湘南ゴールデンウィークレガッタ98

1998年4月26日(日)
スタート:午前11時 
コース:佐島〜長者ケ崎〜江ノ島〜佐島(9.7マイル)

 今日マリーナに行ってみると、黒くてぴかぴか光っているハーケンの「動くジブリーダー」が付いていた!カーを指でちょっと回してみると、ものすごい勢いで「シャ〜〜〜〜〜〜〜ッ」と回りはじめた。それを見てへさき男2号が絶叫している。
うっしっし。これでもうPort Jr.やMr.Portなんかには負けないのだ!

 朝から肌寒い小雨、北東の風が10〜12ノット、時折ブローで20ノット近かったけど取り敢えずヘッドセールはNo.1ミディアムをアップ。今日は麦酒1号が仕事で来れないため、へさき男1号と運転手1号がミドルに入る。(麦酒1号がお休みなので本当はトリムに入ろうかと思ったけど、ちょっぴり吹いていたし、今日はジブトリムで走りが決まるコースレース。自信がなくて何となく殿方にお譲りする・・・あー、これだからだめなんだ。)

 新しいジブリーダーをいじりながら走っているうちに、定刻に予告信号が鳴る。参加艇は46艇、一斉スタートのため海面はかなり混雑してきた。ラインもあまり読まないうちに、1分前のカウントダウンに入る。かなりアウター寄り、結局下7,8番手くらいでスタートラインを切った。
 暫く走ってもスピードに乗らない。あれ?気がつけば後ろには重そうなファーラーの船がちらほらしか・・・。これはいけない!なんとかしなくては!でもどうしたらいいの?と、スピードに乗れないまま第一マークを回航した。
 第2レグはスピンを揚げる艇もいたけど、今にもブローチングしそうで安定せず、スピードもそう変わらないと判断し、HOBBY HAWKはそのままジェノアで行くことにした。ジブトリムが大変難しい場面で、ヘルムやボースンからひっきりなしに厳しい注文が飛ぶ。心の中で「あぁトリマーじゃなくて良かった」なんてちょっぴり思ってしまう。ごめん運転手1号。結局第3レグも横から風を受けて走り、スピンを揚げる場面はなく、はっきり言ってあまり面白くないコース。寒くてお腹も空き、Port兄弟より遥かに遅れて12:43フィニッシュ。黒くて動くジブリーダーを活かせなくてオーナーごめんなさい。次からは頑張りますので、どうかへっぽこクルーを見捨てないでください。それから運転手1号、本当にお疲れ様でした。
 
 気を取り直して、夕方サニーサイドマリーナでのパーティーに向かう。5:30からのはずなのに、5:20には既に食べるものがなくなっている。うわ〜〜ん。栄えある優勝は芦名のMelges24「アーリーバード」。皆さん満ち足りたお顔。

 HOBBY HAWKの順位はここでは載せるのはやめましょう。再び気を取り直して、どさんこラーメンで空腹を満たす。寒くて長い1日でした。

 


 


第1回子供の日レガッタ

1998年5月5日(火)
スタート:午前10時30分 
コース:小網代浮標回航

 朝、寝ぼけながら045-177を聞くと、北東日中南東の風晴れ時々曇り。またスタート後に風がおちそうだけど、マリーナに着くと予報どおり北寄りの風が丁度よく吹いていてなかなかのさわやかコンディション。

