■ 7月の戯言 ■

7月1日

さっき、頑張って回っていただいてた洗濯機から、洗濯物を取り出して驚愕ですよ。

2日続けて洗濯ネタなんて、まるでりえぴの洗濯日記のようですが・・・。「洗濯」をキーワードにして当HPへお越しの、洗濯マニヤや洗濯屋ケンちゃんファンには申し訳ないですが、別にお得情報があるわけぢゃないのであしからず。

取り出したタオルとかパンツにね、ドロリとした塊がへばりついてたんですよ。巨大ナメクジのような、巨漢鼻汁男かもしれない超特大痰星だったようなどすこい織物姫みたいなモノが。

「洗濯機のくせに、汚れを落とさないなんて怠慢だぞ、給料(水とか洗剤とか電気とか)は十分やってっだろ、フンガーッ!」

そういえば、こやつ、「奇麗にします!頑張ります!」とか言いながら、ライターとかはシール部分をベタベタにしてみたり、テッシューは粉々にして撒き散らしたり、仕事を選り好みして嫌いなやつは逆に汚してしまうとゆー姑息なテを使ってくるんですよ。

ええと、ゲル状のそれは見なかったことにして残業させました。甘やかしちゃ、ロクなことがないからね。

残業手当も出し(洗剤投入)、再始動です。

ピポパポピ〜。

20分後の終業時間の合図で、取り出しては畳み、次々と籠へ入れていく。

「なぬ?」

最後に残った、平べったい四角い白い布。

ドロドロ君の正体が暴かれました。

昨日一日、わたくしの首や肩に貼られていたものでした。

・・・洗濯したら、干さなきゃね・・・湿布。

7月2日

人の「怖いもの」「嫌なもの」が様々であるよーに、どうやら犬も「怖いもの」「嫌なもの」というのは其々違っているよーです。

一緒に散歩をしているW・コーギーのポンちゃんは、飼い主さんの屁の音を聞くとクゥ〜ンと鼻を鳴らして逃げていくんだとか。

無駄吠えや拾い食いを止めさせたり、「イケナイ」とゆーことを教えるために、犬の嫌いな音@金属音等を鳴らすと効果的だと物の本には書いてあります。鍵の束を茶筒に入れて、原チャリに向かって吠えたらガシャン! 宅配のおっちゃんに向かって吠えたらガシャン! 

教科書通りにやってはみたものの、全く効果はナシ。まぁこれは、我が家の愛犬も同じだったんですが。

「やっぱ、屁だな。それしかないよ」

「だね、どうして今まで気づかなかったんだろ」

郵便屋のおっちゃんに吠えるポン目掛けてプ〜ッ。新聞配達のおばちゃんに吠えようとするポン目掛けてプス〜ッ。来客がやってきたら、まずポンの顔にブッ。

「自由自在に屁を出す訓練から始めなきゃだね」

「あぁでも、それって凄く難しそー」

人に向かって吠える愛犬を飼っていることの方が、人前で放屁をしてしまうことより恥ずかしさの度合いが勝っているっつーことですね。きっと、今ごろ下っ腹に力を入れてプスプスと音を鳴らす特訓をしているんぢゃないでしょうか。勢い余って具を噴射、なんてことにならないのを祈るのみですアーメン。

屁といえば、昨晩、湯船でバフっと一発かましてやりました。モコモコと上昇してくるガスの泡。水面で破裂する直前に鼻を近づけ、残らず嗅ぎ倒してやろうと思ってしまうのはわたくしだけですか?

臭いといえば臭いんですが・・・。いや、むしろ無臭だと腹立たしささえ覚えたりも。

臭いといいつつ、その芳醇で重厚な香りを嗅ぐのはわたくしにとって幸せの瞬間。そう、癒しの効果があるわけです。出来ることなら、屁の香入浴剤とか屁の香石鹸があってもいいくらい。

ポンちゃんにはこの癒しが理解できんのだろうなぁ。つか、わたくしだけ?(汗

7月4日

ええと、多分わたくし一人だけが面白がってると思うのですが、この戯言は自慰行為みたいなもんなので、一人でヨガりながらアップすることにします。そう、まさ義母ネタ。

「散歩はね、先に済ませちゃったんだけど、是非聞いてもらいたくてさ〜」

昨日、そろそろ我が家も散歩に出かけるかと玄関先で用意をしていたら、扉の向こうで友人が犬を連れて立っていました。

彼女は、病院に行くから連れてけとゆー義母のために自宅を訪れたんだそうです。で、台所に置いてあった賞味期限切れの調味料類を全て捨ててきたとゆーのです。

「5年も6年も前に賞味期限が切れたやつばっかだよ、全部。捨ててもいいぢゃん」

つか、捨てるべきですね。人として当然の行為。

「ちゃんと本人に『捨てるからね』って了解を得たものばっかだよ」

あぁ、そうか。非はないね、キミには。むしろ感謝されるべきだよ。

「そしたらさ、その後、ヘルパーさんに『嫁がね、調味料をぜ〜〜んぶ捨てちゃったから、なーんにもできないのよ。出汁の素1つだけでもいいから、買ってきてくださらない?』って言ったんだって」

ふーん。

「ヘルパーさんに、賞味期限切れてたから嫁が捨てたんだって言った?って聞いたらさ・・・」

そだよな。ソコの部分が抜けてると、まるで意地悪な嫁だもんな。

「フンッ!ってソッポ向くんだよ、フンって・・・キェーーーーィ!」

ソッポを向いたまさ義母さんの真似を何度もしてるうちに、とうとう沸点に達してしまった友人。

「ヘルパーさん、週3日来てるんだけど、その度にお饅頭とか出してお金がかかって大変だってゆーからさ、そゆことは1ヶ月に一回くらいにして、普段は『お茶しかありませんけど、どーぞ』って差し上げれば?って言ったらさ・・・」

