定年後の読書ノートより
ビクトリア王室博物館、世界の博物館7、講談社
ビクトリア王室博物館は別名、ビクトリア&アルバート博物館(V&A)という。V&Aを訪問したのは、1991年9月25日だった。

V&Aは世界最初の装飾美術博物館。この博物館にはインドダッカモスリンが展示されていないか探し回ったがついに発見出来なかった。インドダッカモスリンとは、16世紀ダッカ地方で綿番手300番の超細糸を、インド伝統産業として細々と手積ぎで続けられてきたが、英国産業革命を妨害するものとして、英国植民地主義者はこの伝統産業を暴力的に破壊、マルクス「資本論」には、ダッカ農村に白骨が大地を白くしたと記述されている。その貴重な手紡ぎ300番のダッカモスリンが今では世界中で、この博物館にしか残っていないと言われている。自分もインド各地で随分探したが、すでにインド国内にはダッカモスリンは発見出来ない。

この博物館も1851年、ロンドン大博覧会を創設としており、当時のビクトリア女王夫君アルバート公の功績を忍んで、1909年よりV&Aと名づけられている。

館内はテキルタイル・金工・陶磁器・木工・絵画・彫刻・ガラス・印刷等あらゆる工芸品・美術作品に及んでいる。展示品の中には、世界一大きなペルシャ絨毯とかインチ四方400スティッチの1600年頃の精巧な刺繍、そうしたコレクションは100満点にも及ぶと言われる。

注目されるのは、19世紀後半ビクトリア時代の虚飾に満ちた工芸に反発し、生活に即したデザインの改革を意図したウィリアム・モリスの世界、詩人であり、工芸家であり、工芸運動の指導者であり、著述家であり、社会主義者であったウィリアム・モーリスの日本の民芸運動旗手となった柳宗悦。2人はいろいろな機会に比較される。

V&Aには、ウィリアム・モーリスの世界として、モリス商会の壁紙とコットンプリントのデザイン見本、最初の仕事グリーンダイニングルーム、ステンドグラス、モリス商会で量産されたオーク製家具、タピストリー等が展示されている。

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