定年後の読書ノートより
大往生、永 六輔 著、岩波新書
父は死に、僕も死ぬ。あなたも死ぬし、医者も坊主も哲学者も死ぬ。死なないわけにはいかない。人はみな必ず死ぬ。それなら、人間らしい死を迎える為に、深刻ぶらずに、気楽に「老い」「病」そして「死」を語りあおう。先ず川柳から。

糖尿の話がはずむクラス会。 旦那は定年後のことをいろいろ考えているんだけど、私は未亡人になってからのことを考えているの。 どうして孫は可愛いんでしょう。いやな嫁から生まれたなんて信じられないくらい可愛いですよ。 知らない町に行ったら、知らない老人に親しげに挨拶するんですよ。そうするとその老人は、いま挨拶したのは誰だったかなあ、と考える。考えるからボケなくなる。これ、皆さんでやりましょう。 孫にさ、孫にだよ。おじいちゃん、大きくなったら何になるの?って聞かれちゃった。老人はこういって涙ぐんだ。老人に伝えた。おじいちゃんは仏様になるんだ。喜んでくれるかと思ったら、いやな顔された。 病人が集まると、病気の自慢をするんですよね。もちろん、重い人が尊敬されるのです。 手術をするとわかるのですが、人間の肉は赤身なんです。それが、最近はトロが増えてます。 どうして外側から診るのが内科で、内側を診るのが外科なんですか? 不思議なものだね。友達が死ぬと、どこか楽しいんだよね。淋しいだけじゃないんだよね。 平均寿命っていうとめでたく聞こえるけど、そこまで生きたから覚悟しろってことでしょう。 百歳を超えるおばあさんで、娘さんが老衰で亡くなったって言う人に会ったけど、あるんだねぇそういうことって。 当人が死んじゃったということに気がついていないのが、大往生だろうね。 死んだっていうからおかしいんだよ。先に行っただけなんだから。 死ぬってことは、あの世というか、親のところに行くっていう感じだと思います。

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