なんだ、今度は違うネタか。

「『あら、教科書に乗ってるような、随分ご立派なことをおっしゃるのね』だって。『それって、誉めてもらったのかなぁ〜』なんて頭掻きながら言ったら何て言ったと思う?」

分からん分からん・・・。まさ義母の頭の中にある辞書は、本屋で売られてる辞書とはちょっと違うからね。

「『そうよ、誉めたのよ・・・嫌味を込めて』だって」

その後、友人は握った拳を振り、足をバタつかせ「くそー!饅頭食らえー!あの減らず口ばっか叩く口に押し込んでやるー!おのれー!」と叫ぶ。学校帰りの小学生は、何だ何だと物珍しそうに見ているし、彼女の連れた愛犬だって不思議そうな顔で見上げているのにお構いなし。

まさ義母の口に饅頭を押し込んでいる友人の姿が脳裏に浮かぶ(まさ義母の顔、知らんけど)。ひぃぃ〜、嫁姑問題って大変。

あっ、口だけぢゃなくて、饅頭、鼻の穴に詰めるのも忘れずにね、と教えてあげるの忘れちゃったよ。

7月7日

「今日は晩飯いらないよ」と言われた金曜日。

その日は、前日から「晩飯はネバネバ蕎麦(あ、納豆とかオクラとかとろろとか、ネバっちーやつを蕎麦にぶっ掛けたやつです)にするんダ! でもあちしはとろろで手がカイカイになるから、かっちゃんにやってもらうんダ!」と思っていまして。

面の皮が分厚いだけに手の皮もかなりアレな彼は、とろろで顔を洗っても大丈夫だろ、と聞いたら「平気かも」と答えました。多分、とろろプールでも華麗に泳いぢゃうでしょう。

そんなことはさておき、飲み会のせいで、この任せ擦り計画もオヂャンですよ。

でも、山芋は食いたい。

そんなわけで、自力で擦ってみることにしました。

で、案の定手の甲や手首が赤くなってむず痒い。痒いからネバネバがついた指先でボリボリと掻く。そうすると、痒くない部分にまでネバネバが付着して痒みがどんどん広がっていくとゆー最悪の状態へ。

食事をし終わった頃には、二の腕や肩、そして何故か腋の下までもが痒くて悶え死にしそうになってましたよヒィヒィ。痒い指先で顔を触るもんだから、口の周りだけぢゃなく、顎や耳も痒いし。

「洗え!洗って、痒い菌を殺してしまえぇぇ」

洗面所に駆け込み、引出しからこの日の為に(そうでもない)ストックしておいた高級尿素配合石鹸を取り出す。普通の石鹸ぢゃなくて、潤い成分の尿素とかゆーものが入ってるからね。両掌でガシガシと泡を立てて腕の付け根まで洗う。勿論、顔面も。

で、顔を洗うついでに、掛けていた眼鏡もコイツで洗うことに。

「尿素配合だからね」と言い聞かせながら(誰に?)。

お陰で、潤いのある眼鏡になりましたよ。

痒みは次の日の昼過ぎまで取れませんでしたが・・・。

今日から、かっちゃん@旦那は、また1週間眠らない街へと旅立ちました。冷蔵庫の中には、まだ山芋が転がってます。ううむ、今晩か明日の晩、食してやろうと思っていたのに。

「もう一度チャレンヂしてみっか?」

自問自答したら、それだけで腕が痒くなってきます。

7月8日

「こんにちわ、ボク、ジョルジュです。昨日から、高橋家にホームステイしてます。ほら、なんでもこの家の旦那様が東京に出張中らしく、男手がないと物騒だろうと思って。

奥さん、昨日はなんだか一日中口を尖らせてましたよ。ボクが思うに、東京に対する嫉妬ですね。ココって田舎ぢゃないですか。ついでに奥さんったら、スタバでの注文の仕方なんかもよくわからないカッペみたいだし。都会の華やかな生活について、ちょっと教えてあげちゃおうかな、なんて。あ、よけいイライラしちゃうかな。

この家には、ちょっと頭のおかしい先住者が2匹もいましてね。ボクが以前ホームステイしていた家の、仕事場にこいつらとよく似た生き物はいましたよ。ええと、確か養豚場とゆー場所だったと思います。

姿も似てるし鼻息の音なんかも似てるし、芸はないし、奥さんが食事の用意をしなきゃ自力でご飯が食べられないってところもよーく似てます。ボクなんか、ありあわせのものを適当に見つけてちゃんと食べられるのに。

昨晩のディナーは塩鯖とお漬物とサラダでしたよ。奥さんと同じもの。いや、奥さんの食べた残りだから、微妙に違うかもしれないけど。

芸といえば、ボクなんて面白くもない奥さんの与太話に合の手入れたり、あーそりゃ最高だねと拍手したり、ヨイショの達人といわれるほどですよ。運動神経も抜群で、ホバーリングとかもできちゃいますから。容姿だってね、キャバレーで働いていたキャサリンとかガード下の焼き鳥屋で店番していたタネコとかには、キャー男前ねアンタ、ケビン・コスナーみたいだわ、なんてよく言われてたものです。

一応、ボクの血統はかなりイイんですよ。お母さんもお父さんも数々のショーに出場してチャンピオンになってるしね。いや、血統の話には奥さん、あんまり関心がないみたいだし、これ以上話しても単なる自慢話にしか聞こえないと思うのでやめときますが・・・。

え? どうして高橋家にやってきたのかって?

いやね、ボク、奥さんが好きなんですよ。できたら、片時も離れたくないくらい。奥さんの体臭がね、たまらなくいいんです。でも、甘えられることに慣れてないのかな、ボクが頬擦りしようとしたら、あっちいけっていうんですよ。あぁ、ネックブリーカーとかやって欲しいんだけどな・・・。でも、ボクがこの家にやってきたお陰、ってゆーのもおこがましいですが、奥さん、なんだか元気になったみたいですよ。よく動くし。昨晩も追いかけっことかしちゃいましたよ。

あ、また遊んでくれるみたいです。何するんだろ。指揮棒みたいなの振ってるから歌えってことでしょうか・・・」

うっさい・・・バシッ!

「ケ、ケ、ケビン・コロスナー」

さぶいんぢゃ、死ね! バンバン!

