定年後の読書ノートより
どうしたら幸福になれるか、再読(3)、W・B・ウルフ、岩波新書&一光社
第2章、素材についてー劣等感―

アルフレッド・アドラー博士「器官劣等感に関する研究」。自然はマイナスを見つけると、2倍のプラスをつくろうとする。

劣等感は誰にでもある。

人間は充たされていないという気持ちで悩んでいる。そして人間は、その弱さを埋め合わせしようとして独自の人間らしさをつくり上げてきた。あらゆる人間には劣等感は例外なしにある。人間の独自の特質のひとつは、彼の精神的な能力と、身体諸器官とが不釣り合いな速度で発達する。人間は生き、闘いをするのに弱く、備えもないということと、頭脳と運動能力が釣り合いのとれない発達をする。

代償作用としてみた社会生活

コミュニティ社会は、自然の冷酷な力に対して、人間が作った防衛ラインである。完全な人間になり、幸福感を得る第1の守則は、自分自身を社会的に適合した人間にすることだ。社会的問題の大事な側面は労働である。人間として安定した幸福な人になるためには、出来るだけ多くの人間関係を受け入れなければならない。

孤立―劣等感のよりどころ

社会というものの起こりは、原始人の孤立の恐怖と言うものの中にあった。人類が価値ありとした安定に達する道と同じ道が、全ての人間に開かれている。人類がそうしたように、個人も社会的な適応ということで、その劣等感を解放されなくてはならない。利己主義は、常識というものによって生きているのではなく、一種の勝手な論理で生きていて、その論理を、集団生活のきまりの中に無理押しに持ってこようとする。

性の問題の解決には、社会的適応、社会的な勇気、ユーモアのセンスでからしのきいた、個人の責任感が必要なのだ。

人生について否定的な型

ノイローゼは病気ではない。人生の問題に対する臆病な態度だ。あらゆるノイローゼの公分母は、症状がどうあろうとも、社会的無責任ということだ。

ここをクリックすると目録に戻ります