定年後の読書ノートより
いのち弾ける
中川一政著、二玄社、2800
かって熱海に写生に出かけた際、中川一政美術館を訪れ、作品の迫力に感動した。

中川一政(1893 1991)は、詩人として出発した。だから彼の絵には詩が添えられている。この詩がすごい。

「私はよく生きた者が、よく死ぬことが出来るのだと思っている。それはよく働く者が、よく眠ると同じ事で、そこになんの理屈も神秘もない」こんなすごい詩に、伸び伸びとした、明るい絵が横にあればすごい。

中川の絵には、梅原龍三郎や武者小路実篤の絵に共通する、人生の明るさ、自信、積極性がある。中川の絵には、命の燃える炎がみえる。

「自分のしたいことをしよう。一番したいことをしよう。一番したいこととは自分の昇華したときに起こる志だ。昇華し、純粋になった自分のしたいことだ。自分がどうしてもしたいなら、ころんでも起き上がって立ち向かうだろう。人に命令され、強いられたことは万一ころんだときに、それなりになってしまう。一番自分のしたいことをまず究めよ。それがはっきりしないかぎり勉強もはっきりしない。はっきりしないものに向かって誰も本気で勉強は出来ない。勉強は自分の一番したいと思うことを先ず知っているものだ。自分のしたいことをしよう。自分の一番したいことに全力をかたむけよう。」

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