ええと、蝿の気持ちになって考えてみましたが、やっぱコイツとの共存は無理です。

7月9日

かっちゃんが腰だか背中だかを痛めた前回のトーキョ出張。その際、病院でもらったコルセットを引っ張り出してきました。

「これさ、かっちゃんが使わなくなったらアチシが巻いてみよかしらね」

「あぁ、その突き出た下っ腹に巻けば少しは腹が凹むんぢゃないか?」

そんな会話を思い出し、早速巻きつけてみることに。コルセットといっても、通販雑誌なんかで金髪のメリケン女が乳の谷間をよりいっそう強調しているような、紐付きレザーのアノ、コルセットとかぢゃないですよ。メッシュ地の幅広い腰バンドといったもの。その両脇をググ〜っと力一杯引っ張って、マジックテープで止める。

「んぐぐ、なかなかいい感じ。チョト苦ぢぃけど」

横を向いて鏡を覗くと、今まで下っ腹に張り付いていた鏡餅がなくなってましたよ、すっげ。

「オッシャー、今日は一日、コレをつけて頑張るんダ!」

3分後にはマイストマックの辺りまで腰痛バンド、移動。なくなってしまったと思っていた鏡餅も見事に再生してました。

いや、そこまでなら許せるんですが・・・。

その後、放置していたら、腰痛バンドが乳バンドになってたっつーのはどういうことなんでしょうか。胃袋よりも出ているハズの、わたくしの乳部分までズリ上がってサラシのようになってるぢゃないですか。

首から尻にかけて、美しい三角錐を描いているとゆーことですか?まんまちゃん人形は、もしかしてわたくしがモデルだと?

貴方は腰痛バンドなんだから腰よ、腰。ココが正しい居場所なの。お引越しなんて許されないのよ頼むわよ、頼みますよお願いします、この野郎。

7月10日

無人島に辿り着き、そこにはイケメンだけど冷酷なAとブ細工だけど優しいBという2人の男しかいなかったら、貴方はどちらを選びますか?

なんつー話を、よくしますが・・・(そうでもない)。

「男はやっぱ顔。底意地の悪いやつでも顔さえよけりゃ許す」

「優しい人ぢゃないと、食料分けてもらえないから生き抜く為にはブ男B」

まぁ、其々意見はおありでしょうが・・・無人島ですよあーた。着るもんも、風呂もありゃしないんですよ。イケメンとはいえ、薄汚れてるにきまってます。

いや、そんなことより1週間もすれば、処理してあったハズの体毛がワサワサと伸びまくり、他の男たちと大差のない原始人っぷりに!

眉毛モッサー、口髭モッサー、鼻毛モッサー、脛毛モッサー、腋毛モッサー。

A、Bどっちにするかとゆーより、毛の方が気になってしょうがないです。

無人島に辿り着くと、そこにはイケメンだけど冷酷なAとブ細工だけど優しいBという男と、なんか微妙に胸の辺りが腫れてるような(虫刺され?)、性別不能のCしかいなかったら、貴方はどれを選びますか・・・。

7月11日

随分前になりますが、或る家のパグ犬(♂)が脱走し、3区画先でウロウロしているところを井戸端会議中のおばちゃんたちが発見しました。正確にいえば、ヨタヨタと歩いていたので脱「走」とはいわないんでしょうが。

おばちゃんたちは、パグ犬に向かってマジな顔で聞いてましたよ。

「おめーさ、どっから来たのや?」「家、どこだべ?」「家の人、どしたのや」と。

挙句の果てに、

「なーんだべ、何聞いてもはっぱ(さっぱり)答えねな」

そう言ってました、マジ顔で。

あの時のパグ犬と、今朝、散歩で遭遇しました。我が家の2匹と並んで歩き、時々じゃれ合う。

この耳で彼の吠えるバウバウという篭もった声をしっかり聞き、この目で彼の住む家を確認してきました。

今度、おばちゃんたちに詰問攻めにあったら、わたくしが代わりに答えてあげるよ。

「バウッ、バウバウバウ、ババー(家は、この角を曲がったとこだよ、淑女の皆さん)」

・・・犬語で。

7月14日

ヒビだらけの壁の内装工事のため、朝から外人カーペンターズがやってきました。

一人は以前、我が家のボロ具合を調査しにきたカナディアーン。もう一人は、ちょっと日に焼けすぎた日本人。飲み友達のリョウという男にそっくりです。

チャイムを鳴らしてドアを開けると、挨拶もなしにドカドカと家の中へ入り、流暢なメリケン言葉で会話をする二人。図面も持たず(もとからない)、我が家の漆喰の壁をメモ帳代わりにして、ぶっとい鉛筆で計算式だの数字だのを何の躊躇もなく書いていく。

耳をダンボにして聞き入るも、何を喋っているのかさっぱり分からず途中からわたくし、石になることに決めました。

玄関や出窓の前に薄汚れた布を広げ、鼻高外人はドアの木枠やスイッチカバーをベリベリと取っ払い、似非外国人はカーテンレールを外していきます。

「あぁ、そのカーテンさ、月末工事が終わるまでずーっと外しっぱなしにしとかなきゃいけねんすか?」

ちょっと心配になったので、石、似非外国人に向かって口を開いてみる。しかもベタベタの日本語で。

「オゥ、ユーガッタ、ツケマース、ダイヂョブデース」

なんだか、日本語の発音がおかしい似非外国人。

よくいますよね、英語ペラペラなのが自慢で、日本語の発音おかしくなっちゃってる人、もしくはわざと英語風イントネーションで日本語喋ってる人が。ううむ、コイツもそのクチなんだろか・・・。顔なんか、リョウにそっくりなのに(ひつこい)。そいえば、リョウだって東北生まれで東北育ちのくせに、関西弁を喋る似非関西人だったしな、このテの顔は似非族なのか?などと思ったり。

「アチシはカメレオン、カメレオンなんだー」

こめかみが痛くなるほど黒目を端っこに動かし、見ないフリをしつつ似非外国人を観察。

そのとき彼が、持っていたカーテンレールを足の上に落としました。

「イテッ!」

イテって・・・。あうちっつーんぢゃないの?あうちって。やっぱり似非なんですね、キミ。

なんだか、勝ち誇ったような気分になるわたくし。おっしゃ、こっちを向いたら「もうかりまっか?」って聞いてやる(既に似非外国人がリョウと同一化)。さぁ、向け、こっちを!

