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   ― ムダ・むだ・無駄の除去で生産管理業務を一新

 ITの導入効果は、受注データから自動的に製品引当や売上を計上する、いわゆる連動処理にみられる正確性・迅速性等、様々である。しかし、効果の主体は、何といってもIT導入に伴う業務改善の効果である。
製造業の場合、すぐに省ける「手待ち」のようなムダが3分の1、今の作業条件や設備に起因するむだや無駄が3分の1と、ムダ・むだ・無駄が人の動きの実に6割強を占める。従って、ムダの除去だけでも改善効果は大きい。また、ルール化や標準化が遅れていれば、効果は甚大である。
生産管理システムは生産計画、購買管理、工程管理、原価管理と範囲が広い。従って、その範囲の業務に含まれるムダ・むだ・無駄を、如何に除去するかが大きな課題であり、期待効果も大きい。2〜3割程度の原価低減は業務改善を徹底すれば、確実に実現できる。
当社では生産管理システムの再構築を数多く手掛けてきているが、生産管理システムを開発するに当っては、先ず、生産管理業務を徹底して改善することにしている。その結果、大きな改善効果を挙げて顧客に喜ばれている。IT投資額相当の改善効果を迅速に挙げるのを旨としており、従って、改善後向う1年間で回収する事例も数多い。
中小の製造業の場合、年間のIT投資額を通常年商の1%台に抑えているので、改善後ほぼ同額の効果を1年以内に挙げることが出来る。効果は当然、当プログラムの導入による成果である。しかし、厳密に云えば業務改善の成果は、当プログラムの統合的アプローチを活用してのものである。統合的アプローチは既に35年間に亙り継続活用している方式であり、当社の大きな武器である。
(注:あってはならない「ムダ」。今の作業条件ならやむを得ない「むだ」。設備に起因する「無駄」)


   ― 営業活動時間の増大で蘇る営業部門
 
  営業力強化を目標にした業務改善は、営業活動が顧客に対して行う渉外活動であり、内部要因の他、競合他社等の外的要因が関係するので、一般には難しい。しかし、当社では営業力強化を図る場合、必ず営業マンに対して意識改革を行い、活動資源のターゲット顧客への重点投入、つまり、営業活動時間を最大化することと、更に知識や技能の活用基盤を整備することにしている。
営業マンに限らず、意識改革は簡単なことではない。「今の営業活動に問題があり、最低であることを、どう認識させるか」であるからである。人間はプライドの動物であり、簡単には自分の非を認めるものではない。それだけに、どう本人に自覚させるか。本音で説得させる以外にない。
 営業活動時間を最大化するには、直接的には内勤業務を減らし、外勤時間を増やすことである。つまり、提案書や見積書の作成等、商談準備の業務を高速化し、同時に、販売会議や報告業務等、外勤時間に支障をきたす雑務を極力減らすことである。拡販余地の大きいターゲット顧客に営業活動を重点投入できないでは、売上増は望めない。
 知識や技能の活用基盤を整備するには、最終的にはナレッジ・マネージメントの基盤を整備することである。しかし身近な処からでも、例えば、顧客やキーパーソンの情報、進行中の商談の進捗状況、過去の商談の成功事例や失敗事例、などをデータベース化して情報を共有し、組織的な知恵を最大限に活用できるようにする。過去の実績情報をデータベース化して、提案書や見積書の作成をシステム化することも重要である。
 営業力強化の改善は、顧客のニーズや競合他社の動き、営業環境の変化をみながら、柔軟かつ着実に実施しなければならない。中小の製造業では、先ず、どう商品力を高めるか、どうビジネスモデルを構築するかが重要である。営業力強化の成果も当然、当プログラムの導入による成果である。しかし、厳密に言えば、デザイン問題であるので、これも統合的アプローチを活用している。統合的アプローチは既に35年間に亙り継続活用している方式であり、当社の大きな武器である。


   ― IT導入で蘇る購買部門
 
 購買部門が稼ぎ出す儲けは「第3の利益」と呼ばれ、製造工程を経ずに最終利益に繋がるので、最も効果的である。いわゆる「資材費のコストダウン」である。例えば、資材購入費を5%切り下げようとすれば、本社資材部が中心となって開発、設計、製造、販売の各部門と相互に連絡をとり、全社の全工場で製造コストの切り下げ作戦を展開する。そのためVA活動を省資源、省エネルギー、省力の三つの面から推進していく。適用技術として設計仕様の改善、代替品の活用、生産工程の改善、部品の標準化、包装材料の有効活用など、総合的に適用していく。これらはどこの企業にとっても重要な施策で、今後も継続される。しかし、購買部門のコストダウンはそれだけではない。
購買部門の役割は一般に「製造部門が必要とする資材を、必要なときに、必要なだけ配備する」である。これはPush型であるが、この場合、この資材配備の役割を果すだけでも購買部門には相当数の要員がいる。この資材配備の方法をPull型に変える。つまり当業務の主体を次工程の製造部門に切り変えて「製造部門が必要とする資材を、必要なときに、必要なだけ引き取る」ことにすれば、購買部門の配備のための要員は不要になる。製造部門は自工程で使う資材をJITで確保できれば良いわけだし、また、基準日程やタクトタイム内で当製造業務が遂行できれば、何ら問題はない。一方購買部門は、製造部門に引き取られた分だけストアーに資材を補充できれば良いわけである。これが機能強化による業務改善である。
ところで購買部門が行うストアーへの資材の補充業務を、どう省力化するのか、少人化するのかが課題である。それにはITの活用が有効である。すでに機能強化による業務改善ができているので、後は購買管理システムの再構築計画の実行である。資材の補充業務には当然、ABC分析に基づく重点管理などが考慮される。Aグループ品は定期発注、Bグループ品は定量発注、Cグループ品は2壜方式などの配慮である。ともあれこうして購買管理システム再構築で実現した一連の効果を集計したところ、最終利益が10%も拡大していた。こうして購買部門が見事に蘇った。


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