定年後の読書ノートより
グルジアとカウッキー、私の現代史15、不破哲三著、雑誌経済42/53号
1921年グルジアに赤軍進撃、反革命軍打破と同時に、メンシェビキ政権を打倒、ソビエット政権樹立。レーニンは病床から民族自治権を踏みにじったスターリンを告訴したが、レーニンの死去で問題はウヤムヤ。70年後、グルジアはソ連に再調査要求、スターリンは間違っていたとの結論を出させた。しかしスターリン一人に責任を押し付けられる問題なのだろうか。

カウッキーはドイツ社会民主党の理論家で、ベルシュタインの修正主義と闘った正統派。しかし帝国主義戦争反対の立場を捨てて、「祖国擁護」の立場に転落。カウッキーはマルクス・エンゲルスを引用し、その裏切りの正当化に努めた。レーニンは「カウッキーこそ誰よりも有害だ。日和見主義者の卑劣さを、流暢な美辞麗句でおおい隠している」と。

不破氏はカウッキーの危険性を4つにまとめている。

  1. 帝国主義戦争の擁護、推進派と闘わず、独自の革命的社会主義政党を作ることさえ反対した。
  2. 「祖国擁護」戦争支持などの裏切りをマルクス・エンゲルスなどの言葉で飾り立ててあからさまな裏切り派でないと見せかけている。
  3. 同じ帝国主義でも状況が違えば、非暴力的な政策が可能であるとか、独占資本主義国家が共存しあう超帝国主義時代がくるとか唱えた。
  4. 帝国主義と闘わなくても、植民地支配のない平和が可能であるかの幻想をふりまいた。

カウッキーは、1915年に戦後構想と題して、

  1. 資本主義の新しい段階は考えられる。
  2. 各国金融資本の対立は、第2の世界戦争を避け難いものにするかも知れない。
  3. 一方資本主義の枠内で超帝国主義という新しい希望が持てるかも知れない。

不破氏はこの見解に関し、帝国主義矛盾が激化し、帝国主義の戦争体制を打破する革命的運動の準備が問題になっている時に、このような見通しを何の根拠もなしに持ち出すのは、運動を武装解除させる最悪の日和見主義であると附記している。

レーニンはカウッキーのこの理論に対して、次の如く反論している。

「資本主義の過去の平和な時代が、何に基いて現状の帝国主義の時代に交替したかを思い出してみよう。それは自由競争が、独占的資本主義家団体に籍を譲ってきたことおよび地球全体が分割されてしまったことに基いている。この2つの事実が真に世界的な意義を持っていることは明らかである。

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