定年後の読書ノート
「心の平静について」「幸福な人生について」 セネカ著茂手木元蔵訳岩波クラシックス15 岩波書店
心の平静について

我々は知らねばならない。我々が苦しむのは環境が悪いのではなく、我々自身が悪いのである。我々は何事を耐えるにも弱く、苦労にも快楽にもおのれ自身にも、その他いかなることにも長く辛抱出来ない。

得てして自分は自分を実力以上に買いかぶるものである。いずれ災いをもたらすような言動への刺激は、すべて避けなければならない。財産は持たない方が、失うよりどれほど苦痛が軽いか。傷の痛みは最大の身体でも、最小の身体でも痛さは変わらぬ。金銭は失うより得ない方がいっそう我慢しやすい。

幸福な人生について

幸福な人は、判断の正しくできる者である。幸福な人は、例え現況がどうあれ、それに甘んじ、自己の環境に親しんでいる者である。幸福な人は、自己の生活の全てのあり方を理性から委されている者である。

大切なのは努力すべき目標は何かということ。放浪し続けている限り、我々の短い生涯も過ちのうちに磨りきれてしまうだろう。

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