謎の王国 楼蘭をゆく NHKスペシャル 2002/8/4放映
タクラマカン砂漠オアシス都市コルラより500Km東、楼蘭に向けて4輪駆動3台、トラック3台に分乗、日中合同探検隊総勢20名の大部隊が出発する。新疆文物考古学研究所長王柄華氏も同行。楼蘭までの道なき砂漠を3日間、その間、砂埃の中に風雪の造形物ヤルタンを見る。

かってこの荒涼たるタクラマカン砂漠に、水の都 楼蘭があった。紀元前2世紀より6世紀まで、天山南路と西域南路の交差点に位置した交易都市 楼蘭は、華やかに人出もにぎあい、漢人達をトップに約14000人の住民も住んでいた

1900年3月ここ楼蘭遺跡を発見したのは、スエーデンの探検家スウェン・ヘディンである。宇宙衛星より撮影したロブノールのさまよえる湖航空写真を見ると、年輪状にて、湖の水が干上がっていった模様がはっきりと伺える。かって日本本土の9倍の広さを誇ったロブノールの湖は、今はすっかり干上がっている。かっては天山山脈から豊富な水を供給した孔雀川も今はない。楼蘭とは、この孔雀川河口の三角州に出来た水の都だった。

今かろうじてタクラマカン砂漠に流れるタリム川両岸に生育する胡楊の木も、タマリックスの木も、芦の葉も、ここ砂漠のオアシス楼蘭には豊富に茂っていた。胡楊の木をくりぬいて作ったカポン船が浮かぶロブノールの湖、ここには人工の入り江港もあり、楼蘭への交通路もにぎあっていた。漢の時代、楼蘭には、住居区、行政区、寺院区が整然とあり、行政区には三間房と称する倉庫があり、この遺跡からヘディンは数々の遺物を掘り出した。

NHKはこの町のかっての姿をCGで再現した。ここには14000人の内、2900人の兵士が生活していた。町には孔雀川の支流が天山山脈の雪解け水をロブノール湖に注いでいた。ここで発見されたミイラには、仮面をつけた長身男性、絹の服、羊毛の柄には、ギリシャ神話、ペルシャのモチーフのがある。明らかに西洋起源の模様柄が、中国の製織技術で織られている。ユーラシア大陸各地より伝来した数々の文化遺が中国文化と溶け合っている。雲気霊獣文錦永昌、ロウラン山脈より産する玉、西方のガラス、翡翠、琥珀、首飾り。

天山山脈を根城とする騎馬遊牧民 匈奴 に対し、楼蘭は中国側の西域最前線基地でもあった。楼蘭には深い堀跡、瞭望台、そして万里の長城と同じ土木技術による堀壁跡がある。しかし490年の史料を最後に1900年までの長い間、楼蘭は砂の中に忘れられ、今再び謎の王国楼蘭として人々の注目をあびる。600年、交易都市 楼蘭は遊牧騎馬軍団に滅ぼされてしまい、この地球上から消えてしまったのか、突然として歴史の痕跡は消える。

しかし、最近楼蘭に3800年前の太陽の墓と称する遺跡発見、ここから地中海コーカサス系白色民族のミイラが発見される。かってこんなに遠くまで地中海から多くの人達がやってきて住んだ跡がある。まだ楼蘭の謎解明はこれからである。ロマンいっぱいのシルクロード西域の都市楼蘭。

久ぶりで、NHKシルクロード探検ノンフィクションを見た。例の喜多郎の音楽がバックになかったのが淋しい。さて、このNHKスペシャル近日9チャンネルにて、詳細なシリーズが始ることを期待したい。

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