定年後の読書ノート
シルクロード夫婦行、平山美智子著、毎日新聞社
昨夜(12月15日・日曜日)、NHKスペシャルにて崑崙山脈雪解け水が、ホータン川に溢れ、やがて砂漠の中に大河を作り、タリム川とホータン川が合流するすごい写真を見せてもらった。しかもタクラマカン砂漠の真ん中をホータン川にそって地下水脈が通っている航空分析写真、これを見てすごく昂奮しました。大自然の秘密に少しずつ近寄っていく、現代科学技術のメス、長生きは一方では素晴らしいものに出合う機会がある。。

まだ文化大革命で中国国内が荒廃していた頃、日中友好協会の会長を勤められていたのは平山郁夫氏だったとは知らなかった。1966年から平山ご夫妻のシルクロードへの旅は始った。平山郁夫氏がシルクロードの旅で、いつもイメージされておられたのは、玄奘三蔵法師苦難の旅のお姿。それだけに貴重な砂漠の景色を平山先生は、必死でスケッチなさる。だから事前調査から現地撮影までのお仕事は一切美智子さまが担当なさる。平山先生ご自身がこの本の初めにこう書いておられる。

「旅行の出発直前まで私は絵を描いていることが多い。飛行機に乗って、旅のスケジュールや地図を渡されることもあった。極端に言うと、遺跡の名前も正確に分からない時もある、そんな時に家内に教わりながらスケッチした。うろうろと場所探しに歩くと時間を失う。直感的にここだと決めて座り込んで写生することもある。家内は周辺を調べて廻り、他の処よりそこがベストだと告げてくれる。」

素晴らしいご夫婦の呼吸がぴったりと一致しているスケッチ風景が目前に迫ってくる。

平山先生がここまで書いておられるだけに、美智子さまの、シルクロード歴史事前調査は実に綿密で、ポイントをきちんと押さえた歴史地理学である。

自分も、シルクロードをこれからもどんどんと調べていきたいし、この仕事はライフワークとして大切にしたい。実は家内の実家のすぐ隣に、阿久比町社会福祉会館があり、ここに平山郁夫先生の名作「流沙の道」実物がいつでも見られるように、展示されている。この名作の前に立つと、シルクロードへの想いがふつふつと身体全体から燃え上がってくるから不思議。

シルクロードの想いを胸に、これからもシルクロードの歴史、文化、芸術、そして大自然をもっともっと勉強していきたいと思う。

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