定年後の読書ノートより
朝日新聞年頭社説、―全球時代を生きるー2001年1月1日、朝日新聞
21世紀はどんな時代になるか。「環境の世紀、市民の世紀、情報の世紀」という見方がある。国家や民族間の「統合」が進むのか、「分化」が進むのか。アメリカ一国の繁栄の陰に、南北格差は広がり、民族・宗教対立、地球環境悪化、資源・食料問題等の難問がある。

これらの問題解決は国際的枠組みでなければ、今や不可能となっている。利害の対立や意見の違いがあっても、それを多国間の協議で調整する仕組みが、あらゆる分野に広がった。一国の独走には、大きな制約がかかるようになった。地球全体が一つという、ニュアンスが大切にされるようになった。

困難な問題にも、地球全体で知恵を出し合えば何とかなるのではないか。「対話」と「交流」が大切な時代に入った。困難な問題にも、理性と解決の意志さえあれば、道筋はつく。歴史的に見て、日本は異文化との付き合いはうまい国だった。

しかしどうしたことか、今の日本は違う。日本の政治はどこへ向かうか、肝心なことに政治家は英知を尽くそうとしない。エンジンを動かすことには懸命だが、大切なのは広い視野に立った、構想力豊かな舵取りが必要なのだ。

<私の読後感>

さすが朝日、格調高い社説である。世界は全球時代という視点を持ちはじめている。これは素晴らしいことだと思う。しかしもう少し具体的に、何故アメリカだけが繁栄を謳歌し続けることが出来るのか、何故日本の政治家は長期的な、全球的な視点を持てないのか、この2つについて深く触れて欲しかった。

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