定年後の読書ノートより
哲学がわかるーAera Mook、 中村雄二郎他、朝日新聞社
哲学とは、簡単に言えば過去の哲学者の思索を糧にしながら自分でものをじっくり考えていく作業であり、自分でいくらじっくり考えても、哲学者達の思索を全く糧にしないなら、それは哲学とは言えないそうだ。

すなわち、哲学は、過去の哲学者の思索によって自分の哲学を養い、哲学の伝統が培ってきた問題設定の仕方を参考に用語を駆使して、現代の問題にせまろうとすることである。

どうして哲学は難しいか。

第一にいろいろな哲学者の名前が出てくるが、彼らの考え方を知らないから難しい。

第二に、問題の立て方、設定の仕方が、われわれに馴染みがないから難しい。

第三に、用語が特殊で、我々が日常使っている言葉とかけ離れているように感じられるから難しい。

「古今の哲学者の考え方」「哲学問題の立て方」「哲学固有の用語法」がわかれば、哲学への接近は容易になる。

従って哲学接近には、「西洋哲学史」「哲学概論」「哲学事典」を読むことである。

「西洋哲学史」は、各哲学者の考え方を客観的に、時代順に解説されている。

「哲学概論」は、最近は西洋哲学史と哲学概論の複合形式が多いが、著者自身の哲学を主体的に展開したものである。

哲学用語は、歴史の中で検討、議論を経ながら練り上げられ、「概念」となっているので、「哲学事典」は大きな重要性を持つ。

これら三種の神器は互いに支え会いながら、哲学入門となっている。この中で基本的なものになっているのは、「西洋哲学史」である。

哲学を学ぶということは、第一に「哲学の古典」を読む事である。しかし、これは容易なことではない。そこで判りやすい「解説書」を導きとしなければならない。そこでは「哲学の古典」を軸として、その判りやすい「解説書」更にその「現代的解釈」、この3つを一組にして読み進まねばならない。

哲学の学び方は、

第一に疑問が生じたら、それを自分で徹底的に考えぬくこと。

第二に哲学の古典をよむこと。

第三に哲学書に限らず、いろいろな分野の古典を読む事、

第四に相手の言いたいことを正確に理解する努力をこころがけること。

しかし一番大切なことは、考え抜きたくなるような、疑問に出会うことである。

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