Shinjiのパソコン勉強 実践編
 

PC−98・Win95でのMOディスクフォーマット

同じ事をしてもDOS/V機とPC−98シリーズでは状況がまったく違ってくる場合があります。こういう事も現実にありますのでご一読下さい。


MOメディア、便利ですね。MOドライブを買う前は贅沢品にしか思えなかったのですが、使い始めるとこれがなくてはならない道具になります。奮発して買った640MBのMOドライブ。私の宝物のひとつです。しかし普段PC−98シリーズとDOS/V機の両方を使っている私は奇妙なことに気がつきました。それはこのMOディスクをWindows95上でフォーマットするときの、PC−98シリーズとDOS/V両マシンにおける所要時間の異常な迄の差です。

最初に概論的な事を申し上げますが、そもそもPC−98シリーズのWindows95上標準では、

 3.5インチ540MB・640MB・1.3GBのMOディスクをフォーマットできない

のです。そのMOドライブに付属しているユーティリティソフトを使用すれば勿論可能ですが、そういう外部的な手段に頼らないOS標準の状態では230MBを超える3.5インチMOディスクをフォーマットする事ができないのです。PC−98のWindows95マシンを起動し640MB対応MOドライブに540MBMOディスクか或いは640MBMOディスクを挿入し、マイコンピュータからでもエクスプローラからでもフォーマットを試みて下さい。フォーマットサイズの選択枝には128MBMOディスク用と230MBMOディスク用のメニューしか現れないでしょう。
因みに私は「できるかな」ってなもんで、DOS窓を開き、「format /?」と打ち込んでみました。DOS窓からDOSコマンドでMOディスクをフォーマットしようとした訳ですね。「format /?」でコマンドのヘルプ表示させて見るとちゃんとMOディスク専用の「/O」(アルファベットの「オー」です。数字の「ゼロ」ではありません)スイッチが解説されており、サイズ指定が「128、230、60」と選択できると表示されます。「なあんだ、できるんじゃないの・・・・・」。私は早速640MBのMOディスクを挿入し、DOS窓を開いて、MOディスクドライブ名が「C」だったので、「format c: /o:60」と打ち込み、「Enter」キーを押しました。ちょっと遅かったですが順調にフォーマットは進んで行きました。ところが「20%終了」あたりからやたらに進行が速くなっていき不思議に思っていますとやがて、450MB以上の不良セクタが誕生した旨画面表示されました。私は仰天し、早速そのディスクを以下に説明するようにASPI上で動作するMOドライブ付属ソフトでフォーマットし直しました。そっちでフォーマットすると、誕生した途方もないサイズの不良セクタは消滅、綺麗にフォーマットされました。・・・・・・ちょっと怖かったですが勇気を出して、もう1枚別の640MBディスクを取り出してきて同じようにDOS窓から「format」コマンドをかけてみました。可能性は低いですがさっきの640MBディスクがホントに不良品だったからかもしれないからです。しかし今度も同じ。今度は640MBのうち500MB以上が不良セクタです。もう間違いありません。ディスクのせいではありません。2枚目の640MBディスクもすぐにASPIでフォーマットし直そうとしましたが、ふと思いついて「chkdsk」をかけてみました。また、先程付属ソフトでフォーマットし直した1枚目のMOディスクにも同様に「chkdsk」。・・・・・・・すると、両者でディスク領域全体のサイズが違います。これでわかりました。つまり、

 「format c: /o:60」 は、3.5インチ640MBのMOディスク用の選択肢ではない

という事ですね。後で知りましたがこの「/o:650」はPDドライブやHSドライブのためのスイッチではないかと考えられます。HSドライブというのは大型の光磁気ディスクで650MBの容量を看板にしているあまりメジャーでないメディアです(ドライブ・メディア共に、MOと全く同じ姿形らしいです)。・・・・・・ともかく、これで、PC−98シリーズにおけるWindows95上標準では540MB・640MB、そして勿論1.3GBのMOディスクをフォーマットする方法はないという事を確認できました。

本論即ち「フォーマットにかかる処理時間」に戻ります。
MOディスクはDOSフォーマット済みと未フォーマットで結構値段が違います。5枚10枚とまとめて買いますとそれが大きな差になってきますね。低コストが信条の私としましては勿論未フォーマットのMOディスクを買ってくるのですが、Windows95で使用するPC−98にMOドライブをつないでマイコンピュータやエクスプローラ、それからDOS窓で128MBあるいは230MBのMOディスクをフォーマットすると滅多矢鱈と時間がかかります。物理フォーマットまでやってしまうからか230MBのディスクで下手したら数十分かかることもあります。勿論これは私のマシンに限った話ではありません。Windows95が入っている職場のPC−9821でも同じコトです。MOドライブがつながっているマシンは全部PC−98のWindows95という事情のために、私の職場では「MOをフォーマットしたいのですが・・・・・・」という発言は殆ど禁句となっているありさまです。

