定年後の読書ノートより
毎日新聞元旦社説、―縦の秩序から横の秩序へー、2001年1月1日、毎日新聞
今日の閉塞状況を打破する鍵は、「縦の秩序」を改めて、「横の秩序」を大事にしていくことである。組織より個人の自発性が重視されているのだ。組織化された社会では、組織の論理が個人の問題意識や自発性を抑えこんでしまう。国家を中心とした縦の秩序は、不変なものではない。組織が個人より優位に立つようになったのは、工業化のせいだった

協調性が尊ばれ、個性無視の空気が生まれた。かって国家を頂点とする組織化が必要だった。しかし世界は相互依存化へ進み、戦争の危機は薄らいだ。縦の秩序から横の秩序に、企業も変りつつある。国家もそうだ。

インターネットはこの動きに弾みをつけている。縦の秩序感覚で問題解決を進めていく時代は終った。一人一人が横の秩序の中で、何を為すべきかが問題とされる新世紀である。

<私の読後感>

今年の各社元旦社説の中で、一番感銘を受けた社説。ここには現代を見つめた鋭い哲学がある。この社説には、時代の根底を見抜いた鋭い識見がある。毎日新聞のこの格調高い年頭社説に敬意。

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