宮川彰先生 名古屋資本論講座(11,12,1月度)のまとめ

 第3篇 社会的総資本の再生産と流通    (第18章〜第21章)

自分にとって、資本論の中で一番難解な箇所で、長くそのまとめすら書けなかった。しかし、HPで公開している以上、いつか、誰かが、読んで下さる機会もあるかも知れない。その際、読者に大きな失望を与えてはいけないと自覚し、理解出来たところを順次まとめていく。従って、この間で自分に理解出来た大切なところだけを書いていこう。


1、社会的総資本の再生産と流通とは、個別の資本の再生産過程の社会的な絡み合いを論及する。個別の資本が、その再生産にあたって必要とする生産諸手段や消費所手段を、市場でどのように調達できるかを考察する。[個別諸資本の循環は、互いに絡み合い、互いに前提しあい、互いに条件となりあっていて、この絡み合いにおいて社会的総資本の運動を形成している」このような流通過程を考察する。


2、生産物の価値はその不変資本部分(C)と、可変資本部分(v)と剰余価値部分(m)とから成り立っている、剰余価値部分は資本家の個人的消費に、不変資本は資本家の生産的消費にまわる。産業全体では、生活手段生産部門と生産手段生産部門がある。資本家は商品流通の媒介の為に流通に前貸しする貨幣は、取引完了後、資本家自身の手元に還流する。とすれば、消費手段生産部門での不変資本は、生産手段生産部門の可変部門と剰余価値に等しくなければ、ならない。


3、マルクスは、ケネーの経済表によって、自らの再生産論を、社会的総資本の運動全体を表現するところにまで、仕上げた。しかし、自分には、このケネーの経済表がきちんと理解できていないので、マルクスが何故突然ケネーの経済表を活用しはじめるのか、判らない。ここで、自分の、第三篇理解は行き詰ってしまっている。しかし、ケネーの経済表は、社会的再生産過程の第1段階において活用された(1863年)が、その後、マルクスは、経済表から脱化していく(1865年)。第8稿において、単純拡大再生産表式として、表式なるものを発明、1941年にはレオンチェフは産業連関表による表式を發表している。


4,ケネーの経済表、宮川先生の講義を再聴して、やっと理解出来た。この表はマルクスが「経済学批判要綱」の中でも解析しているそうだが、カネの流れをマクロ経済学の立場から明らかにしたもの。農民階級と、王族と手工業者階級に区分け、農民の地租税20億は王地主に徴収されるが、王はこれを、10億は食料として農民に、10億を日常製品代として手工業者に流し、手工業者は王からの10臆を食料費として農民に、農民からの日常製品代10憶は、材料費として農民に渡す。農民は、王からの10臆、手工業者からの20臆合計30臆を50億に増やし、20億を王地主に上納する。こうして生産は再生産されている。王として絞る対象は、農民であり、30億を、50億以上の収穫を生ませることが大切だと図表から判る。資本主義生産を体系的に把握した意味が大きい。

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