定年後の読書ノートより

科学的社会主義―第3課:経済学ー岡本博之編、新日本出版社
はじめにー経済学とは何か
第1章―資本主義の基礎理論
第1節―商品と貨幣
第2節―資本主義的搾取のしくみ
第3節―資本主義的搾油をつよめる方法
第4節ー資本蓄積と恐慌ーその労働者階級への影響
第2章―帝国主義論
第1節―帝国主義の経済的特徴
第2節―帝国主義の歴史的地位
第3節―帝国主義の全般的危機

はじめにー経済学とは何か

  • 科学的社会主義の経済学の任務は、資本主義の発生、発展、没落の法則を理論的にえぐりだすこと。
  • 経済学はきわめて現実的な諸問題を研究。切実な利害の対立に触れる。経済学はするどい階級性をおびる。

第1章―資本主義の基礎理論

第1節―商品と貨幣

  • 経済学の研究は商品から始る。商品には使用価値と価値という2つの要素からなる人間の欲望をみたすものが使用価値。他の商品と交換される性質を交換価値という。商品に対象化された社会的労働の結晶を価値と呼ぶ。
  • 交換価値とは価値の現象形態であり、価値は交換価値の本質です。
  • 商品をつくる労働は、具体的労働と抽象的労働の2つの側面を持つ。これを労働の2重性という。
  • 商品の価値の実態は抽象的労働であり、価値の大きさは労働時間である。
  • 人と人との関係が物化され、物と物との関係として幻影的な形でうつしだされることを、商品の物神的性格という。ブルジョア経済学はこの物神性にとりつかれ、経済現象の表面をなでまわすだけで、内部的本質を明らかにしない。
  • インフレーションとは、通貨価値が減価し、商品価格があがることスタグフレーションとは、政府にシンフレーション政策をとらせること、商品生産の無政府性とは生産が偶然で行なわれていくこと価値法則とは労働時間を基準に交換されること。
  • 価値法則による社会的生産の規制は、盲目的に、かつ暴力的な形態で行なわれる。

第2節―資本主義的搾取のしくみ

  • 労働力とは、労働するにあたって人間が発揮する能力のすべてです。
  • 労働とは労働力が発揮されること、労働力を消費する過程のこと。
  • 労働者を大量につくる歴史的な過程を資本の本源的蓄積という。労働力の使用価値とは、労働をするという性質。労働力の価値の大きさは、労働力の生産に必要な労働時間によってきまる。
  • 資本家は労働力の価値を支払い、他方では労働力の消費によってうみだされる新しい価値をうけとる
  • 労働力の価値をつぐなう部分を必要労働時間、それを越えて剰余価値をつくる部分を剰余労働時間という剰余価値の生産とは、資本家が労働者を搾取することを意味する。
  • 不変資本とは生産過程の始めと終りで価値が変わらないもの。生産過程で新しい価値が加えられるものを可変資本という。
  • 資本家階級の生産手段の私有の制度がつづいている以上は、搾取がなくなりません。搾取をなくすためには、生産手段の資本主義的私有制を廃止し、生産手段を社会の協同所有制にうつされなければならない。

第3節―資本主義的搾取をつよめる方法

  • 労働日の延長によってしぼりだされる剰余価値のことを絶対的剰余価値。
  • 労働日が不変で必要労働時間が減り、剰余労働時間が増えたことの結果として産み出される価値のことを相対的剰余価値という。
  • 労働生産性を増大させるのは協業、マニファクチュア、機械制大工業の3ステップ。
  • 労働力の価値が貨幣で表され、労働力の価格という形という形をとったものが賃金、賃金の本質は労働力の価格ということ。

