定年後の読書ノートより
新約聖書―ルカ福音書―前田護郎訳、中央公論社
ルカ福音書は、罪を犯した人間が、救いにあずかるために通過しなければならない魂の動揺と、その劇的な転回を力強く、生き生きと描きだしている。「放蕩むすこ物語;15章」「罪の女の物語;7章」「取税人ザアカイ物語:19章」「十字架につけられた強盗物語:23章」が回心物語として典型であり、ここにその概要を紹介する。

「放蕩むすこ物語」:2人の息子がいた。次男は親から貰った財産を使い果たし苦労し回心し再び父の元に帰ってきた。父は喜んで祝宴を挙げた。兄は何故放蕩の弟にこれほど贅沢な祝宴をするかと父に言い寄った。父は、「お前の弟は死んでいたが生き返り、失われたが、見つかったから」と言った。

「罪の女の物語」:バリサイ人の家で食事になった。罪の女がイエスを涙で足を洗い、口づけして、香油をぬった。バリサイ人はこの罪の女をイエスは見抜けるかと思った。イエスは金貸しに借金免除で許された2人の内どちらが金貸しを愛したかと聞いたら、多く借りた方だと女は答えた。然り、多く努めた方が、愛されることも、許されることも多いイエスは言った。

「取税人ザアカイ物語」;金持ちであこぎな取税人ザアカイはイエスを見たいと桑の木に登った。イエスは貴方の家に泊まるから降りなさい」と言った。皆はこれを見て、罪人の家にと言った。取税人ザアカイは感激して財産の半分を貧しい人に施すと言った。イエスは救いがこの家に入ったと言った。

「十字架につけられた強盗物語」:イエスが十字架にかけられる時、右と左に罪人もかけられた。一人が「お前はキリストでないか、自分と我等を救え」と言った。もう一人がたしなめた。「同じ刑を受けながらおまえは神をおそれないのか。われらはしたことの報いを受けているのだから当たり前だが、この方は何もまちがいをなさらなかった」そして「イエス様、あなたが王としておいでの時、わたしを思い出して下さい」。「本当にいう。あなたはきょう、わたしといっしょに天国にいよう」とイエスは言った。

この回心物語は聖書の内容を良く伝えていると思う。

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