定年後の読書ノートより

20世紀の哲学をふりかえる,牧野広義、雑誌「経済」12月号
  1. 20世紀の科学と哲学をめぐって

マッハ主義 :原子は究極な物質ではない → 故に物質は消滅した → 唯物論は消滅した。 当時ロシアには物質世界の本当のことは判らない(不可知論)という哲学が蔓延した

「唯物論と経験批判論」にて、レーニンは哲学で言う物質は客観的な実在を表す概念であり、人間の感覚からは独立して存在しているものだと論破。人間の認識は相対的な真理を積み重ね、発展することが出来ると説いた。

論理実証主義:論理学とイギリス経験論ヒュームの実証主義の側面を持つ。意味のある命題に限 定。経験を一般化したものしか確認出来ないという限界を普遍的真理にも設定。

分析哲学:言語の分析を通して、主観相互の客観性を認めるなかに、心と脳の問題では唯物論

プラグマティズム:人間の行動と理論において、理論の真理性と行動の有効性を人間の環境適応で考察

マルクス主義の科学論:認識の弁証法的発展。ミクロの世界とマクロの世界は、独自の法則を持ちながら、 相互に結びついているという科学の発展に基く自然の弁証法の展開。

  1. 20世紀の人間の危機をめぐって

ニーチエ :非合理主義的な人間間を強調

フッサールの現象学 :客観的な実在をまずカッコに入れて、人間の意識に現れてくる世界を考察

ハイデッカーの「存在と時間」 現象学を人間の問題に適応。不安をもって生きながら、次第に実存に目覚めるのは、人間には何よりも死に向かう存在だからである。

サルトル: 自己の存在を無化して自己を乗越える。人間の主体性重視。社会へのかかわり。

フロイト、ユンク :人間の意識の底に、無意識の世界がある。深層心理学の確立

マルクス主義の人間観、:抽象的な人間学を克服して、唯物論的な人間観、歴史観確立。人間を社会的存在として捉える。資本主義社会の人間疎外の危機を重視

  1. 20世紀の社会変革の理論

グラシム :支配階級のイセオロギー的な統合とヘゲモニーをくつがえす労働者階級のヘゲモニー

ポパー:社会を部分的に一歩づつ改良する社会工学を重視

フランクフルト学派、ホルクハイマー:近代合理主義は理性を合理化してしまい、資本主義的な官僚制をつくりあげた

自由と民主主義の理論

自由とは自然や社会の必然的な認識に基き、自然や社会を人間的に支配していくこと市民の生存の権利と自由を実現していく民主主義。民主主義は大きく発展し、人権の 普遍性は認識されていく。

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