70歳で読み直す資本論

第1章 商品 の ゼミナール予習   不破哲三   新日本出版

先ず、冒頭の文章「資本主義的生産様式が支配している諸社会の富は「商品の巨大な集まり」として現われ、個々の商品はその要素形態として現れる。それ故、我々の研究は、商品の分析から始まる」は、ここでの研究対象、資本主義社会を、商品の生産と交換という面からとらえるといっているのです。


マルクスは、分析は、現実的な全体より単純な概念へと進み、そこから後戻りして、再び入口まで戻る。こうして、全体を混沌としたものから、諸規定と諸関連を伴った総体として捉えるとしている。


まず、商品の生産と交換からなる市場経済から入っていく。しかし、この段階でも、研究の対象は、資本主義社会である。マルクスはまず商品とは、人間にとっての有用性、すなわち「使用価値」があり、商品を生産するために人間の労働力が支出され、これが商品の「価値」となると分析しています。この「価値」は必要労働時間で測られる。


商品の「使用価値」と「価値」は、商品を生み出す人間の労働事態に2重性があるからだと明らかにする。具体的労働が「使用価値」を生み、人間労働一般が「価値」を生んでいる。


市場における商品の価値法則とは、需要と供給によって決まる価格に働く、調節作用のことをいう。生産力の発達は、同じ時間内に生産される使用価値の総量を増大させる。


商品世界では、人間の生産物である商品や貨幣が、逆に人間を支配する力として現れるーマルクスはこの人間の頭脳の産物である「神」や「仏」が人間を支配する力として現れる宗教的世界と対比して「物神崇拝」「物神的性格」と呼んでいる。


商品経済社会に生まれる物神崇拝の神秘化の諸形態は、現実世界の変革があってはじめて消滅に向かう。


交換価値とは何か、それが人間の労働であり、労働時間で規定される。それが価値形態となり、貨幣を生み出す。

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