70歳で読み直す資本論

第1部 資本の生産過程

第2編 貨幣の資本への転化

第4章 貨幣の資本への転化

16世紀とはどんな時代だったか

商品流通は資本の出発点である。商品生産、および発達した商品流通ー商業ー

は、資本が成立する歴史的前提をなす、世界商業および世界市場は、16世紀

に資本の近代的生活史を開く。16世紀=大航海時代。スペインの略奪と破壊

イスラムの撤退、宗教改革、分業と協業によるマニュファクチャ。資本主義が

始まるのは16世紀。日本は封建制への完成に進み、ヨーロッパは資本主義へ

第1節 資本の一般的定式

資本の考察の中心問題。商品交換は等価交換。資本は等価交換を通じて追加

的な価値(剰余価値)を手にいれる。その謎は?ここは資本論の最大の要。

W-G-W(買うために売る)。しかし資本は売るために買う、G-W-G

W-G-Wでは、商品は流通から出て、消費にゆだねられる。使用価値が究極の

目的である。G-W-Gでは、貨幣から貨幣への循環である。この循環の動機と

目的は、交換価値そのものである。資本の自覚的担い手は資本家である。

第2節 一般的定式の諸矛盾

価値の等しい物を交換、この交換からはG(メーアヴェルト)は生まれない

この為には、売ることなしに買うだけの階級がないと、買うことなしに売る

だけの階級がないとこの式はなりたたない。剰余価値は流通からは生まれない

そのためには、流通の中で、目に見えない何かが起こっている。

@剰余価値は等価物交換の法則のもとで、展開されねばならない。

A資本家は、等価物交換の法則を守って、剰余価値を引き出さねばならない

さあ、”ここがロドス島だ、ここで跳べ”

第3節 労働力の購買と販売

G-W(講売)W-G(販売)も価値の変化と結びつかないから、剰余価値の生まれ

る秘密はW(商品)の中にある。貨幣所有者は、流通の内部で、使用価値

そのものが価値の源泉である独自の商品の発見する幸運に恵まれること。

そして、貨幣所有者はこのような商品ー労働力を見出すのである。

マルクスが「労働力」の概念に到達したのは、「57年草稿」が初めて。

労働力が商品になるための条件

@労働力の所有者が労働力を商品として売るためには、彼は労働を自由に

処分することが出来ねばならず、したがって自分の労働能力、自分の人格の

自由な所有者でなければならない。

A労働力の所有者が、自分の労働の対象化された商品を売ることが出来ないで

自分の生きた肉体のうちにのみ実存する自分の労働力そのものを商品として

売りに出さねばならないということ。

 自分の労働力を売る以外に労働できる道がないということ。

労働力商品の価値は何によってきまるのか?

商品の価値は、その商品の生産または再生産に必要な労働の量によって決まる

労働力の価値は文化の段階で異なる。労働力の価値は、労働者の世代交代を

保障しなければならない。

資本主義社会における自由と平等をどうみるか?

形の上での自由と平等、実質における搾取と抑圧という資本主義の矛盾した

姿に対してマルクスの痛烈な批判。しかし、この進歩もきちんと見つめること

人間の発展という角度から人類史を見る

5758年草稿」での人間の過去・現在・未来の歴史的総括。人格的は依存

が中心をなす時代から人格的には一応独立しているが、物質的には搾取者に

従属している関係、人間が全面的に自由になる時代。

形の上では平等・自由・実質的には搾取と抑圧が、資本主義の偽らざる実態

なのですが、形のうえでの平等・自由の達成が、ただのごまかしではなく、

将来につながる大きな意味を持っていることを、マルクスは良く見ている。


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