■ 7月の戯言 ■
7月1日
人の痛みや辛さ。もしかすると、それが愛する者の辛さならば共有できるのかもしれない…。
昨日、夫は午後8時に帰宅し、夕食も摂らずに「O町でトラブったので、これから行かねばならぬ」と車で出かけていった。何時に帰ってこれるか検討もつかないという。
一人寂しく夕食を済ませ、夫の帰宅を待つ妻。
あと数秒で日付が変わろうかという時間に、電話をしてみる。
「先に寝ていなさい」
0時を回っても、帰れる見込みは全く立たないという。夜に滅法弱い夫、可愛そう。
妻は風呂に入り、門灯だけは点けておいたほうがいいだろうと思いつつ戸締りをして床に就いた。
午前5時。目覚ましの音で目を覚ますと、横に寝ているはずの夫の姿はない。
なーんだ、帰ってこなかったのか。と、口に出したところで、はたと点けっぱなしの門灯のことが気になり「んだよー、だったら消して寝ればよかったぢゃん。電気代損しちゃったしー、ちぇっ」と悪態をつきながら寝室を出た。
「ぎゃ!」
夫は、寝室の隣のPC部屋にいた。日が昇り始め外は明るくなってきたというのに、室内灯を点けムンとする部屋で、PCのモニタを睨んでいる。
「あれ?寝てないの?」
「うむ」
明け方まで頑張ったが、結局終わらずに持ち帰ってきたらしい。今日中になんとかしなければと、妻の顔を見ることもなく答える。40歳過ぎて徹夜とは…。しかも、夜に弱い夫なのに。
午前7時。
「これから、会社にちょっと荷物を取りにいかねば。戻ってきて仕事の続きをやったら、O町へ行くよ」
風呂にも入らず徹夜をした夫の顔は、脂ぎっていた。なんだか目も血走っている。こんな夫に、妻は実は車なんぞ運転してもらいたくはないのだ。危ないし。
「眠くなったら無理せず、路肩にでも車を停めて仮眠するようにね」
そういって送り出したものの、居眠り運転で事故を起こすのではないかと気が気ぢゃない。夫、大変だなぁ。出来ることなら代わってあげたいよ。
両手を擦り合わせ、ソファーに座る。
祈る。
仕事があっとゆーまに解決しますように…。
祈る。
運転中眠くなったりしませんように…。
祈る。
祈る、祈る。
ぐがーーーーーーーっつ!
いつの間にか、寝とりました。起きたばっかとゆーのに。
きっと、この眠気は夫からのテレパスィー。夫の辛さを妻が共有できるなんて、なんてドラマティックなんでしょう。あぁ、これぞ夫婦愛。夫、大丈夫だ。妻が代わりに今日は沢山寝てあげ…グースカピー。
7月2日
Sさんに「今年の夏も、また頼まれてはくれないだろうか」と言われた。夏休み、家族旅行で留守をしている間のペットシッターだ。S家の2匹の朝夕の散歩と飯やり、それと就寝前、庭に出してしっこをさせること。
「あぁ、ジュディーとノエルね。お安い御用っすよ」
快く引き受け、その場を立ち去ろうとしたが、Sさんはまだ何か言いたそうな顔をしてわたくしの顔を覗き込んでいる。
うむむ、その顔…さては。
聞いて欲しいんだな。言いたいんだな。しょうがない。別に興味はないけど、そんなに目で訴えるなら聞いてやるよ。
「で、今度はどこに行くの?」
Sさん、口元を緩ませ、目尻に巨大ハシブトガラスの足跡を浮き立たせて喋り出した。
「うふふ、うふふ、あのねー、韓国ぅー。会いたいから、どうしても来いってゆーのぉー。 アタシは人妻だから『いけないわ、そんなこと!』ってゆーのに、きかないのよぅー。一目だけでもいいからって。アタシに会いたくて会いたくてたまらないんだってぇー、ヨン様が〜」
うわっ、見苦しい独り小芝居。
撃っていいですか?