異様に長くかかる処理時間に疑問を感じてから改めて丁寧にMOドライブのマニュアルを読んでみるとその事はちゃんと書いてありました。これはそういうものだと割り切らないと実際どうしようもないのですが、以下の対策が考えられます。

 1.DOS/V機でMOをフォーマットする

DOS/VのWindows95ではMOのフォーマットが遅いという事はありません。これができれば下の 4.の方法よりも圧倒的に楽です。MOのフォーマットはDOS/VとPC−98とで違うことはありませんので、DOS/VでフォーマットしてPC−98シリーズでそのまま使えます。・・・・・・・・・でも、自分の使える範囲内にMOドライブ付きのPC−98もMOドライブ付きのDOS/V機も両方あるという方はかなり限られてきますね。

 2.OSをWindows98にアップグレードする

「標準で230MB迄のフォーマットしかできない」、「フォーマットに異様に時間がかかる」。共にPC−98シリーズのWindows95に固有の事情です。Windows98にアップグレードしてしまえば簡単に問題解決ですね。有効な方法の一つです。

 3.最初からフォーマット済みの540MB・640MBディスクを買う

一休さんのとんちではありませんが、根本的な策です。でも時には「再度フォーマットしたい」という事もありますから・・・・・・・・。

 4.マシンをDOS(DOSモード)で起動し、ASPIドライバをかませて付属ソフトでMOディスクをフォーマットする

たいていのSCSI−MOドライブにはそれをMS−DOSのレベルから利用できるためにASPIドライバ(ASPIマネージャとASPI規格上でMOディスクを扱うユーティリティプログラム)が付属しています。ASPIという規格については「入門編 ASPI規格について」をご覧頂きたいのですが、ASPIドライバはドライブに添付のユーティリティディスクの中に収められているはずです。起動ディスクはコントロールパネルの「アプリケーションの追加と削除」から簡単に作れますから、ここではASPIドライバをおもちであるという事を前提にして、作成した起動ディスクを使ってASPIドライバを組み込んでマシンを起動する方法を述べましょう。以下の手順で作業を進めて下さい。

 1.ドライブ付属のユーティリティディスクからASPIマネージャとMOドライブ用のASPIドライバ及び関連ユーティリティファイルをHDDにコピーする

 2.コントロールパネルの「アプリケーションの追加と削除」から起動ディスクを作成する

 3.作成した起動ディスクにHDDからASPIマネージャとMOドライブ用のASPI関連ファイルをコピーする

  ※ 関連ファイルの合計サイズが大きすぎて起動ディスクに入りきらない場合は作成した起動ディスクから、「Regedit.exe」や「Scandisk.exe」を削除して場所をあけてやってください。

 4.「メモ帳」で以下の内容の「config.sys」ファイルを作成して起動ディスクに保存する

   device=*******.***
   device=*******.***

  ※ 「*******.***」の部分にはASPIマネージャやMOドライブ用のASPIドライバの名前を入れて下さい。

 5.その起動ディスクからマシンを起動して、ASPI用のMOディスクフォーマットプログラムでMOディスクをフォーマットする

 6.フォーマットが終了した旨メッセージが出たらFDD、HDD、MOドライブのアクセスランプの消灯を確認し、フロッピーディスクとMOディスクを抜いてリセットもしくはパソコン電源OFF

・・・・・・・という事になります。MOディスクドライブを自動認識してくれるMOディスク用プログラムならいいですがユーザがドライブ名を指定しなければならない場合は、間違ってもHDDを指定しないようドライブ名にご注意下さい。
これならWindows98やMOドライブをもう1台買わなくてもいいですし、DOS/V機にMOドライブを付けなおす必要もありません。更には今お手元にあるケチって買った未フォーマットの640MBのMOディスクも無駄にならなくて済みます。追加投資の一切必要でない良策という訳です。しかしその代わりこの方法はMS−DOSを全く知らない方がいきなり実行しようとしても不安が大きいのではないかと思われます。いざDOSの黒画面が眼前に迫ってくると、なんとなく怖い感じがするのではないでしょうか。MS−DOSが使えるようになれば他にも便利なことはいくつもありますから、その勉強においては労力以上の成果があることは間違いありません。より深い理解を求められる方は、実践編の「MS−DOS教室」を通覧してください。最初は抵抗があるかも知れませんが大きな収穫があると思います。


Windows95、Windows98とOSは進歩してゆき、ユーザはだんだんパソコンがしている裏方の作業を知らなくてもよくなってきています。よいことなのでしょうが、普段が楽な分、このMOディスクのフォーマットなど「ちょっとした応用を利かせたい」と思うときにいきなり知識が求められ、その壁は高く感じられるでしょう。やはりパソコンがどう進歩しようと勉強が必要であることに変わりはないと言わねばなりません。


パソコン勉強いろいろの画面にもどる