 バックステイに鯉のぼりをつけて10:00出港。参加艇は18艇、本部艇は吹いてきたらブローチングしそうな一際大きな鯉のぼりを揚げている。No.1ミディアムをアップし、マニューバに入ると、いつもと違うポジションのためかちょっと動きがちぐはぐ。スタート3分前のタックでジェノアに亀裂が入ってしまい慌ててリペアクロスで応急処置。終わった時はスタート30秒前だった(汗)。二人がかりでリペアクロスを貼っていたため、ジェノアを十分にシバーさせられず、ポートタックで早めにラインに近づいてしまい、スタボー艇に怒鳴り散らされる。本当だったらラインから追い出されるか、ケースという場面。でも多めに見てくれたのか?絶妙なタイミングでスタートラインを切った。(トップで飛び出したけど、本当はちょっとインチキです)
 まもなくスピンアップ。今日は正バウマンのへさき男1号がへさきに立つ。何か狙っているのかいきなり違う色のハリヤードを引いてボケまくる。
 気が付くと、おぉ、先頭じゃあーりませんか!
後ろでPort兄弟がラフィングマッチを繰り返している。それを横目にスルスルと走る。しばらくすると風が落ち西に振れ南に回り始めた。亀城をかわしたらおとして行かないとオーバーセイルになちゃうけど、スピンを潰さないように仕方なくのぼり気味に騙し騙し走る。それに南に振れきって風が入ってきたら・・・との思いが捨てきれずにちょっとのぼり過ぎてしまった。

 小網代浮標が近付いても微風が続き、苦労しながらおとして走ったけど、思いきりのぼらせてから沖からジャイブしてアプローチしたMelges24の早起き鳥?がトップ回航、続いて岸寄りからアプローチした3艇、その後HOBBY HAWKが5番手で回航した。ライトジェノアにチェンジし、クローズよりややおとし気味で葉山に向かう。ぼーっとしていたらいきなりティラーを手渡される。ひぇ〜責任重大!でも今日は丁度良い軽風コンディション。「よーし、ここで株を上げなくては〜!」と俄然張り切りモードスイッチが入る。「シートを引けばピタリと決まる」Bセールでトリムも決まり、ティラーから程好いウェザーヘルムを感じながらスピードに乗りだした。下前方にいたPort.Jrをとらえて抜き去り、最後にスピンの提灯なんて芸当?でオーナーをハラハラさせたけど、無事フィニッシュ。
 優勝か!? なんて淡い期待を抱いたけれど、CTsecで70秒及ばず第2位でした。賞品はボディーボードと、人生ばら色2号はジャンケン勝ち抜きでニットのタンクトップをゲット!久し振りにPort兄弟に勝った良い一日でした。

 


 

 

第6回逗子葉山フレンドシップレガッタ

1998年5月17日
スタート:午前11時10分
コース:烏帽子岩回航

今日のレースはオーナーとへさき男2号、運転手1号、そしてばら色2号の4人だけ!しかも朝から土砂降り・・・。皆勤賞がかかっているとは言えちょっと憂うつな気分。

 HOBBY HAWK海の家に着くと何となく明るくなってきた。マリーナではレース参加艇が慌ただしく準備を始めていた。今日2人でいつもの4人分をカバーしなくちゃならないので、何とも不安で運転手1号とスピンアップの段取りや役割分担を話すが、余計に不安になる。そんな時に思い掛けなくBセールの凶川さんが乗り込んでくれることになった。ハンサムな船のベテランM田さんも一緒だ。ふふっ、ちょっとうじきつよしに似ている。

 そんなわけで6人のメンバーでレース海面へ向かう。CR-Aクラス、CR-Bクラス、レーサークラスの3クラスに別れ総勢30艇。雨がぱらついていたがまだ北寄りの風が時折15ノット程あったためNo.1ヘビーをセットする。しかし予告信号が鳴ってから風が落ちはじめNo.1ライトにセールチェンジ。凶川さんが乗っていてばら色2号はとってもソワソワしている。「えーっとスタートしたらベアしてスピンアップ、ポールはこっち側だからガイはこれ、これを引くのだ」などとブツブツ言う。怒鳴られないようにしなくては・・・。

 スタートはスタボーでラインを奇麗に流してからややアウター寄りでラフしてラインを切る。ぎりぎりの角度でスピンアップしたが、すぐにジェノアにチェンジ、またスピンアップとドタバタする。大崎を越えてから見る見るうちに風が落ち、江ノ島の手前でスピンがだらーーんとなる。風は南に変わりつつある。ライトシートに結び直してダイレクトにトリムするが一向にはらまない。そうこうしているうちに目の前に漁網あらわる。南北に2つの網が大きく広がっていて真ん中は通れそうにない。(ぐっ、そう言えばスキッパーズミーティングでこの網の真ん中は通れないと言ってたこと今思い出した。でも凶川さんが怖いから黙っておこう。教訓:スキッパーズミーティングではメモを取りましょう!)仕方なく無風の中をおとしてエンドまで向かう。潮がきつく、先行艇がブイに吸い寄せられていく。何とかかわしてジェノアで沖出しを始めた頃、10分遅れスタートのレーサークラスのトップ集団に捕えられる。

