定年後の読書ノートより

古都奈良、斑鳩、西の京、平城京散歩メモ、西川尚武、2000年4月14日
法隆寺、金堂、五重塔

回廊内東に金堂、西に塔。回廊内に講堂を入れ込んだのは後世。入側柱の内側を内陣、外側を外陣、法隆寺金堂、五重塔共に外側にもうひとつ裳階部分。エンタシス円柱の上に皿斗、大斗をのせて、雲形肘木に雲斗を組んで軒を支えている。高欄に卍崩しの組子、腰組に人字形割束と三ツ斗を配す。回廊紅梁は蛙股部湾曲仕上になっているが、次第に直線化。面白いのは格狭間、時代によって曲線が替っていく。蓮華をイメージしたのだろうか。

斑鳩寺と法隆寺、西院と東院、夢殿

西院と東院を結ぶ7分の方角誤差。夢殿正八角形を曲尺で設計した古代人の建築技術。屋根の裏板を支える垂木。下を地垂木、丸木使用、上をひえん垂木、角木を使用。蛙股二重紅梁を左右に使い、その上に屋根をひと山のせる。

中宮寺

天寿国刺繍帳の中にある亀石、これが飛鳥酒船石遺跡から発掘された亀石とそっくり。伊東氏曰く。「この刺繍には文字がある、だからあの亀石も一生懸命文字を探したが見つからなかったよ」

唐招提寺

平城京、新田部親王の旧邸跡。単層寄棟造り、前面1間通りが吹き放し、最前列8本のエンタシス円柱が堂に奥行きを感じさせる。

有名なる芭蕉の句「若葉しておん目の雫拭はばや」

薬師寺

本尊台座。異邦人。ギリシャのぶどう唐草文、インドの福神像、ペルシャの蓮華文、高松塚古墳で見る中国の四方四神。

平城京

奈良国立文化財研究所平城京跡資料館、平城京から平安京への大規模な引越しパノラマ。紀元前3世紀まで溯った樹木年輪パターンで読む古代資料の年代計測技術。

仏像を3次元写真解析で正確に記録していく遺跡記録技術。再現した朱雀門の垂木に仕組まれた垂木保持力長期光学測定。

兎に角面白い、古都奈良。まだまだ知りたいこと一杯ある。しかし自分に残された時間はもうそんなに長くない。良かった。この春の奈良。この春の桜は最高だった

人生の喜びってこんな所にも一杯あるんだなあ。感謝。

(上左写真)法隆寺南大門より伊東氏 (上右写真)法隆寺回廊・紅梁と連子窓

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