ええと、ついさっき、業者のお偉いさんがやってきて「いやぁ、ご迷惑をかけてすんません。えっと、こっちはこないだ会ってるから分かりますよね、で、こっちの人、ピッピーさんです」

ええと、似非ぢゃなかったみたいです・・・国名は不明ですが。

7月15日

我が家は多分雑巾所有枚数日本一で〜っす!

ついでに我が家のリビングは、ノーカーテンで〜っす。通りから内部、丸見えで〜っす。

ええと、国籍不明ピッピは「ユーガッタ、ツケマーッス」とか言ってたくせに、結局放置して帰りました。壁に塗ったパテが乾くまで何もつけるな、だそーです。

いやぁ、掛けてるときには気にならなかったんですが、ピッピに外され、彼の右手に掛けられたレースのカーテンの束・・・白ぢゃなくて彼の腕の色と同じくらい変色してましたよ。そんな訳で、是を機に入居5年目にして初洗濯です。

それにしても、ミスター・シカマが「随分おおらかな人が作った家だ」と言っていたように、アッチの人たちの仕事はかなりアバウトのようです。

玄関ドア回りのパネルをベリベリ剥いだ後、トラックの荷台から下ろした分厚い板と石膏ボード。ドアの大きさ、スイッチの位置や上がり框の高さなんかを測り(適当)、庭先で寸法通りに電鋸で切って填め込んでいくんですが、持ち込んでは「オゥ、モチョット(英語)」と言い、ポケットからメヂャーを取り出し再度測り(適当)また庭先に出てウィ〜ン。これを、1時間以上もやってるわけですよ、大きな板を担いで出たり入ったり。挙句の果てには切りすぎたのか、貼られた板は隙間だらけなんですが。

わたくしが眉間に皺を寄せ、ついでに中央に黒目も寄せ(見えず)その隙間を凝視していると「ノープロブレム」とか鼻高外人@スチーブはほざいてましたが。

ですね、ですね。わたくしも、2匹の愛犬のためにTシャツなんぞを縫ってますが、型紙なくてもダイジョブ。ちょっとくらい首回りデカくてもノープロブレム。着れますよ、ヂャストフィットぢゃないだけで。最悪の場合はあれだ、愛犬の体重をコントロールすりゃいいわけだし(無理)。理屈は一緒だね、ヘイブラザー!

その愛犬の頭のおかしな方が、何やらクチャクチャ口を動かしてまして。

何を食ってるのかと口をこじ開けたら、土でした。その横では、スチーブが四つん這いになってるぢゃないですか。

「なぬ?」

「ソーリーソーリー」

スチーブ、植木鉢ひっくり返した模様。両手で散らばった土を一箇所に集めるスチーブに、後は掃除機で吸い込むか?と話しているその間に、今度はピッピが集めた土の山を靴下で踏みつけ何事もなかったように歩いていく。オーマイガー!

トーキョ出張中のかっちゃん@旦那には、よーく監視しておくように、などと言われましたが、見なかったことにさせてください。

初日の作業最終段階のパテ塗りになると、スチーブもピッピも「グッヂョブ!」を連発して自画自賛です。塗ったパテが壁をはみ出し、床、ステレオラック、鏡や洗面台の回りにもコッテリついてるのにグッヂョブらしいです。

トーキョ出張中のかっちゃんには、よーく話を聞いておくように言われましたが、聞かなかったことにさせてください。

昨日の作業が終了したのは午後7時半過ぎ。1階をウロウロとするものだから、おちおちうんこもできやしなかったですよ。TVやラジヲをつけようにも、リビングのゾンビみたいになったコンセントは使えないし。

することないので、ダイヌングで雑巾縫ってたわけです。何枚も。

今日はパテ乾きを待つ中休み。

別に今日のために縫ったわけぢゃないんですが・・・雑巾が役に立ちます(涙。

7月16日

もはやわたくしにとっては、どうでもいいことなんですが・・・ピッピさん。

彼の名前はピッピではなかったようです。最初に紹介してくれたお偉いさんの発音が、訛っていたためピッピだと思い込んでいたんですが・・・。正解はパッパだかプップだかペッペだかポッポだか、そのうちのいずれかです(忘れた)。ええ、もはやわたくしにとっては、どうでもいいことですから。

そんなわけで、今日から貴方はプップですよ。例えそれが間違いだったとしても、わたくしは貴方をプップと呼びつづけてやります(屁で)。

で、今も「グッジョブ!」連発のこのカーペンターズ。

今朝、彼らがやって来る前に我が家のリホーム具合を覗きにきた友人が言ってました。

「それってさ、『俺、いい仕事してます!』ってゆー意味ぢゃなくてね・・・実は『楽な仕事で丸儲け!』ってゆーグッジョブなんだよ、きっと」

そうなのか? んぐぐぐぐ・・・。

7月17日

今日はカーペンターズも来ないし、屋外の基礎工事屋も小雨のため多分やってこない。ソファーで昼寝三昧できるよヤッター!(未だノーカーテン)

最近、都会の女子中高生の間では、変な顔をしてプリクラを撮るのが流行りだそーです。そうTVでいうとりました。彼女らに言わせると、異性には見せられないような恥ずかしい顔を見せ合うことが、女同士の親密度を高めるんだそうです。インタビュ受けていた女子の中には、「それ以上やらんでも、モトから相当崩れとるがな」とゆーコもいましたが。

自慢ぢゃないですが、わたくしが撮ったプリクラ写真は志村けん風ですよ全て。

別に一緒に撮った人と親密な関係になりたかったわけぢゃないですが・・・流行の最先端を走ってたわけです。

「それ以上やらんでも・・・モトから崩れきっとるのに」

勿論、見た人には言われてましたが。うっさいんぢゃ。

7月18日

一日中通販番組を垂れ流しているチャンネルで、このうんちゃら深層水はミネラルてんこもりで身体にいいから買えといい、この空気清浄機はマイナスイオンを大量に放出するので健康に気遣う貴方には必要不可欠だ、だから買えという。聞いたことはあっても、肉眼で確かめたことがない物、それがマイナスイオン(ミネラルだって、見たことないけど)。

