定年後の読書ノートより
どうしたら幸福になれるか、再読(9)、WBウルフ著、岩波新書&一光社
第8章、目標についてー3輪の演技場

第8章のサブタイトル、3輪の演技場とは、正常なるライフスタイルこそが、実際的であり、満足を得られるものであることを、イラストから訴えようとしたもので、市民としての責任、子どもの教育、家庭に対する責任という3大責任の輪の外に群がる、反人生目標的である、俗物根性、利己主義、完璧礼賛など、現実逃避的脇舞台を浮かび上がらせようとしたもの。

曰く、個人の目標がどんなものであれ、すべての人間が解決しなければならない3つの課題とは、仕事、社会そして性の問題である

人間は生きている限り働かねばならない。骨折って働く人には、仕事の価値と良さが判る。

仕事のない人生は、生き地獄である。大昔、社会は現在よりずっと残酷であった。野蛮な社会では、年老いた者や、弱者、精神障害者等は、社会から即座に追放された。

しかし、今や文明人は一時的には、無能な人間に対して寛容になってきた。いずれにしても、最も幸福な人は、仕事から得られる幸福感が、共同体に役立つという人達である

個人1人は非常に弱く、1人では生きられない。この弱さに対し、人間は長い歴史の中から、人間共同体なるものを学び採った。人生にとって、幸福にとって、どのように社会に適合するかという問題は、最も重要である。社会に適合出来ない人は、孤立させられ、有益な人生を送る機会を取り上げられる。

2つの自我が同化し、一体化し、互いに勇気づけ会い、両方が満足することが、良い結婚の基礎的な特質である。

仕事に熱心過ぎる為、仲間を敵に回し、同僚の感情や努力に思いやりに欠け、高圧的なやり手の人生は、あまり幸福ではない。彼等は1日の終り、仕事に疲れ果て、気晴らしを求めて、肉欲的な楽しみを求めて、くつろごうとするそのやり方は、仕事の時と同じように、全く品がないことが多い。良いマナーは、人と人との交わりを滑らかにする。いつの世でも、宗教とセックスは、臆病者が逃避する場所である。

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