7月6日
ひぃ〜、暑くて脳味噌溶けそう。暑さに弱い犬を飼っているくせに「この程度でエアコンに慣れると、ナマっちょろい体になるんだ!」と愚犬を叱咤し、その隣で病的な汗をダラダラと流しながら、だらしなく両足を広げソファーにもたれる(社会の窓半開)。うわ、毛だらけの体を押し付けてくるな、この剛毛男め。冷をその情けない目で要求するな。開け放った窓から入ってくる微量の風で我慢しろよ、ベイビー。
単に、電気代が勿体無いだけの話なんですけど。
こう暑いと、昼飯を食いながら摂る水分は、同じ麦でも麦茶ではなく麦酒になってしまうようで…。
こんな人間を、たまに「キッチンドリンカーなんぢゃないの?」などとおっしゃる人がおりますが、台所で飲んでるわけぢゃないので、その言葉には激しく拒否いたします。単なるダメ人間ですので、悪しからず。
本日の昼飯は、ざる蕎麦。
出来上がったざる蕎麦を啜っている涼しげな自分をイメージしてざる蕎麦建造に取り掛かったのですが、乾麺だろうが生めんだろうが、火をつけて茹でなきゃいけないということをすっかり忘れてました。
水を張った鍋を火をかける。そして、無意識に冷蔵庫を開け、無意識に缶ビールを取り出しプルタブを開け、無意識のまま口に運ぶ。ぱふー。
おぉ、そうだ、薬味を切らねば。
冷蔵室からネギとミョウガを取り出し、まな板の上へ。
覚悟〜!
包丁の持ち方って、3通りあるらしいですよ。食チャンネルで言うとりましたから。柄の部分だけを5本の指でしっかり握りこむタイプと、人差し指を刃の背に当てて持つタイプと、親指と人差し指を刃の根元に添えるような感じで持つタイプと。その番組では、捌くモノの種類、あるいは切るのか剥くのかによって、包丁の持ち方も変えるんぢゃ、と言っておったと思いますが、んなこたぁ酔っ払いにはどうでもいいことです。ついでに言わせて貰えば、酔っ払ってなくても、どうでもいいことです。
ただ、ほら、左手は(右利きの人の場合ね)猫の手のように指を丸め、第一関節を包丁の腹に当てるようにして具材を支えろ、とゆーぢゃないですか。指先をスパーンと切り落としちゃ困りますから。これだけは、どんなに酔いが回っても死守しますよ。
いや、どうせ第一関節伸ばした状態でも「握ってるんだろ」とか「指、詰めたの?」と言われるほど、短いんですけど…。
ザクザクザクー。
お料理教室入門編講座の先生が絶賛するような鮮やかな包丁裁きで薬味を揃え、お料理教室完結編講座の先生とTVチャンピオン早食い選手権審判員が唸るほどの食いっぷりで平らげた昼飯。げふっ。
奥歯に挟まった薬味を楊枝でホヂっていて、気づきました。
左手のおかーさん指とおにーさん指の腰の辺り(第一関節?)からドクドクと血が…。
猫手にしたのに、切っとるがなー!(気づくの遅すぎ?)
7月7日
あら、今日は七夕だったんですね。ふーん。引っ付こうが離れようが、他人のことなんてどうでもいいです@織姫&彦星。
随分前に夫婦で車を転がしていまして、ナビ上にOキャンプ場というのを見つけました。手元の資料によると、このOキャンプ場は使用料タダ。木立に囲まれたサイトなので、真夏でも涼しいと書いてあります。おぉ、なんだか食指の動く文面。せっかくだから、どんなところか下見をしよう、とナビに誘導されるまま進んでいくと、朽ちかけた「Oキャンプ場入り口」という看板を発見。舗装道路から反れた細い砂利道に入れと、その看板が訴えます。
入り口の標識から目的地まではさほど遠くはないと、高橋夫婦、タカをくくっておりました。
んがっ…辿りつかねぇ〜っ!
