空手の大会を見る度に、二つの言葉が頭に浮かぶ。
「進化する空手」と「退化する空手」

空手の技にも流行があり、手技主体の時や蹴り技主体の時。
蹴りも、ローキックが主体の時もあれば、ハイキックの時もある。
それにステップの加え方など加味すると数限りない。
とは言え、個人の組み手スタイルが大幅に変わる事は少なく、
技の主流が変わった時は、上位に残る選手達の新旧交代の時期である。
長年継続して見ていないと、なかなか気づかないよね。

さて、進化する空手とは、「先人の技に磨きをかける」の一言に尽きる。

同じ技を出しているのに、「効果の程」の違いを感じた事は有りませんか?
筋力やスピードの違いだけでは無い事に気づいてませんね?

先人の技を同じように真似ているだけでは、進化しているとは言えません。
技に自分の体躯の特長を加えたり、不足点は補えるようにして発展させないと。
それでこそ、自分の技となり、進化と言えるのではないでしょうか。

例えば、前蹴り。
私は、足が短い。普通に蹴っていては、相手に届かない。
そこで、
@相手が前進してきた時or組み手中の仕切り直しの、間合いが詰った時に出す。
A腰を捻り、半身の状態で蹴り込む。(距離が稼げる)
等の工夫をする訳です。

技を出すタイミングと、不足点(距離)は、腰を捻る事で補い、
前蹴りを進化させたかも知れない。

無いものネダリをするよりも、自分の技に一工夫を。
それこそが、進化する空手への第一歩。

退化する空手については、って?
もう説明する必要ないでしょう・・・

工夫の無い技、工夫の無い組み手・・・




強くなりたければ、努力と工夫をしましょう。


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