第4節ー資本蓄積と恐慌ーその労働者階級への影響

  • 単純再生産とは、前と同じ規模で生産過程が繰返されること、拡大再生産とは、前よりも大きな規模で生産過程が繰返されること。
  • 資本の集積とは資本の規模が大きくなること、資本の集中とは、資本が結合されて大きな資本になること。資本の集中は吸収合併や企業合同の結果である。
  • 不変資本と可変資本の比率のことを資本の有機的構成という。不変資本の割合が高まることを資本の有機的構成の高度化という。
  • 相対的過剰人口を産業予備軍という。産業予備軍が大きくなれば、労働者階級の窮乏化がすすむ。これは資本主義的蓄積の絶対的・一般的法則という。
  • 社会の一方の極に富の蓄積、他方の極に貧困の蓄積、ここに資本主義的蓄積の敵対的性格がはっきりする。
  • 資本主義のもとでは、周期的に、生産過剰に陥り、買手のない商品が市場にあふれる。これが恐慌である。
  • 労働者階級は、搾取を無くし、一掃する革命を徹底的にやりぬくことが出来る唯一の階級である。労働者階級こそ資本主義の墓堀人である。

第2章―帝国主義論

第1節―帝国主義の経済的特徴

  • 現代資本主義はひとりにぎりの企業が、経済の基幹部分をにぎり、支配的役割を演じている。
  • 独占資本は、カルテル、トラスト、シンジケート、コンチェルンを結ぶ。
  • 独占によってこのように生産の社会化が進んだことは、社会主義の物質的前提ができあがったことを意味する。
  • 独占は、自由競争の中から、自由競争の反対物として生まれたが、資本主義の無政府性はなくならない。
  • 大企業と大銀行だけが生き残り、ますます力を拡大する。銀行は融資だけでなく、投資や協同出資に参加する。銀行資本と産業資本が融合して金融資本となる。金融資本は国の政治まで支配し、金融寡頭制を敷く。経済制度はまず参与制度から。
  • 資本輸出は直接投資と間接投資の2つよりなる。国際的規模の独占体があらわれるようになったのは、生産と資本の集積、集中がきわめて高度にすすんだ結果です。
  • 多国籍企業の発展は、生産と経済の国際化を促進し、各国国民の民族的矛盾を激化させ、民主的規制や国有化問題を日程にのぼらせる。
  • 現代の帝国主義は、独占資本主義、金融資本とむすびついており、それを土台としている。

第2節―帝国主義の歴史的地位

  • 帝国主義は、資本主義が高度に発達して、資本主義的自由競争が資本主義的独占にかわったということを土台として生まれた。
  • 帝国主義を特徴づける標識1、生産の集積と独占、2、銀行業における集積と金融資本、金融寡頭制、3、資本輸出、4、独占資本集団による世界の経済的分割、5、列強による世界の政治的あるいは領土的な分割・支配。
  • 世界の資本主義は一つの全世界的独占、超帝国主義。しかし現実の帝国主義のもとでは、いろいろな階級的矛盾、民族的矛盾、発達した資本主義国同士の不一致や対立などが激しくなり、超帝国主義が出来上がる前に、その一方で崩れていく。
  • 日本は、帝国主義段階にあるところの、高度に発達した独占資本主義国ですが、政治的に自立した帝国主義国になっていない。
  • 資本主義の独占段階に入ると物質的生産に従事する人口が減り、流通部門や抑圧部門の人口が増えます。これを寄生性と腐敗のあらわれとみます。
  • 累積債権の肩代わりを国際通貨基金におこなわせ、国内経済運営に干渉を強めます。
  • 革命の客観的情勢と主体的条件の成熟の度合いが各国同一ではありませんから、世界の全ての国に、同時に、社会の革命的変革が勝利することはありません。

第3節―帝国主義の全般的危機

  • 資本主義の全般的危機では内外の矛盾を克服しようとして、帝国主義は互いに力を合わせると同時に、相互に競争・対立し、侵略戦争と政治反動をますます強めます。
  • 資本主義の全般的危機とは経済的および政治的激動、はげしい階級闘争、民族解放闘争にみちた、ある程度ながい時期である。

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