「型」は、正確さを求められる(と思われる)。
お手本を基に忠実に真似る(学ぶ)もの。
だから、基本の型では、誤魔化しが効かない。
突き、蹴りの基本が出来ていなければ、上手く見えないものばかり。
逆に云えば、基本が出来ていれば、それなりに見える。

そこから少し上達すると、
型に、力強さor柔らかさ、が身につきます。
力強さの部分は、男性にやや多く見られ、力任せに型を演じます。
柔らかさは、女性に多く見られますが、突き蹴りよりも、受けが上手く見えてきます。

目指すものは、経験者に見られる、円熟味。
時に力強く、しかし力任せでなく、実に効率の良い攻撃っぽい。(表現が難しい)
時に柔らかく、しかし弱々しくはなく、受けに於いては、正に「いなす」という言葉に当てはまる。
「型」から「形」へ変われるのは、この時期です。

体躯の違いにより、この頃から、同じ「型」でも、人によって大幅に変わって行きます。
そして、個人の「形」の完成に近づきます。

「形」は、真似るものでなく、作り出すもの。
体躯の違いによる、特徴を活かした形が、完成していきます。

ここが、年齢に関係なく、有級者から有段者への過渡期でもあります。

形と型