定年後の読書ノートより
岩波新書を読む−ブックガイド+総目録、岩波書店編集部編、
どうしても、自分は直感的に自分だけで読みたい本と決め付けて、結局のところ読書範囲は限られた傾向の本に集中して読み続けるという反省すべき欠点がある。この欠点を克服し、広い範囲の物事に、常にフレッシュな知的関心を持つ為に、ブックガイドとして岩波書店が発行した「岩波新書を読む」に準じて、それぞれの分野で、機会あれば読むべき岩波新書の読書候補をあらかじめ検索しておきたいと思ってこの本を手にした。

先ず各国事情を知って置くべき書として、アメリカは[アメリカ人民の歴史]、現代中国に関しては「模索する中国」、アジアについては「人々のアジア」、中東に関しては「中東現代史」、次に基本的な知識提供の書として「芝居入門」「零の発見」著者の精神の遍歴と濾過された知識のまとめの書として「ヒロシマノート」「第2次世界大戦前夜」、現代の読みものとして「豊かさの精神病理」「消費者の権利」、企業に関して「戦後の日本経済」、経済学の書として「社会科学の方法」、思想の書としては、「現代日本の思想」、古典でもある「歴史とは何か」は、機会をみてもう一度読むべき本のひとつだ。日本語については「日本語の起源」環境問題に関してはあまりにも沢山の新書があるが、「地球環境報告」だろうか。宇宙体系ビッグバンに関しては「宇宙と星」だろうか。

以上が当面読んでおきたい岩波新書だが、最近考える。NHKETV特集を見ていると、この番組を観てしっかり考えていけば、岩波新書と同じくらいの情報量と知的興奮が得られるのではないかと。但し観てしっかり考えることは、本にせよ、テレビにせよ、ものすごく難しいし疲れるしかつ厄介なことだ。考えない方が楽だし、ある時は考えない方が随分得をした気分にもなる。しかし本当に得をしたのだろうか。例えば定年を過ぎても、ずるずると廉い労賃で働き続け、或る日人生をポックリ終わる人が本当に得をした人生と言えるだろうか。本を読む。それはその素晴らしさに気が付いた時、人間としてどこまで人生を自覚しているかだと思う。

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