 その後、弱いながらも4〜5ノット程の風が吹き始め船も滑り出した。レーサーと比べてもスピードがありいい走り。やっぱり動くジブリーダーでリーチをきゅっと絞っているせいか?。定置網の南をかわしたあと、一路烏帽子岩に向けてスピンラン。どうやらコース短縮で烏帽子岩フィニッシュらしい。赤い同型艇がスピンでトラブっている所を抜き去り、ディクソンも乗ったことのある逗子の船の上を突破した。最後はいよいよ南が吹きあがり怒涛渦巻く烏帽子岩でカーチェイスのようなバトルが展開されフィニッシュ。(要するに団子状態)

 はらぺこだったけど、今日のパーティーはエメラルドルームにて38万円分の豪華絢爛中華料理バイキング。
結果は、じゃーーん!クラス優勝!

 どういうわけか前に突き出され、壇上にてあいさつする(赤面)。ちらと見ると、珍しくブレザー姿で、まるで結婚式場の支配人みたいになっちゃったPort Jr.のMさんがじだんだ踏んで悔しがっている。WINNERと書いてあるずっしりと重いプレートとその他賞品をゲット!

やればできる!でも助っ人の力が絶大だったフレンドシップレガッタでした。
(注:凶川さんが怖いのは顏だけで実は優しかった・・・)

 


第1回真鶴レース往路

1998年7月19日
スタート:午前10時30分
コース:葉山〜真鶴(22マイル)

 朝、雨の第三京浜を走りながら「あぁ今日は始めからカッパか〜」とため息が出る。しかしいつものようにマリーナに着くと雨が上がり明るくなった。
本当に日頃のおこないが良いらしい・・・(もちろんわたしの)

 参加艇は19艇。小型艇Aクラス10:00、大型艇Bクラスが10:30にスタートした。岸ベタ組と沖出し組の真ん中あたりで双方の艇を押さえつつ真鶴を目指す。赤いライバル艇が大きく落としあさっての方に向かってゆく。
「あはは、今日は三崎で宴会でもするんじゃないの??」などと言いゲラゲラ笑っていた。後で悔しい亊になるのも知らないで・・・。
昼食時、暑さのあまり早くも「ぷしゅ〜っ!」っとプルリングを引く。「う〜ん、やっとクルージングらしくなってきたねぇ」と満面の笑でみんなに語ると、「あの〜レースなんですけどぉ・・・」と冷たい視線が訴えていた。そうだ、レースだった^_^;。でも久々の遠出、そう、遠足気分!
海面の表層付近をサメが背びれと尾びれを出してクルクルまわっていた。イルカだったら大喜びだけど、サメなんかじゃもう動じないのだ。

 パフを拾いながらの長いレースとなり、プロパーよりやや沖に膨らんだ航跡を描きながら走る。どんがめクラブは遥か後方でもう見えなくなった。少し沖を走るスケジュールを押さえつつ前方のPort Jr.にピッタリマークして真鶴半島に近づく。何の気なしに前方を見ると、なんと赤いハルのライバル艇が違うタックで前を横切って行った。一同まさか???と目をゴシゴシしてみるがやっぱりやられてしまったようだ。フィニッシュ直前、気を取り直しPortJr.を追う。2分差でフィニッシュ。修正ではしっかり頂きました。

 往路優勝はプロパーコースを淡々と走ったサクラ。HOBBY HAWKは第4位!真鶴に入港しあちらのマリーナの方の誘導で互い違いに横抱きして、いざ今晩の宴会場「入り船」へ!お風呂は狭くて狭くて知らない女性とお尻合いになってしまったけどサッパリ。大音響の宴会も何とか無事に終わり、さらっとしていて揺れないバース(畳の上の布団!)で幸せな眠りにつきました。

