Architects & Architecture 世界の建築見て歩き
Le Corbusier  ル・コルビジェ

-by tomoko-



Chapelle Notre-Dame du Haut ノートル・ダム・デュ・オー礼拝堂(ロンシャンの礼拝堂)
in Ronchamp







ロンシャンという小さな無人駅におりたち、
丘に向かって上って行く。
途中、一軒の民家があった。
道を確かめようと声をかけると、小さなやさしそうなおばあさんが出てきた。
英語は通じない。
ここへはもっと大きな駅からタクシーで、というのが常套手段だが、
私のような旅行者がたまにいるのだろう。
もしかするとそれも楽しみなのか、
きげんよく途中まで送ってくれるという。
ハイキング道のような細い小道を並んで歩きながら、フランス語でしきりになにか話しかけてくる。
にこやかに空を見上げたりして。
なんどもなんども聞き返し、会話集で単語を拾った。
「いいお天気ね」
彼女は、遠い異国から来た言葉の通じない私に、けんめいにそれだけを伝えようとしていたのだ。

礼拝堂のなかでは少年がスケッチをしていた。
光があふれるようにこぼれでているステンドグラスを
ひとつ、ひとつ、丁寧に。

そこはもうほとんどスイスに近い小さな村。
パリから日帰りで行こうと計画するならもう大変。実際けっこう大変だった。
朝7時すぎの電車で発ち、パリに帰りついたのはもうすっかり日が暮れてから。
ちなみにこの時期パリの日の入りは9時半くらい。
これは私がほんとうにゆっくり礼拝堂のなかですごしたからで、
もちろん、さくっと見るだけならもっと早く帰れる。ただし、電車が少ないのでよく調べて。

デッサンスケッチは、コルビジェ財団に展示されていたもの。
模型は、ニューヨークのMOMAに展示されていたものを後日(2005.12)うれしく発見。

2003.07


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Last updated: Sep 17, 2007
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