我が家も、去年の冬にマイナスイオンを吐き出す加湿器なるものを購入しましたが、ヤツが本当にマイナスイオンを出しているのかどうかはわかりません。実際にはアイナメイオンだったとしても(何それ)、お前はマイナスイオンなんだなと決め付けちゃってると思います。表面がヌメったアイナメが飛び出てきたら、流石に違うだろとなりますが、それはそれで嬉しいかも。

「今回ご紹介するのは、当社が独自の研究で開発した男女兼用夏用マイナスイオン肌着です。サイズはフリーサイズ。どんな体型の方にでもピッタリフィットですよ。マイナスイオンだけで作っておりますから、もちろん、着ていることを感じさせないくらい軽量です。どうですか?」

「ほ、本当ですね〜、何も持ってないようです。肌触りも、まったく・・・何も触ってないみたいです」

「でしょう、独自の加工ですからね、ワハハ。着ていることを忘れてしまうくらいなので、締め付け感も全くないし、この1枚を重ねたからといって暑いわけぢゃありませんよー」

「・・・」

「アウターにも絶対に響かない特殊な縫製なんです。私も、このワイシャツの下に一枚着てきたんですけどね、ほら、下着の線なんか見えないでしょ」

「え、ええ」

「つか、むしろ乳首の黒さが透けて見えちゃったりしてますかね、ワハハ」

「い、い、色は?」

「透明、この一色のみとさせていただいております」

「・・・」

「では、モデルさんに試着してもらっているので、そちらをご覧下さい」

ピ〜〜〜〜〜ッ(モデルの至る所にモザイク)。

「今なら、このマイナスイオンショーツとマイナスイオンブリーフを3枚づつお付けして、お値段なんと6,800円」

なんつー感じで、第二のジャパネットたかた・・・無理ですかね。

7月20日 その1

昨日のasahi.comに、大雨によって博多駅前が冠水し大変なことになってる写真が載ってました。北九州にあるわたくしの実家は、果たして大丈夫なのか? 心配になり、携帯でメールを送るも返事がない。

両親がアップアップと道路を泳いでいるシーンが頭に思い浮かび(おい)、自宅に電話をしてみる。

プルルル〜、プルルル〜。

・・・でない。

ドンブラコ、ドンブラコと、今度は家が流されていくシーンが浮かび上がる。ひぃ〜。帰省したとき、家があるべき場所にないと困るよ・・・。

「おかんの携帯にかけてみろ」

そうでした。携帯電話とゆーのがありました。

プルルル〜、プルルル〜。

「もしもし! あ、さっきメールもらったけど返事送らんでゴメンゴメン」

別に泳いでいる最中ではないようです。ホッ。家も流されてはないとのこと。よかった。

「駐車場まで水浸しになったけど家は大丈夫。でもねー、お隣のうちは大変やったらしいよ。ほら、うちより低くなってるやろ」

「浸水したの?」

「いいや、雨水が浸水することはなかったんやけど・・・トイレがね・・・トイレの水が逆流して溢れそうになったんて」

下水管の傾きがイマイチなのか、大きくて固いうんこが下水管に詰まってたからなのか(んなわけない)。原因は兎も角、恐怖で顔を引き攣らせながら便器の中を見つめ、水位、ではなく糞位が上がる度に叫ぶ住人の姿が容易に想像できます。それにしても、雨水で床上浸水になるより恐怖ですね、便器の水で床上浸水。過去に別れを告げたハズのうんこが、ヨリを戻してくださいと便器を越えて襲ってくるんですよヒェ〜。当にうんこ地獄です。

溢れそうになっただけで、実際には部屋が糞浸しになることはなかったのですが。

そういう我が家は、愛犬の大量糞を便所で一気に流してしまおうとして何度も逆流させた経験があります。糞浸しの免疫がついているので、実家の隣人よりは冷静に(あぁ、また糞が溢れたと傍観)対処できるかと・・・。

7月20日 その2

後はペンキを塗るだけになった我が家の内装工事。あ、カーテンレールとかも付けてもらわなきゃなんですが・・・。仕事の雑な屁男プップに仕上げは任せておけない、つーわけで、今日からはスチーブだけです。

彼の話では、どうもペンキ塗りは同じ場所を3回重ね塗りしなきゃならないらしいんですが、今日はシーラーというものを塗るんだと言っているようないないような。

なんぢゃそりゃ、と訊ねたら、彼も首を捻ります。

ううむ。訊ねるときも英語ぢゃなきゃダメなのか仕方がない。

「ワァァァット! ワァァッツディィーース」

スチーブの顔が輝きました。

「オォー!グッドイングリーッシュ!」

しまった!やつの思う壺ですよ。日本で仕事をするなら、日本語を理解せんかぃこの野郎とゆー当初のポリシーはどうしたあちし。それにしても、What一つで誉められても・・・いや、馬鹿にしとんのか?

彼は何度もグゥーーーーッドとわたくしをヨイショして、壁に鉛筆でこう書きました。

「Sealer」

下地のことなのかと思って調べたら、我が家のヘボ辞書には「あざらし(おっとせい)漁夫(漁船)」、若しくは別の意味で「捺印者、検印者」だと記してあるんですが、漁夫なんかを壁に埋め込んだりされちゃ困ります。それぢゃなくても、電化製品が次々と壊れる怪奇館なのに・・・。

下地のことをいうとんのか?と片言の英語で訊ねると、違う違ううんちゃらかんちゃらペーラペラ。英語の単語を説明するのに長たらしい英語で言われても、わからんですよ。

かっちゃん@旦那は、隣でオーケーオーケーの連発です。なんだべ、おめーは分かったのか?と顔を覗き込んだら、自慢気にこう答えました。

「下地のことだな、うむ」

思えば、二人でフランスへ旅行したときも、彼は現地の人に何か問われれば、全て「ウィ」と答えてましたっけ。どこから来たんですか?ウィー。貴方の名前は?ウィー。何を飲みますか?ウィー。呑んでなくても、ウィー。

今回も馬鹿の一つ覚えと、笑って誤魔化す姑息な手段は健在です。聞かれもしないのに、口から連射されてますよオーケーオーケーワハハハ。

スチーブが帰った後、調べなおしてみました。

Sealerとは漏水防止材のことだったようです。

わたくしの代わりに夕飯を作ってくれるなら、かっちゃん@旦那に教えてあげてもいいかな・・・と思ってみたり。

7月22日

3連休、内装工事の為ヒッキーだった高橋一家です。

「この際だから、汚れた他の壁も一緒に塗ってあげよう」などとスチーブが親切なことをおっしゃるので、ほいぢゃココも、アソコも、アッチもお願いと指差してしまった為、大変なことに。