第1回真鶴レース復路

1998年7月20日
スタート:午前9時30分
コース:葉山〜真鶴(22マイル)

 ぐっすり眠って目を覚ますと今にも降りだしそうな曇り空。涼しいのがせめてもの救い。午前9時、もやいをといて出港。でも先に出たスケジュールのアンカーがなかなか揚がらない。皆さんこめかみに血管を浮き立たせて必死。やっとのことで引き揚げると、なんとタイヤとアンカーが一緒に揚がった!!
大笑いしていたら、「これでレースはリタイヤかぁっ!?」と誰かが得意げにさむーーーーいダジャレを言い放つ。
・・・今年一番の寒波であった。

 気を取り直して(笑)レース海面へ向かう。昨日、今日とお世話になった真鶴の方に挨拶し、9:30一斉スタート。
辺りは一様に微風。わずかにあるパフのエッジに乗りスルスルと前に出る。HOBBY HAWKを含め先頭集団4,5艇が見る見るうちに後続を引き離した。昨日のことを教訓とし、散らばった後続艇をくまなくチェックする。全員シモ。リーダーを細かく調節し、ジェノアの全てのテルテールをきれいになびかせてし〜んと集中。明らかに周りの艇よりスピードがある。いつも思うのだが、微風のレースでは何故がひそひそ声になる。いつも大声の(失礼)オーナーまでも!

 シモで不自然な格好で一番上のテルテールを見上げていると、集中力は10分が限度!ということで、10分タイマーをセットし、交代でヘルムを取る。PortJr.にカミで並んだ時、わたしの番が来る。・・・あぁ、どうしていつもこんな時に順番が回ってくるんだろう。やってみると確かに辛い体勢で、ちょっと気を抜くと途端に艇速が落ちてしまう。ちらりとこちらをみたPortJr.がラフしてカミに出る。ここでHOBBY HAWKは乱れた風を受けて徐々に遅てしまう。ホープレスポジションに入ったら、タックするかベアしてスピードを上げるかしかないと、何かの本に書いてあったぞ!下っ端のわたしが恐る恐る提案。「タックする?」めでたく採用。岸に向かう。このタックでこの先の風を味方に回すことになる。北に振れ、ゲインされるかもと思っていたポジションは、結果的にPort Jr.より遥かに早くフレッシュウインドを掴み、次のミートでは大きく前へ出る。

 この辺りでタイムリミットまでに辿り着けそうにない後続艇から続々とリタイヤのコールが入る。江ノ島を越えると北東時特有の逗子湾ブローが突然吹き始め、思いがけず下側を波が洗うコンディションになる。タイムリミットまで数分。何とかしようと盛んに仕掛けるPort Jr.に押さえのタックで応酬。のんびりクルージングレースが一転してものすごいタッキングマッチになる。
タイムリミット37秒前の15時59分23秒にフィニッシュ!!
デッキでぴょんぴょん跳ねて大喜びしながら、DNFとなったPortJr.のフィニッシュを見届けバンザ〜イ。

 総合成績は第3位!総合優勝はいつもそつなくいい所を走るサクラ。当分ニンマリとしてしまいそうな、痛快レースでした。

 


 

トウキョウズカップ '98

1998年8月1日
スタート:午後12時10分
コース:伊豆大島・元町〜筆島(13マイル)

 早朝のフェリーで到着したらんらん1号と波浮で合流。晴れ、南東の風5ノット、穏やかな海。慌ただしく艤装を済ませ、アンカーを揚げる。本部の漁船を先頭に、次々とヨットが出ていく。これから元町まで機帆走でパレードだ。岸壁での応援コールに手を振って答える。微風のレースになりそうなので、雲の動き、煙突の煙の流れ、潮流、海面の風の様子を注意深く観察しながら元町に向かう。時々上空を取材のヘリコプターが通り過ぎてゆく。テレビのニュースに映るのかなぁ?