しかも、進むに連れて道は細くなっていき、路面も最悪のコンディション。砂利道のど真ん中に直径1メートル以上もある深そうな水溜りがあったり、このまま突き進んだら車の底を擦っちまうだろうという大きな石がそこらじゅうにゴロゴロしてるし。
結局、数キロ進んだところで何度も切り返しをしてUターンすることになったんですが、あの日を境に、夫はことあるごとに「いつかはOキャンプ場を攻めんといかん」と魘されたように口にするのです。
「4WDだったらいいのになー。ジムニーだったら楽勝だよなー、あの道でも。いっそのこと、うちの車を軽トラにするか?」
夫、まだ見ぬOキャンプ場を頭に描いて両目からハートマークを発射しっぱなし。
昨日、ネットサーフンしておりまして、このOキャンプ場に関する写真付の詳しいデータを偶然入手してしまいました。わぉー、素敵サイトだわ。今までOキャンプ場のデータは文章でしかお目にかかったことがないからね。なになに?え?なんなの?この写真が、ま、ま、まさか便所?
写真の下の「総合評価」という欄には、こんなコメントが。
『サイトだけ見ると普通のキャンプ場だが、トイレはくみ取り、激的に汚い、ドアの鍵はなし。炊事場の水は人命水という船形山の伏流水、行き着くまで荒れ荒れダート14キロ(うち何故かキャンプ場までの1キロは舗装)。強者以外は利用できない内容』
ぎゃーーーー!
夫、忘れろ。Oキャンプ場のことは…。
7月8日
こう暑い日が続くと、夫のワイシャツにアイロンをかけねばならない妻は大変です。冬に比べれば、汗の染み込んだ夏用のスーツはクリーニング屋にもって行く回数も断然多くなり、クリーニング代も馬鹿になりません。
所詮、スーツ、ワイシャツ、ネクタイなんて気取った格好したって、サラリーマンにとっては作業着。ジャージだってよさそうなものなのに。つか、ジャージの方が動きやすくて仕事も捗るっつーもんだろうが。そう思うのですが、頭の固い年をお召しのお偉いさんは「そんな姿でクライアントに会うなんて、失礼極まりない」と口々におっしゃいます。暑苦しそうにネクタイ締めるのが、働く男のマナーとでも言いたげです。
真夏のスーツの中の温度は40度を超えるといいますやん。体によくないですやん。頭、働きませんやん。
そこで提案です。
パリっとアイロンのきいたワイシャツに、きりりとネクタイを絞め、皺一つない上着を羽織っている、その形状がサラリーマンに大切なんだとゆーなら、Tシャツにプリントしましょう。スーツ柄のジャージを作りましょう。Tシャツやジャージだから、お洗濯だって妻、ラクラクなんです。アイロンをかけたりクリーニング屋にもって行く必要がなくなるのです。つまり、電気代の節約になるわけです。
先進国で電気代が一番高いのは日本なんですよっ!
この世からスーツをなくそうではありませんかっ!
どうか、どうか、貴方の清き1票でワタシを男にしてくださいっ!(男?)ありがとうございます、ありがとうございます!ご声援、ありがとうございます!
などと、家の前を通る選挙カーの真似をして、2階の窓から手を振ってみたり…。
7月12日
土日、最悪の天候の中キャンプに出かけ、雨の打ちつける中での撤収作業を余儀なくされたわけです。落ち葉と山の虫塗れになったタープとテント。濡れた用具をそのまま放置しておくわけにもいかず、仕方なく今回も室内で乾かすことにしました。
お陰で、現在の高橋家は玄関の扉を開けると、吹き抜けになっている2階の手摺からタープとテントがダランと足首の高さまで垂れ下がり、視界が遮られております。靴を脱いで中へ入ろうとするときは、この巨大簾を手で払い避けなければならないのですが、少しでもこいつに触ろうとすれば乾いた腐葉土化した枯葉の残骸や不気味昆虫の死骸(たまに生きていることも)が頭の上にハラハラと降ってくるわけです。
この降り注ぐ枯葉の量が半端ぢゃない。
んもぅ、さっきムカデが床の上を這っとったしぃー(涙。蟻んこ潰して人差し指を蟻酸まみれにしたのも、既に4回目でっせ。
「みんな纏めて吸い込んだる!」
掃除機を引っ張り出し、コンセントをプラグに差し込んでスイッチオーン。今年の3月に購入したばかりのサイケローンくんです。
ウィーーーーーーン、プシュ、プシュシュ、シュ…シュ。
枯葉の山を目の前にし、掃除機、一吸い込みもせずにいきなり心停止です。何故?なぜ?ナゼー?