1階に置いてある殆どの家具を中央に寄せ、壁側には床が汚れないようにシートを敷く。どんどんと居場所がなくなっていく家主は結局ダイニングへ追いやられ、並べた椅子に小さく座って呆けるだけ。お茶を沸かしにいくのも、トイレにいくのも腹を心持ち引っ込め蟹歩きで遠回りです。

生憎の雨で、裏庭で遊ぶこともできず、愛犬たちは、玄関に繋がれたりバリケンに監禁されたりと、こっちも大変なことに。

当然、コンセントやスイッチカバーを外されその周りもペインチングされるため、テレビもねぇ、ラジヲもねぇ、おら東京さいぐだー!ですよ。あ、今週末南下予定なんですが・・・。

「何か本でも持って来てあげるよ」

すっくと立ち上がったわたくしには、瞬時にアホの坂田が降臨し、オイッサオイッサと階段まで横歩き。階段に足を掛けた瞬間、アホの坂田の呪縛が解けるとゆー不思議な体験もしちゃったヨ。

「ほれ、2時間で読み終えちゃう軽い本をキミには持ってきてあげたから、これでも読みたまい」

渡したのはハリポタ。

自分用にはUブックスの小説傑作集とかゆーやつです。

部屋中に広がる水性ペンキの香りを嗅ぎながらの、読書タイム。

30分後、純文学嫌いのわたくしの頭は開高健の文章を激しく拒絶。1文を5回読み返しても意味がわからず、諦めて読み進んでも情景がちっとも頭に想い描けません。その昔、よく一緒に呑んでいたおっさんに「カイコーの作品はおもろいぞ、読め」と勧められルポ作品をいくつか手にしたことがありますが、結局写真を眺めるだけに終わったダメ女。

純文学嫌いとゆーより、デブ嫌い?(違 いや、カイコーぢゃなくてマイコーの聞き間違いだったのか?

「克服してやっからな!」

とうとう、短編「玉、砕ける」を朗読することに。

「どだ? 意味わかったか?」

かっちゃん@旦那に顔を向けると、彼はハリポタ広げたまま船漕いでました。スチーブはどうだろうと、そちらを見ると、全く無視。抑揚つけながら読んだつもりなのに・・・ううむ、わたくしの朗読は、お経のようだったのでしょうか・・・チ〜ン。まぁ、ダメ女も「玉、砕ける」で克服どころか玉砕だったんですが。

そんなことはともかく、ペンキを塗り終え、カーテンレールを付け終わった頃には、すっかり日が落ち、時計の針は午後8時を回っておりました。

「いやぁ、今日は長々とほんっとにあんがと」といいつつも、早く帰れと玄関に詰め寄る高橋家。

「ノゥノゥ、カウチウンチャラ、ボードウンチャラ、ウンチャラウンチャラ」

中央に寄せた家具を元の位置に戻すといい、内緒で持ってきた新しい冷暖房吹き出し口のカバーを取り替えてやるといい、工事で出たゴミ以外にも他にゴミがあったら持って帰ってやるといい、高橋夫婦に晩飯を食わせないつもりです(違。

終わりよければ全てよしですね。多少仕事が雑でも、こういわれちゃ謝辞の一つでも述べなければ。

「さんきゅーさんきゅーべるまっち」

いや、本当は体中が痒くなるようなお礼の言葉を沢山浴びせてあげたかったんですが・・・。

「何か困ったことがあったら、いつでも連絡してください」と渡された名刺を手に、彼を万歳三唱で見送った後、はたと気づいて仁王立ちです。

「アーアーアーアアアー!」

わたくし、いつからこうだったんでしょう。

ズボンのファスナー、全開でしたよ。

7月23日

数週間前に「野菜を送ってやるから」と約束したハズのかっちゃん実母@はる子さん。待てど暮らせどちっとも荷物が届かないとやきもきしていたら、昨日ようやくやってきました。

「送るとはいったけど、ほれ、カツヤがトーキョに出張中でおらんし・・・」

いや、おらんとは言ったが、あちしがちゃんと平らげるからすぐにでも送ってくだちぃと何度も念を押したとゆーのに。はる子、愛情込めて作った野菜を可愛い嫁だけに食い散らかされるのは、畑をイノシシに荒らされるのと同じくらい我慢ならなかったようです。

箱を開けると美しい字で、入れた野菜の名前と「全部朝採りです。悪天候のため胡瓜も茄子も玉葱も育ちがいまいちです。稲にも影響するのではと心配しています。ゴーヤも細いものだけど、どうかしら?」といった一筆書きが添えられていました。

「いやぁ、いつ見てもはる子さんの字は奇麗だねぇ」

かっちゃん@旦那もその文面に見入って全くそうだなと頷く。彼は、この遺伝子を一つも受け継いでないのです。

「うむ、一つ一つの字の奇麗さより、よく下書きなしで字を間違わずスラスラ書けるよな。ほら、行間の幅も均一だし曲がってないしさ・・・凄いよ」

このスペースに貴方の名前(漢字4文字)を記入してください。そんなとき、決まって上下左右どちらかに寄り、所々文字が重なり、しかも大きさがまちまちだったりする彼の字。「バランスを考えたら1文字をもう少し大きくせねばだろ」とアドバイスすると、必ず4文字目が枠からはみ出してしまうダメっぷり。名前なんて、他の4文字熟語に比べたら遥かに書き込む回数が多いのに。

この1マスに、1文字だけを書いてください。

それすらまともにできないんでないかぃ?と問えば、うむ出来ないだろなと答える。

そんなかっちゃん@旦那に、配送手続きをお願いしました。届いた貴方・・・。商品に貼られた伝票の文字は、一応イイ大人(またの呼び名を「おっさん」)が書いてます。

7月24日

玄関のチャイムが鳴り、ちょうど電話中だったためインタホンを取る。右耳に当てたインタホンの受話器から聞こえたのは「ブフ、ブフッ、バ〜カ〜ノ〜カ〜ベ〜〜〜〜」。

ぬりかべの親戚がお宅訪問か?!

