臨床心理学 101号 特集 レジリエンス (予防と健康生成の為に)

 

総論 レジリエンスとは何か 東大院 石垣琢磨 

 

レジリエンスの定義

困難で驚異的な状況にもかかわらず、うまく適応する過程、能力、および結果

 

日本におけるレジリエンスの基礎的研究

アメリカでは1970年代からレジリエンスの研究が始まったが、日本では2000年代に入ってから研究開始。レジリエンスは人生の中で学習、獲得できる側面もある。ストレスに耐える能力や、心理的苦境から回復する能力は学習できる。レジリエンス関連論文は、2010年に入って急増している。特にストレス性心理的問題が注目。

 

APA(アメリカ心理学会)では 「レジリエンスを身につけるための、10の方法」を  次の如く発表している

 

1.人間関係を構築すること

 家族、友人、重要な他者との間の良好な関係を築く。貴方をケアして

くれる人や、貴方の話に耳を傾けてくれる人からの援助を受け入れることは、レジリエンスを増大させる。

 

2、危機を乗り越えられない問題として考えないこと

 ストレスに満ちた出来事自体を変えることはできないが、出来事の解釈や反応は変えることが出来る。

 

3、変えられない状況を受容すること

 変えられない状況を受容すれば、変えられるであろう状況に注意を払うことができるようになる。

 

4、目標を立てて、それに向かって進むこと

 たとえ、小さなことであっても、定期的に何かを行えば、最終的な目標に到達できる。

 

5、断固とした行動をとること

問題やストレスから逃避することなく、困難な状況でも断固とした行動をとることによって、かえって解決は近づく。

 

6、自己発見の機会を探すこと

 努力してもうまくいかないことはある。そのような場合にも、自分自身について何かを学び、成長する機会には必ずなる。

 

7、肯定的な視点を涵養すること

 問題解決に関する自身を深めることはレジリエンスを身につけることにつながる。

 

8、長期的な視点を維持すること

 苦痛に満ちた出来事に直面しても、出来るだけ幅広く長期的な視点を持つ様にこころがける。

 

9、希望的な見通しを維持すること

 楽観的に考えて、希望を視覚化すること

 

10、自分自身を大切にすること

 自分の希望や感情に注意を払い、楽しくリラックスできる活動に参加すること。



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