 元町に近付くにつれ12〜13ノット程のよい風が吹き始めた。スタート1時間前にレース海面に到着。風さえあれば潮流もさほど気にしなくても行けそうだ、とにかくよい風を拾おう、と風チェックに走り回る。千波崎の岸寄りでは南東から吹き込んだ風が、岬の形に沿って曲げられている。スタボーで岸に突っ込めば10〜20度くらいのリフト。その少し先では沖の方が風がありそうだ。大まかな戦略を決め、スタート海面に戻る。

 風が徐々に上がってきたのでヘッドセイルはNo.1ミディアムをセット。ライン付近は120艇ものヨットでごった返している。アウターが決まり、定刻12:00の予告信号を待つが、何も鳴らない。キョロキョロと周りを見るがコミッティらしきボートはL旗が降ろされただけ。どうやら本部艇は別の船らしい。近くに行って聞くと号砲は花火だったとのこと。5分前の花火で時計をセットし(これが正確ではなかったぁぁぁぁぁぁーっ・・・)マニューバに入る。スタート10秒前、ジェノアを引き込み上2,3番目でタイミングを合わせてラインを切る。あれ?スタートの合図がない・・・。ゴムボートが寄って来てバサっとX旗を揚げる。えっっ?リコール?スタートは?まだ??しばし混乱。手元の時計の10秒遅れでやっと花火の号砲が鳴る。後ろを見ると上1にいたはずの「ルージュ」が大きくラインまで戻し、HOBBY HAWKは丸見え状態。でもスキッパーはGOサイン!。行こう、行ってしまおう!うちの船かどうかもわからないし、今から戻って後ろの方を走るよりリコールでも上位を走ったほうが良い!との判断。絶好のポジションで下先行艇なし、上には「ルージュ」「DONNA」「カリビアン」のレーサーのみだ。突然警笛を鳴らしながら、東海汽船のフェリーが近付く。各艇たまらずタック。たくさんのヨットを蹴散らして至近で前を切ってゆく。フェリーの乗客は手を振って大喜びだ。引き波が落ち着いたら作戦どおり千波までは岸寄りをゆく。先行レーサーに徐々に離される。風も若干落ちてきたようだ。次のヘッダーが来たらタック、という具合に風の振れを読み、タックしながら進む。汗だくになってライトジェノアにセールチェンジ。沖から岸に突っ込んできた艇がいくつか。前を切られるか。ライバルらしき赤いハルの船もその中に見える。

 問題の千波崎に差し掛かった。岬を越えると明らかに風が落ちている。沖出ししてポートタックを延ばすことにする。今から思えばこれが大失敗。岬をかわしたら落とすべきなのに、凪から逃れるためにのぼって沖出しすることばかりに気を取られ、大きくプロパーコースを外れていたのだ(が、がーん!)。わずかなこのポートタックの間に随分ロスをして抜かれてしまった。岬を回り込んでからは外取りのジブシートを取り付ける。暫くするとウインドアングルが90度を超えた。ライバル艇が岸で凪に捕まって苦労しているのを見て、何とか追い付こうと真っ先にスピンアップ。周りの船もすかさずアップした。またいい風が戻り始め、ウインチに一人付いてスピントリム。徐々に順位を上げたがライバル艇に追い付く前に風が上がり、捕らえることは出来なかった。最後にMAXI100の「阿久里」と競り合ったがわずかに及ばず1:51フィニッシュ。

 ドキドキのリコールの判定は黒。着順18位、リコールで5%のペナルティを受け修正順位は71艇中22位。半分より前なので良しとしよう、と言いたい所だけど、いつも葉山で一緒にやっている「サクラ」はなんと優勝!ライバル「魁」は6位入賞。改めて葉山のクラブレースのレベルの高さを思い知る。コースの失敗とリコールはあったけれど、HOBBY HAWKも決して届かないわけではなく、この2艇とはいつも勝ったり負けたりとやっているのだ。「サクラ」はいつもいい所を走るし、「魁」はそつがない。HOBBY HAWKもあともう少しの何かでこの壁を越えられるはず・・・ふぁいとぉぉぉぉぉ!