いや、そーではなく、友人に「今年の流行語大賞になるヨ。おもろいから読んでみて」と勧められていた本のタイトルです。本屋で購入しようかと思っていたら、近所の奥さんが「アタシ、持ってるから貸してあげるよ」と言い、その本をわざわざ届けにきてくれたのでした。ぐふっ、うれぴぃ。それにしても奥さん、インタホンに顔、近づけすぎですよ。鼻息荒すぎて、音が割れてましたがな・・・。それに、名も名乗らずいきなり「バカの壁」ってあーた。いや、おもろかったからいいんですけど。

残りはスイッチとコンセントのカバーを取り付けるだけとゆー、仕上げ段階に突入の我が家の内装工事。どデカい石膏ボードのコンセント部分だけを適当にくり抜き、ボードを壁に接着したのは2人のカーペンターズ。数日前の貼り付け作業のときに、電気屋がやってきて「アハ、アハ、穴がちょっと小さすぎるねぇ」と意味のない笑みを浮かべながら小さい鋸を取り出してガリガリと穴を広げていたんですが・・・。

さて、カバーをかけ、壁との境目を奇麗にするという最後の儀式の始まりです。参列者は進行役のスチーブとわたくし、そして愛犬2匹。この式典に相応しい(?)BGM(メタリカ)がガンガン響き渡る中、それまでテーブルの上に放置されていたカバーを恭しく両手で掲げ、スチーブに渡すわたくし。

「オーケー、でははめてみましょう」

ギャラリー(1人と2匹)の熱い視線を浴びながら、緊張の面持ちでカバーを受取り玄関扉横のスイッチパネルにあわせる。

「アンガッ!」

カバーより穴の方がデカいっ。左の穴を隠そうと寄せれば右の隙間が目立ち、右に寄せれば左がポッカリ。

「オーマイガーデンキヤサーン!」

叫ぶスチーブの声が、メタリカの曲と調和してましたよ。

「俺を切り開いてくれ〜だけど気をつけて〜俺の中にあるものは何をしでかすかわからないんだ〜この汚れはずっと俺にこびりついたまま〜♪ドンガラドスドス(歌詞は英語ですが、意味はこーゆー内容)」

そう、ガリガリと穴を大きく削りすぎたのは先日やってきた電気屋さんです。気ぃ抜きすぎました、あいつ。それはわたくしも、この腐りかけた目でしかと見ましたよ。

電話で件の電気屋を呼び出し、広がりすぎた穴をパテ埋めしてもらうことに。

1時間後やってきた男は、以前見たときと同じように始終ヘラヘラしておりました。ポケットからチューブを取り出し、適当に穴を埋めて「はい、できあがり」。素人のわたくしが見ても、その仕上がりには首を傾げたくなるような出来です。表面ガタガタ、隙間だらけ。カバーも自分が取り付けてやるからと、わたくしから取り上げスイッチパネルに填め込む。んが、各スイッチの場所がずれていたため、カバーにできたスイッチ穴にピッタリ収まらない。

「アリャリャ〜アハ、アハ」

パテ埋めした個所をほぢくり返し、ドライバーを取り出してスイッチの位置を移動する。

「ちょと待てぃ。キチンと測ってから作業に取り掛かれば?」

そういっても「大丈夫ですから」の一点張り。

「はい、できましたよ。これで終わりです。後は、この周りをスチーブが研磨してくれますから」

そう言われて確認しにいくと、どうもプレートが曲がってる。それを指摘すると、また1から作業の遣り直しです。

「アハ、アハ、アハ」

笑っとる場合かね、キミ。なんか、プロ意識に欠ける人って多いですね。緊張感の全くないこの電気屋もそうだし、交通事故起こした加害者の口座に保険金を振り込んだとかゆーアホなやつとか。今回の電気屋の仕事っぷりを見ていた限りでは、わたくしにだって出来そう、つかわたくしの方が巧くやれそうなそんな気にも・・・。

借りて読み始めた「バカの壁」。

そこに聳え建っているだけぢゃなく、向こうから攻撃してくるバカの槍とかバカの銃弾とかバカの光線に立ち向かう方法も、この本には載っているのでしょうか・・・。

7月28日

午前4時。家がグラグラと揺れて目が醒めましたが、週末遊びすぎたその疲れが抜けきれてないため「あぁ家が崩れるかも。ヤバいよ・・・逃げる?諦める?」とボケた頭で隣に寝ているかっちゃん@旦那の額をペタンペタンと叩く。

「・・・」

反応ナシ。既に死亡(違? 

でも、まぁいい。なかったことにすれば・・・このまま死んでもいいし・・・だって眠いしさ。

今朝の揺れは余震だそうですが、26日未明の震度5強の前震、その日の朝7時過ぎの震度6強の本震、どちらも高橋家は自宅にいなかったため体感してません。横浜の友人宅で、酔いによる揺れは感じてましたが・・・。

いやぁ、よく呑んだ。風呂上りに残飯ならぬ残酒を流し込みながらTVを見ていると、そこには「宮城県北部の地震で家屋全壊」の映像が。横浜で見ているTVなのに、とーほぐでしかお目にかかれない地方のアナウンサが緊張の面持ちで映し出されているので、こっちまで緊張してソファーの上で正座をしちゃったり。要するにあれですよ、酔いが一気に醒めちゃったわけですよ勿体無い。

日が昇り、横浜から長野へ移動する道中、車内のラヂオで災害伝言ダイヤルなるものの存在を知り、さっそくトライしてみました。

車に繋がった携帯電話。それまで道を表示していたナビ用画面が通話用の画面に切り替わる。テンキーで「171」を押すと・・・おぉ、繋がった。スピーカから流れるアナウンスの指示によると、録音したい場合は「1」と自宅の電話番号を入力して「おら、元気だ生きてるべ」などとゆー言葉を30秒にまとめて喋ればいいらしい。再生すれば、「わたしは、元気です。生きています」と標準語に変換してくれる親切機能があるとかないとか(ない)。

