
オーロラ旅日記 〜イエローナイフ〜
さて、観測も最終日である。
前日、前々日と十分にオーロラを見て、撮影することができた。
今日は少し遊んでみようか。
用意したレンズは、Canonの50mmF1.8 キャノンのレンズ群の中で、いちばん安い単焦点レンズだ。50mmというと、人間の視界の見え方とほぼ同じくらい。でも、デジタルカメラを使用すると、1.6倍換算となるため、80mmくらいの実効となる。 80mm・・・・・・通常、ポートレートレンズなんて呼び方もされる。人物のバストショットにちょうどいいくらい。オーロラの撮影で、普通は使わない。 オーロラの撮影向きなのは、大きくても30mmくらいまで。
どうしてそんなレンズを選んだかというと、キャノンの中でいちばん構造が単純なレンズだから。おそらくはどんなに劣悪な環境でも、安定した画像を供してくれると思う。 さらに、口径が52mmと狭く、レンズフィルターが安いのだ。 今回は、赤いオーロラの撮影がしたくて、レッドハンサーフィルターを準備してきた。赤色を強調してくれるというものだ。  こんな感じ。・・・・・・思ったのとはちょっと違う。
肝心のオーロラは、あまりぱっとしない。 皆、ゴムチューブの大きなもので滑る滑り台や、シャボン玉で遊ぶ。
そうこうしているうち、1:45. そろそろ帰る時刻だ。 残念だ。 最後に、もう一度ゆらゆらと動くオーロラが見たかったのだが。
カメラを仕舞った。 今年のオーロラは終わりである。

そのとき。
外から叫び声が上がった。
本当に帰る直前、時間にしてわずか一分弱だろう。 緑色の揺らめくオーロラが観測できた。
カメラを持たず、じっくりと目に焼き付ける。
ああ、遠くまで来たなぁ。
もう一度、見ることはできるだろうか?
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