修理期間、2週間前後だそうな。その間、スイッチ入れただけでケツから悪臭放つ、既に危篤状態である古参を引っ張り出し、掃除の真似事をしろと? あいつには、既に吸引する余力なんて残ってやしないのに…。
高橋家、土日に訪れたキャンプ場のような床になっとりますがな…。この際、メリケン見習って靴履いたまま上がる家にするか?(嘆
7月14日
キャンプで使おうと先日ダッチオーブンを購入したのは別ページで書きましたが、その鉄鍋を裸で持ち歩くわけにも行かず、A社が作っている専用のケースが必要なわけです。けれども、店には購入したサイズのケースがない。そこで、メーカーから取り寄せてもらうことにしました。当初6月末か7月頭には手元に届く予定だったものが伸び伸びになり、結局8月中旬までおとなしく待ってろ、などと言われまして。
せっかちな妻、とうとう「代用でけるんだったら、別メーカーのもんだっていいやぃ!」と、浮気をしてしまいました。
店員さんも「S社のこのケースでサイズは十分イケると思いますよ。それに、これなら汚れても簡単に水洗いできますし、強度もバッチリですからおススメです。今現在、お客様のお求めになっているサイズは生憎店に在庫がありませんが、メーカーさんに問い合わせたらすぐに送れるということですし、2,3日中にはお届けできると思いますヨ」といってくれますしね。
せっかちな妻、にんまり。やったーやったー。
「では、入荷しましたら、すぐにお電話します」
せっかちな妻、週末のキャンプを頭に思い描き小躍り。やったーやったー。
プルルル〜。
「あ、もしもし。ええと、ご注文されたケースなんですが…、ご安心ください、在庫はあるんですよ。既に梱包作業も終わってるらしいんです。ただですね、S社の会社が新潟にありまして…。会社は床上浸水とかにはなってないらしいんですけど、道路がアレで搬出できるような状態ぢゃないらしいんですよ…ええ、ええ、それで今のような状況だと、いつお客様のお手元にお届けできるか…」
うぐぐ、被害の大きさは新潟県民と比べ物にならないだろうけど、恨むぜ、豪雨。
7月15日
数日前から左耳の後ろに時折痒痛を感じるので、タウンページで近くの病院を検索してみる。
耳鼻咽喉科、じびいんこーか、ジビインコーカ。
頭の中で復唱しつつ頁を捲る。
耳鼻咽喉科、じびいんこーか、ジビインコーカ。
いつのまにか、「ジミインノーカ」と呟いとりました。陰嚢なんてついてないっつの。しかも地味て、失礼な。
雨続きで、とうとう脳味噌に苔が生えてしまったようです。ぼんやりと頭に浮かぶのも↓こんなことばっか…。
行くべきところは、耳鼻咽喉科より脳神経外科とかですかね(汗。
7月20日
近所のスゥパの果物売り場の前で、友人のTさんを見かけた。義母さんネタでよく登場してもらっているアノ人だ。両方の手にアメリカンチェリーが入った籠を持ち、どっちにしようか迷っているようだった。
こっそり近づいて、肩をポンポンと叩いてみた。
「こんにちわー。3連休、どうだった?」
そう聞いたわたくしの言葉に、返って来たTさんの答えは「アハハ、アタシさー、ついにおかしくなっちゃったんだよー、ココ、ココがー」。
そういって自分の頭を人差し指でコンコンと突付く。
「病院に通うようにしたの。メンタルケアなんなんとかってとこ。今も病院の帰りなんだけどねー。アハハ、アハハ」
義母さんの冷たい言葉の攻撃に耐えてきたストレスが溜まりに溜まって、とうとう義母さんと一緒にいない時間でも平常心ではいられなくなってしまったんだという。
