ヨーロッパ・チェコ・オーストリア・ドイツの旅

今年もまた東京に住む次男夫婦は、お互いの親をヨーロッパ旅行に誘ってくれた。

中世のままの街並みを今も残すチェコ・プラハ(世界遺産)チェスキークルムロフ(世界遺産)

アルプス山系に囲まれた湖が静かなオーストリア・ハルシュタット(世界遺産)

古都城下町オーストリア・ザルツブルグ(世界遺産)

オクトーバーフェスタに燃えるドイツビールの都ミュンヘンと、歴史と大自然が美しく溶け合うヨーロッパの町々を12日間たっぷりと楽しんだ。

途上多くの日本人観光客から「家族でヨーロッパ旅行ですか。お幸せですね」と幾度も声を掛けられた。

次男夫婦はインターネットを通じて、列車・バスの時刻表は基より、ハルシュタットではバルコニーから湖が眺望できる街一番のベストホテル部屋番号を事前調査し、その部屋番号までをメールで指定している徹底ぶりは、他人任せのツアー旅行では絶対味わえない旅の醍醐味をたっぷりと楽めた。

チェコ・プラハ城の山頂より眺望した街並みは、赤い屋根が何処までも続き、中世の雰囲気がそのまま残された不思議な古都だった。夜は豪華な歌劇劇場でプッチーニを2階正面席から楽しんだ。

岳父は長く東大教授を勤め、海外経験も豊富で、街角を歩いていると「この本屋で昔貴重な本を買ったことがあるよ」と突然つぶやかれびっくりする。新婚時代を米国で長く暮された奥様も英語は達者。夕食を囲んで、5人の会話はいつも楽しい。

プラハからチェスキークルムロフのバスの中で、一人の若い日本女性から同伴させて欲しいとの声をかけられる。

チェスキークルムロフの古城は絶壁の上に建ち、その城の狭い欄干に写真ポーズをとってはしゃぐ嫁を見て、こんな高い所で怖くないのだろうかと、その若さに可愛らしさを実感する。

一人旅の同伴日本女性は、将来新婚旅行では是非もう一度チェスキークルムロフに来てみたいと何度も街を見返し名残を惜しんでいた。

小さな山村、ハルシュタットへは湖を船で渡った。湖が一望の下に眺望出来るバルコニーで、太陽を一杯に浴びて、1日、山と湖のスケッチを何枚も描いた。湖を見ながら、シュトルム著「みずうみ」の恋物語を思い出し、青春のどこかに忘れてきた甘い感傷を胸にする。

アルプス山系をケーブルで登り、山腹の洞穴探検をする。摂氏零下の真っ暗な地底に、巨大な氷結の世界を形成した大自然の力に感動する。



ハルシュタットからザルツブルクまでの列車とバスの車窓からは「サウンド オブ ミュージック」の世界。緑の大草原の中にぽつんと教会の塔が印象的。ザルツブルク旧市街の雑踏の中で本の大安売りを見つけた。マルクスの資本論ドイツ語版が、10年前の値段の5分の1まで値下がりしている。ドイツ語版資本論なんてとても読めもしないのに、思わず買ってしまった。

ミュンヘン・ビアホールでの人々の賑わいはものすごい。同じテーブルの見知らぬ地元のオジサンとも、この熱気の中で直ちに笑顔で友達になる。

ドイツ博物館の帰途、新市庁舎前の広場で何十万人の群集に巻き込まれ、2時間も立ち往生する。ミュンヘンを訪れたローマ法王ベネディクト16世を10m近くで拝顔する。ミュンヘンからフランクフルト空港駅までは、ICE特急展望車に乗って、南ドイツの車窓風景をたっぷり楽しんだ。車内ビストロで飲んだワイゼンビールが実に美味かった。

 

 


次男夫婦の細かい配慮が充分に生かされたヨーロッパ旅行は実に楽しかった。もし今は亡き孝子が生きていて、このヨーロッパ旅行に一緒に出かけることが出来たとしたら、どんなにはしゃぎ喜んでくれたことだろう。

しかし僕は悲しまない。

だって孝子はいつも僕の中で、僕と一緒だもの。孝子は今度の旅行もすっかり大喜びでいるに違いない。

「孝子、今度のヨーロッパ旅行は本当に素晴らしかったね。近い内にまた一緒に海外旅行に出かけようね」。



ヨーロッパ旅行スケッチブックから 幾枚かのスケッチをご覧下さい。

ヨーロッパのスケッチ旅行(2006/8/31 〜2006/9/11) ご訪問下さって有難う御座いました。

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