定年後に読む資本論
13章、機械設備と大工業 8節、大工業による変革
産業革命とはこういうことだった。

機械がマニュファクチュアに侵入、「チープレーバ」と呼ばれる女子・年少労働者を対象とする無制限な資本による搾取が始まった。その時代では良心的公的機関である児童労働委員会の膨大な報告書から、マルクスは労働者の過酷な生活状態を生々しく取り上げている。マニュファクチュアの分業、協業の合理性も、機械登場の前に、その牧歌的時代使命は終了した。

資本家は利益追求のために、4歳の幼児さえ、4時から深夜12時までの労働さえ、女性としての人間性さえも無視した反道徳的生活・労働環境下での労働も、容赦なく強行させた。人間として最低限の労働条件の設定、児童労働の制約を規定した「工場法」の導入は、多くの資本家の反対を受けたが、結果としてこの法律により工場経営に必要な物質的諸要素を成熟させた。その結果、マニュファクチュアの没落と、資本の集中を促進した。

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