定年後の読書ノートより
よくわかる仏像の見方―大和路の仏たちー西村公朝著、小学館
美しい写真と共に解説の言葉がまた素晴らしい。

法隆寺百済観音像―ゆるやかにS字形を描きながら無限に伸びゆく姿。

法隆寺救世観音像―天衣が噴射するロケットを思わせる迫力ある造形

法隆寺釈迦三尊像―仏教伝来とともにつくられた基本となる仏像

中宮時伝如意輪観音像―苦しむ衆生をいかにして救うか思案する観音

東大寺不空羂索観音像―ごまかすことのできない第3の目をもつ異形の仏

東大寺執金剛神像―帝釈天から仁王へ変身しながら宙を飛んだ守護神

東大寺四天王像―仏敵の襲来に備えて無限の彼方を見据える眼差し

東大寺仁王像―壮大な気を発して大仏殿をまもる運慶一門の代表作

興福寺弥勒如来像―運慶晩年の境地を示す理想世界、北円堂の中心仏

興福寺無着・世親像―異国の僧の風貌を玉眼で再現した鎌倉時代の写実

興福寺阿修羅像―釈尊の説法に聞き入る真剣な眼差しが心を打つ

新薬師寺十二神将像―薬師如来の十二の大願を守る十二の天部像

唐招提寺鑑真和上像―閉じられた目の片方はかすかに見えていたのか

薬師寺薬師三尊像―薬草園で昼夜問わず諸病から衆生を救う三尊

法華寺十一面観音像―思わず一歩踏み出して衆生救済へと向かう足元

浄瑠璃寺阿弥陀如来像―極楽の九品の世界で説法する九体の阿弥陀仏

この本の仏像写真は、小川光三、菅谷孝之、三好和義、米田大三郎氏となっているが、その他有力筋からの写真協力を受けている。仏像写真は斜め下方から光を横からあてて撮るのが良い。勿論、百済観音、救世観音は横からの写真が一番美しい。

写真も良いし、印刷も良い。こうした良質な案内本でこそ、仏の心が伝えられる。

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