トウキョウズカップ2001 ヨットフェスティバル

2001.8.3〜5
コース:伊豆大島 元町〜筆島沖(Bコース)
13マイル
参加艇:48艇

 梅雨明け後に続いていたこの世の終わりのような猛暑も、ちょっと一休みなの?珍しくさわやかな北東風の吹く中、トウキョウズカップ参加のため朝7時半マリーナに集合。今回はホビーホークのメンバー4人の他に、いっちゃん・アヤちゃん夫妻とお茶目なハナハナも加わり合計7名の楽しいメンバー。荷物を積み込み、8時半ドッグアウト。

 伊豆大島・波浮港までは36マイル。フラットな海面に涼しい北寄りの風、陽射しも柔らかい薄曇り、この上ない回航日和。真追っ手でブームが暴れそうなので、セールは揚げずに機走で南西に向かって走り出す。かな〜りさわやかでデッキ上も飲んだり食べたりで盛り上がる。すぐに眠くなるわたしはちょっとオイトマして、風の通るキャビンで小野リサなど聞きながらまどろむ。嗚呼ステキ。ビール先生もさっきまで朝からビールでごきげんの様子だったくせになんかおとなしい。怪しい。と思ったらなんと蜂にさされていた!早くもアクシデントかぁ−?と思ったけどムヒつけてビール飲んで寝たら治ったらしい・・・

 眠っている間に風は南に変わったみたいだけど、順調に距離を稼ぎ気づけば大島は目の前。また今年もこの緑の島にやってきた。アンカーを落として岸壁に槍付けして周りを見回し、一年ぶりに会った常連艇に挨拶する。葉山からは初参加のO&Sを含め6艇!なんと、全艇Bコース参加である。くーっ、皆さん良くわかってらっしゃる!Bコースって最高。

 今回も宿泊先はオーシャンビレッジ、でも今年から名前が変わってシークリフ波浮。内外装もリニューアルしてきれいになっていた。予想外に早く到着したから、まず何はともあれプールにドボン!これ、トウキョウズカップ参加の重要な要素の一つ。さっぱりとお風呂に入った後、港まで下りて開会式。ビールで乾杯の後、おとなしく宿に帰り、第二段の宴会と思いきや、早々とおねむになってしまった。もう年なのか!?

 翌日目が覚めると天気は薄曇り。今朝も涼しくて北っけの風。朝食後急いで港に下り、艤装をして出港の準備をするけれど、後ろにもやっているフネが待てど暮らせど来ない。7:30には元町に向かってパレードが出発するというのにとうとう7:20になっても現れなかった。幸いアンカーはクロスしていないようなので、後ろのフネのもやいを切って隣の漁船につなぎかえ、やっと脱出完了。ふー。

 そうでなくても潮に悩ませられるこのレース、その上今日は大潮が重なり、一体全体どうなっちゃうの?って感じ。風はまずまずで、スピンスターとか?とも思ったけどスターティングエリアに着いた頃には南に変わっていた。下有利の感じもするけれど、何といってもHOBBY HAWKはちっこいフネ。即タックすることを考えると下でスタートしたって小型艇ゆえ、頭を出して即タックするのはかなり難しい。ちょこっとショートではあったけど、赤いのに続いて上からのスタート。マークをかわしたら即タックして沖出しを始める。風は弱くなって来ているのでとにかくパワーモード。

 ポートを伸ばして沖出しをさらに続けるけれど、徐々に風が右に振れてくる。ヘッダの中を我慢して走るのは胃が痛くなる思いだけど、いつ〜も千波崎をかわすのには本当に苦労する。岸は潮も強いし、今まで何度もニガニガしい思いをしている。曰く付きの「千波超え」だ。風が弱くなる一方で、正面からのイヤなうねりが入って来て走りにくい。遥か前に飛び出したビッグボートが果敢にも岸に突っ込んで行ったけど、ここは辛抱所。

