定年後の読書ノートより
新春毎日新聞社説、手応えを楽しむ時代に、「要求型」越えて足元から
高度成長が私たちに多くの恩恵をもたらしたことは間違いない。高い道具を使って自家製そばを楽しめるのも豊かさという基盤があるからだ。長期不況といっても平均所得は相変わらず世界でも屈指で、教育レベルも高い。

小泉内閣が空前の支持を集めているのも、これ以上の物質的豊かさより、未来を目茶苦茶にしないで欲しいという願いがあるからだろう。

福祉国家が行き詰まった後、非営利組織(NPO)が問題解決の主役に躍り出る連体革命が起こるという予言がある。日本でも、この3年間で5000を越すNPOが法人格を取り、様々な問題を取り組み始めている。

自分達の手で問題解決していこういううねりは、いまや環境、福祉、教育など、さまざまな分野に広がっている。

人々は自分達の生活や社会を見直し、問題解決には自分達が主体的に取り組まねばならないことに気がついた。そして小さなうねりが至るところで起きている。構造改革の中で、この力強い流れを大事にしていかねばならない。

[毎日新聞社説読後感]

素晴らしい視点で市民活動の力を肯定的に捉えた論説である。日本は今や先進国の中でも、民主主義が進んだ国として、世界の注目を集めている。民主主義がこうして確立していく為には、豊かさが何よりの基盤だ。

社説では、基盤である豊かさというものを長い目で捉え、そこに市民活動を主体とする民主主義が確立していくことを期待し、NPO活動に焦点をあてている。

NPOが単なる慈善的ボランティア活動に終始せず、地域の基盤造りに積極的参加していく時代がやってくれば、そこには先進国としての本物の民主主義確立の基盤創りが出来てくるだろう。

NPOに焦点をあてて、新春のテーマとした、毎日新聞の視点の確かさに拍手を贈りたい。

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