「こちらは災害伝言ダイヤル。録音をしたい人は『1』、再生したい人は『2』を入力してください」

「おっしゃー、『1』を入力して録音したるからな・・・1、イチ、いち・・・いちはどこの位置?」

ええと、車に繋いだままの携帯電話では通話のみしかできず、通話中にテンキーを押すなどとゆー芸当はできなかった模様。そんなわけで、僅か1分で断念です。いや、プラグ引っこ抜いて普通の携帯電話として使えばよかっただけの話なんですが・・・。まぁ、わたくしの安否を災害伝言ダイヤルで聞こうなどとゆー奇特な人もおりますまいっつーことで。

「うちが隣の砂防池にズルズルと滑り落ちてたら、どうしよう・・・住所が変わるよ(そーゆー問題?)」などと心配しながら昨日の夕方自宅へ戻ると、あるべき場所に我が家がちゃんと残っていたので、余りの安堵に便意をもよおしちゃいましたよ(3日分)ホッ。

駐車場に車を乗り入れると、早速ご近所の奥さんが情況報告に飛び出てきてくれました。

「仙台にいなくてよかったわね〜。大雨でこの坂も川みたいになって大変だったんだから〜。側溝の水嵩なんか、タップンタップン溢れて吹き上げちゃってたし、蓋が流されそうになって怖かったわよ〜。地震が続いてるから、きっと地盤も緩くなってるだろうし、上の団地が崩れて落ちてきたらどーしようって心配でたまらなかったんだから〜いやぁ、ホント、貴方たち・・・(会話文頭に戻り10回繰り返し)」

どんなに怖い思いをしたのかをヂェスチャー付きで教えてくれるのですが、室内補強工事終了後の我が家の被害といえば、壁にかけた絵が1回転したらしいこと(跡がついてた)と、2階の本棚に並べてあった文庫本が数冊落ちていたことだけなので、なんだか他人事です。

そんなことより、週末溜め込んだ洗濯物を一度に洗濯機に押し込んだため、洗濯機エリアが只今震度6強。ガタガタ揺れる洗濯機を見て、ピグモン降臨しちゃってます。

7月30日

昨日はなんだか朝から頭が重くて、微熱がありました。かっちゃん@旦那がトーキョ出張中のため、こんな時でも愛犬の散歩には出かけなきゃいけない・・・。辛かったですよウェーン。けれど、苦あれば楽ありです。ご近所の奥様から、「うちにご飯食べにおいでよ」と嬉しいお誘い。微熱がなんだー! 誘われついでに酒まで呑みくさってきたダメ人間です。

郵便受けに怪しい小冊子が挿入されてました。その名も「HOW TO ごみ分別 ワケル本! 第1版」。仙台市がゴミ分別促進の為に、ワケルくんっつー顔だけキャラ(こんなやつ)をふんだんに散りばめて作ったワケ方辞典(全16頁)です。

この人がよさそうに見えて、その実腹の中では何を考えているのかわからないチックなワケルくん。ストラップやマッチ、コースターといったグッズまであるのは、やはり金儲け主義なんですかね。そんなヤツですが、市内の至る所にポスタが貼られているらしい(街に出ないので見たことない)人気ぶりです。そのうち、ワケルくんお面被った奴がコンサートとか開いちゃうかも、なんて思っていたら市の職員6人がワケルくんに成りすまし(分身の術?)CDまで出しちゃってるとゆーぢゃないですか。

で、件の小冊子。頁の間には「ワケコレ!2003」とゆーワケわからんタイトルのワケルくんシールが。キャー!嬉しい(そうでもない)。

小冊子の中ほどには、分別品目と区分、出し方のポインツなどが表になって書かれています。おまるは粗大ゴミ指定されているのに、項目名に尿瓶がないのが解せませんが・・・。ついでに、各文面も「ワケル、ワケル」とくどい上、オヤヂギャグ満載でサブすぎます。

「HOW TO ごみ分別 ワケル本! 第1版」

第1版っつーことは、第2版、3版もあるのか? その頃は、ワケルくんぢゃなくて、ワケルおいちゃんとかワケルぢーさんとかに変化してるのか? そこが大いに気になるところです。

7月31日

先週末の犬写真を編集しようと、コーヒーを飲みつつPCの前に座る。モニタを眺めニヤニヤしながら一口。口の両端からコーヒーはダラダラと零れ、ついでに胃袋にも流し込めなかった模様。

「うんがーっ」

気管にやつらは侵入しましたーっ。

大尉!ココでヤツらを解放してはPCが危ないです。出口を塞き止めましょう。いや待て、そう興奮するでない。マグマの威力は凄まじい。わしらの力ぢゃ噴火を抑えることはできかねるのだよ軍曹。オイ伍長、キミの明晰な頭脳を使って、なんとかPCを守るのダ! ええと、大尉、シャツで覆いまっか、それともテッシュー被せときまひょか? ううむ、どちらも防水性に欠けるな・・・却下ぢゃ。大尉!大変です、ヤツらは抜け道を発見してしまったようです。んだとーっ!どこだ、上等兵、その抜け道とゆーのは。いえっさぁ、鼻穴とゆー狭い洞窟っス、大尉。うむ、薄暗くて狭くて、人魂ならぬ鼻糞玉が飛び交っているという道ぢゃな。ほいっさぁ、地元民も不気味で近寄らぬ場所っス。

つか、早く洗面所に走れ、このヘッポコ軍め。

噴き出して、ついでに大きなクサメかましたいところを抑え、洗面所へ猛ダッシュ・・・のつもりがPCラックの角で右足小指をしたたか打ち付け余りの痛さに思わず口を開けそうになるも、そこもグっと堪える根性の女。

涎の代わりに涙を流しながら、洗面所のシンクに頭突っ込んで、やっとの思いで口の中のコーヒーを吐き出し、ついでに好きなだけ咳き込んでやりました。鏡を覗くと、鼻から茶色い小滝が一筋。近くにテッシュボックスがないかと探したんですが、見つからず、お洒落に手鼻噛んでみましたよ。

ブハーッ、ブビーッ。

鼻汁液も茶色です。

鼻で大きく息を吸ってみる。ツ〜ン(痛。嗚呼、これがほろ苦い大人の香りとゆーものなのね・・・(違。

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