第4回城ケ島レガッタ

スタート:11月21日(日)午前9時
コース:城ゲ島南西沖浮標回航
(22マイル)
参加艇:30艇

 今年も残す所あと2レース。今日は城ケ島南西沖ブイを廻って帰ってくる20マイル程のちょっとした遠出のレース。メンバが集まらず4人だけだけど、上下じゃないので何とかなるでしょう。

 北東の風、スタート前はガストで12,3ノット程、時折来る吹き下ろしブローはかなり東っけ。スピンが揚がるかな?と思い、ライトかミディアムか迷うところだけど、吹き上がることはなさそうだし、ライトをセット。そうこうしているうちに、結局風は落ち、ポートでスピンスタートの角度に落ち着く。

 南西沖ブイの角度を考えるとだいぶ沖なのでラインは上有利。十分に水がある位置取りでスピンホイストしながらジャストスタート。ラインを切った時はもうスピンもきれいにはらんでいた。会心のスタート。かなりイイ気分。

 スタート直後からスピードも良く、ほぼプロパーの角度で進んでいたけど、だんだんとプレッシャーが弱くなってきて、一番沖を進む艇団があまり走っていなかったので、無理して落とすのはロスだと判断し、だましだまし角度をつけて走る。でも南西沖ブイって、結構沖なんだよね。風がある時になるべくプロパーに近付けておくような走りで、全体の中では沖寄り、一番沖の艇団よりは少し上を行く。結局丁寧に走ったこのレグは大成功し、風が安定してきた頃にはブイは真正面。ジャイブなしでどんぴしゃりの回航となる。沖からアドニスがトップ回航し、岸からアプローチしてきた艇団で前を切られたのはY33シンデレラのみの3番手で回航。この時点では絶対トップぅ!

 往路10マイル、ぶっ続けでリーチングのスピントリムをしたので、もう首が痛くて回らない。ハイクアウトしようとライフラインをくぐろうとすると、アイタタタ〜!という感じ。回航後は4番で回って来たガイアと絡みながら順調によい風の中を走る。遅れてブイに向かっている赤いのにヒューヒューわーわーガッツポーズしたりしてー。あとでひどい目に遇うのも知らないでー。

 暫く行くと風は大きく振れ回るようになる。行きにも通ったものすごい逆潮の所にもどうしようもなくあれよあれよと突入。せっかく3番で廻っているんだから、これ以上沖出しするのは危険、なにもなければとにかくポートを伸ばして岸に寄せよう。で、岸に向かっているはずが、なにィ?このヘッダは。なんか三崎の方にもどってるよう。で、耐えられなくてタック。このあたりからズルズルと蟻地獄に陥って行くんだけど、その時はそんなこと知る由もなし。だってだって一度は前を切られた猫に小判スピン(アタシかなりお気に入り)のチャーボイにだって次のミートでは10挺身くらい前を切ったりして結構ゴキゲンだったし。

 そのうち風がだんだーん無くなる。バッタバッタと振れ回るし、これは南が来る徴候でしょう。岸には北風が残っているけれど、特に走っている感じはナシ。ここから苦労して岸に上って行っても南が一発来たらおしまいだし。ということで真ん中をしばらく走る。弱いながらもいつしか風は横になり、ずっとメインを詰めっぱなしだった後ろのフネをずいぶん突き放す。かなり沖を走っている何艇かにスピンが揚がった。南が入って来た!。ライトシート&ライトスピンをサワサワ揚げてみるとふわっとはらむ。・・・もらった!南は沖寄りの途中まで到達していて、真ん中は北とケンカしていてラル。岸はまだ北が残っている。このまま北が残るなら定説どおり岸が良いけれど、もうここまで南が来てる。ラル地帯を通過して岸に寄せるよりはこのまま南をもらって江ノ島あたりを目指し、そのままジャイブして最後は北っけの吹きおろしが最後まで残っているだろうエリアからフィニッシュに突っ込もう!・・・ウッシッシ。完璧だ。岸のフネはスピンが揚がったのを見て青くなってるに違いない・・・。なーんて、もぉー本当に都合の良い脳天気な解釈ですっかり自己完結しているオバカなわたしたち・・・。ずっと岸を行ったフネはもうフィニッシュしているというのに。ちなみにHOBBY HAWKはこの時まだ佐島沖ね。かなりダサい。

 風は・・・いつま〜でたっても弱いまま。ライトスピンは一応飛ぶんだけど、プレッシャーなし。時間だけがどんどんどんどん経つ。そのうちまた北っヶに戻って来る。なにコレ。話が違うよ。スっとスピンがはらんで走り出すと風を追いこしちゃって北のエリアに入っちゃう。うわぁ、ここ、まさに南と北の境目。

「・・・今何時?」 
「んー、3時」
「・・・あと何マイル?」 
「んーーー、6マイル」
「・・・艇速は?」 
「んーーーーー、2.2ノット(汗)」
だめじゃーーーーーーーん!!

 ブルル〜ン、こうして虚しくエンジンスタート。どうしてこんな事になってしまったんだろーか。回航前から帰りは岸、岸、と言っていたにもかかわらず結局途中のラルやヘッダに耐えきれず最初のプランをとおせなかった。南をつかんでいい気になって、落とし穴にすっぽりと陥っていたのであーる。でもその時岸に寄せたとしてもどうせ遅かったのだ。だってその頃、ずっと岸寄りを行った艇は一度もラルにつかまることなく、ずっと北東のイイ風を受け続けてフィニッシュ近かったのだから。折り返して真ん中を選んだ時点で、もー終わっていたのだ。相当ダサい。

 どうせみんなDNFだしょー。入れるのはどうせアドニスくらいだしょー。ガイアもカイジンも沖ではまってたしねぇ。なんてしょー凝りもなく悪あがきしていたら、右舷お子様がフィニッシュしたと聞いてクラクラとめまいが。そして、マリーナに戻ると赤いのがもう揚がって片づけが終わっているのを見て、ブラジルまで突き抜けそうな激しい脱力感に襲われる。

 30艇中、岸を行った9艇のみがフィニッシュ。優勝は、なんでぇえぇーーー、赤いのーーー神様、仏様、寺サマ。これからは寺さんなんて馴れ馴れしくお呼びするのは慎んで、寺サマとお呼びいたしますぅ。わーん。

というわけで
99年、これまでの対戦成績
対右舷お子様 9勝7敗
(お、それでも勝越してる)  対赤いの 4勝11敗(負け過ぎですな)


   HOBBY HAWK
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