出航時の写真はこちら


番外編!
大島クルージング航海記

7月31日(金)晴れ

 会社を休んでマリーナに向かう。午前9時30分、クレーンの順番待ちで予定より1時間遅れの出港。北東の風わずか2〜3ノット、目指す大島は真ランのため、はなから機走・オートヘルム・ビールで、皆がそれぞれデッキで居心地の良いところを見つけ陣取り、時々GPSで方向をチェックするだけの楽々クルージングだ。

 エンジンの音が一番静かなバウデッキにごろんと横になり、波を切る音を聞きながら、流れてゆく雲をぼんやりと眺めているうちにうとうとする。至福の時間、退屈だけどとても贅沢な夏のクルージングの時間だ。(これがセイリングだったらもっとグー)

 南西沖ブイの西でイルカの群れに遭遇。4〜5頭ずつの小さい群れにぐるりと囲まれ総勢数十頭。エンジンをかけていたせいか、いつものように威勢よくジャンプしてくれない。2,3頭がジャンプ!、近づくと沈黙、またあっちでジャンプと言った具合で、一緒に遊ぼうよとしばらく走り回るが相模湾のイルカは以外とシャイ。仕方なく進路を戻してイルカにさよならする。三崎方向から同じフラッグを揚げて大島に向かうらしき船とミート。見慣れない形のトランサムの船に視線を向けていると、いきなり手を振ってきた。あれっと思い良く見ると知人が乗り込むオルソン34のオフスピリット。海で会ったのは初めてなのでぴょんぴょん跳びはねて手を振る。写真で見たとおり、西海岸の洒落た雰囲気を持つ素敵な船だった。

 三原山はすっぽりと霧の中に隠れ、緑濃い断崖が続く大島の東岸を周り、15:30波浮に入港。直前に着いた「海賊船」アルカディアの隣に舫う。ヨットがたくさん!どこを見てもヨット乗りだらけ!小さな波浮の港はヨットフェスティバルの賑やかで楽しい雰囲気の中、花火大会や前夜祭で盛り上がった。

8月2日(日)晴れ

 昨日の晩は「オーシャンビレッジ」に泊まって大満足!プールでひとしきり泳ぎ、芝生の庭でのバーベキュー、夜風に当たりながら遅くまで皆で盛り上がり楽しかった。来年も「オーシャンビレッジ」に決定!

 表彰式が終わり、午前10:00楽しかったレースの舞台となった大島を後にし、波浮港を出港。行きと反対の南西の風、20ノット程。フルメインにカラフルNo.3を揚げ、これは楽しいプレーニングで帰れそうだ、と思ったのも束の間、段々と波風が強くなる。ワンポンリーフを準備していなかったので、風早を越えるまでに準備しようと言っていたが吹き上がりそれどころではない。全員慌ててライフジャケット着用。案の定風早崎を越えるとダウンバーストのように吹き始めた。とつぜん斜め後ろから大波を受けて切れ上がり、ブローチング。ブームが海面に突き刺さる。「バングを緩めろー!」マストが前後に不吉に揺れる。折れちゃうよぉ!(汗)最大で50.4ノットを記録。レーシングメインが無残にもリーチのテープに沿ってビリビリに。「メインダウン!」の指示。40〜45ノットの風の中のメインダウンはスリル満点。ドッグハウスのハンドレールにしがみつきスタンバイ、風位に立ったら、ブームに飛びついてもやいでぐるぐる巻きにして無事回収。ふぅぅ〜〜。降ろしてしまえば何てことはない。No.3だけでも艇速14ノットのプレーニングだ。時化ていても太陽はぎらぎらなのでなぜがみんな陽気。早速ビールタイムとなる。

 すぐ近くを2ポンリーフで走る船を見ていると、近くで黒い巨大なものがジャンプ。イルカ?それにしては巨大。クジラだ!!!次はお腹を見せてジャンプ!、腹ビレでバッチャーンと海面を叩き付け柱のような水しぶきが上がる。

 クジラも50ノットの風も14ノットのプレーニングもぜんぶ初めての体験。インショアのレースだけではなかなか味わえない、貴重な体験。これでまた一歩潮っ気増したかも。

 ちなみにPort Jr.はあの風の中デスマストし、マリーナで待ち構える仲間にやんややんやの大歓迎を受けた。