定年後の読書ノートより
世界がもし100人の村だったら、池田喜代子再話、C,ダグラス・ラミス対訳
世界に63億人の人がいますが、もしも、それを100人の村に縮めるとどうなるでしょう。

17人は中国語をしゃべり、9人は英語を、8人はヒンディー語とウルドゥー語を、6人はスペイン語を、6人はロシア語を4人はアラビア語をしゃべります。これでようやく、村人の半分です。あとの半分は、ベンガル語、ポルトガル語、インドネシア語、日本語、ドイツ語、フランス語などをしゃべります。

いろいろな人がいるこの村では、あなたと違う人を理解すること、相手をあるがままに受け入れること、そしてなにより、そういうことを知ることが、とても大切です

またこんなふうにも考えてみてください。村に住む人びとの100人のうち、20人は栄養がじゅうぶんではなく、1人は死にそうなほどです。でも15人は太り過ぎです。

すべての富のうち、6人が59%をもっていてみんなアメリカ合衆国の人です。74人が39%を、20人が、たったの2%を分け合っています。

もしもこのメールを読めたなら、この瞬間、あなたの幸せは2倍にも、3倍にもなります。なぜならあなたにはあなたのことを思って、これを送った、誰かがいるだけではなく、文字も読めるからです。けれどないよりあなたは生きているからです。

昔の人は言いました。巡り往くもの、また巡り還る、と。

だからあなたは、深ぶかと歌ってください。のびやかに踊ってください。心をこめて生きてください。たとえあなたが、傷ついても、傷ついたことなどないかのように、愛してください。まずあなたが愛してください、あなた自身と、人がこの村に生きてあるということを。

もしもたくさんのわたし・たちが、この村を愛することを知ったなら、まだ間にあいます。人びとを引き裂いている非道な力からこの村を救えます。きっと

解説に池田香代子さんが書いている。

これは、インターネット・フォークロア“ネット・ロア”はグローバル時代の民話である。

E―メールを通じて、いまや世界中で一つの物語を創りあげていくことは、容易になってきた。これは、こうして、メールであちこちに飛び歩いた詩を、池田香代子さんがまとめ、あらためてダグラス・スミスさんが英訳したものである。

現実には、短い英語の詩が、グローバルに流れ、ある人はこの詩を書き替え、ある人はこの詩をさらに広く広げ、現代民話として世界を確立している。

ここには、現代として大切な心が見事に結晶している。

世界には多くのいろいろな人がいる。しかし、我々は常に、自分中心に考えるのではなく、多くの人々を認め合って生きていきたいものだ。

そして、特に貧富の差に関して言えば、冨は極く少数の人々に集中され、これがため、今世界は非常な不公平な時代になっている。

このことを、メールの詩の中から拾い上げ、ここに1冊の詩の本にまとめ上げられたのは、如何にも現代のおとぎ話の登場で楽しくなる。

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