後は………帰国です。



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