 赤いのがついにタックをし、いいブローラインに乗って加速して行く。風を拾いに慎重に一度岸に寄せるためスターボに返す。タック後は波も横からですごく走りやすいので、気分良く走る。・・・そうこうしているうちに、・・・え?あれ?風落ちたね。どちらかというと、もう恐れていた岸寄りのベタのエリアに片足をつっこんでいる感じ。あわててもう一度風を拾いに沖に出す。このタックは本当に走りにくいけど、ここはぐっと我慢。十分にアローワンスをとって、千波を大回りして超えるためには仕方ない。

 結局このショートタック2本はかなりのロスになってしまった。毎年毎年やっているのに、やっぱり今年もただでは超えられない千波。ふー。沖のパフを掴んでタックしたい気もしたけれど、同クラスのフネが連体をなしてやって来ていて、それらにやられないように、そしてもうここまで来れば十分千波は超えられるだろうと判断しタック。

 徐々に安定したいい風が吹きはじめ、スピードも十分なので、外取りをして岬を回り込む。いよいよスピンアップ。前の方に葉山勢のスピンが見える。ふ〜太も抜いて、小型艇の中ではなかなかのポジションに居そうだ。タイトリーチからさらにおとして周り込むと筆島のフィニッシュラインが見えて来た。あとはジャイブポイントを決めるだけ。最後がタイトな角度になってしまった大型艇が豪快なブローチング合戦。気付けば風が上がって来た。千波超えはほんの少し苦労したけれど、例年に比べれば極めて順調にレースを走り終え、フィニッシュ。クラス優勝が頭をよぎったけれど、すでにフィニッシュして波浮に向かうフネの中に同クラス艇がいたから厳しいかな?他の葉山勢はみんな別クラスだけど、さすが皆速かった模様。

 波浮に着いて、セールをたたんでいると、なんと舵誌から取材の申し出。主旨を聞くとなんでも「若手でお金をかけずにレースを楽しんでいる様子」を取材したいとのこと。・・・汗。アンケート用紙の年齢欄を思わず空白のまま出してしまった(笑)ビールですっかり気分良くなった赤ら顔をパチパチ写真に取られ、無事取材を終えた。

 夕方からの表彰式は、ビールや焼そば、コロッケ、焼き鳥などが配られ、地元の方々との交流会。今年は都からの補助金が打ち切られたとかでレース開催が危ぶまれたようだけど、地元の人が「トウキョウズカップを存続させる会」みたいのまで作って、わたしたちの夏の恒例イベントを盛り上げてくれている。お祭りレースと言っても、高いお金をかければレースが盛り上がるというわけでもない。楽しませてもらっている代わりに、地元にお金を落とし、地元の方々と交流し、レースを盛り上げる。これぞローカルレースの極み。ヨットレース界が冷えきっているなんてどっかの誰かが言ってたけど、バブリーなレース艇が去った今、やっと健全なスポーツとしてのヨットレースが見直されて来たんだなあなんて思ったりしてね。あ、偉そうにすみません。

 一夜明けて、帰りの回航は朝は雨、肌寒い北風ちょっと強くて、途中まではスプレーをかぶりビチョビチョのカッパコンディションだったけど、見慣れた三浦半島の海岸線が見えてくる頃にはすっかりおさまり、おしゃべりやら昼寝やらのリラックスクルージング。

 成績はクラスIII 第2位!赤いのはあっぱれのファーストホーム・クラス優勝・総合優勝!その他、Gaia、サクラも入賞し今年も葉山勢大活躍。今年もカップと賞状を手に記念撮影をすることができ、最高に楽しい夏のイベントでした。

レースリザルトはこちら。

2001年これまでの対戦成績!
(レポートが無いレースもちゃんと入れてあるよ)
対右舷お子様 5勝5敗  対赤いの 5勝4敗
対紺ブネ 6勝3敗    対ぷ〜太 7勝1敗
対変人じゃなくてカイジン 5勝3敗

[ニッパチ倶楽部] 対戦成績
エローズ 2勝2敗  対ダれトン 6勝1敗


   HOBBY HAWK
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