「先生はね、義母さんの介護も、自分が嫁ではなくヘルパーさんになった気持ちでやればいいって言うのよ。だから言ったの。『ヘルパーさんてのは、お金を投げてよこされたりするんですか?』って。まさちゃんの義母さんさぁ、お金なんかいらないって何度も言うのに、毎回帰りがけに玄関でお金を投げるのよ。投げるってゆーより、投げつけてくる感じ。信じられる?」
Tさんの声が次第に熱を帯び、気づくと数人の客が明らかに品定めを装って立ち聞きしている。
「でねでね、ご主人はどんな感じの人かって聞くから、会社から帰ってきた平日も休みの土日も朝から晩までビデヲを見ててどこにも連れてってくれないから、たまにはポン(犬)とアタシをどっか連れてってよーって言うと『よっしゃ!んぢゃ映画観に行こう!』ってゆー感じの人です、って答えたの。今度は、ご主人も病院に連れてきてくれ、だって。やっぱ、まさちゃんもおかしい? おかしいよねー。アハハ、アハハ〜。
アタシ、おかしいの。おかしいんだからー。おかしいってことで、さっきからどっちのアメリカンチェリーにしようか迷ってたけどさー、えぃ、どっちも買っちゃえ。いいよね、おかしいんだから」
いつの間にかできてしまった人だかりを掻き分け、Tさんは手を振ってレジへと行ってしまった。
最初聞いたときはビックリしたけれど、彼女の表情を観察していると、喋ることで随分ストレスが発散されるようだ。そうか。ここ数日間、暑くて空模様も怪しく、それぞれ散歩に出かける時間がずれてちっとも会わなかったしね。他人に愚痴をぶちまける機会がなかったのも、彼女が言う「おかしくなった」原因の一つなのかも。
彼女の話を聞いていて一番「おかしい」のは、Tさんでも夫のまさちゃんでもなく、義母さんなんだけど…。
7月22日
ウンともスンとも動かなくなった掃除機の修理が終わったとの連絡を受け、昨日の夕方、街の電気店に引き取りに行きました。
美しく梱包された電気炊飯器を受け取っているおっさんの横で、青いビニールテープで乱雑に蓋をされ、使い古しのダンボールに梱包された我が家のサイクローンくん。
「んぢゃぁ、修理ぃ、終わりましたんでぇー。明細書の名前ぇー、間違いがないか確認してもらえますぅ〜?」
やる気のなさそうな電気店のにーちゃんに、ヨレヨレのその大きな箱と一緒に手渡された修理明細書。
どれどれ、ほぅほぅ、なんですとー?
処置の欄にはこう書かれてありました。
『症状未再現でした』
てことは、ナンですか? 壊れてなかったっつーことですか?
「そうみたいっすねー」
もしやアナタ、このわたくしが嘘をついたとでも?
「さぁー」
あ、今、俺には関係ねーし、どーでもいいし、つか、早く帰れよクソ女!って思っただろー。嘘なんかついてないやぃ!本当に電源入んなくなったんだぃ!コンセント、ちゃんと差し込んでなかったんぢゃねーの?とか思ったな。差し込んでたっつーの。何回も確認したっつーの。
ぢゃぁさ、ぢゃぁさ、ココで確認させてよ。売り場、掃除してやるからっ!
「だからぁー、メーカーさんの方でちゃんと確認済みっすから。動くって書いてあるしぃー」
待て!もしかしたらさ、家にもって帰って使おうとしたら電源入んないかもしれないぢゃーん。メーカーとわたくし、どっちが嘘つきなのか、この場で証明しよーぢゃないのよ。
「だからぁー、ええと、家帰って使えなかったら、この修理明細書と掃除機持ってまた来てくれればいいっすからー」
ヤダ!そんなのヤダ!二度手間ぢゃん。ガソリン代かかるぢゃん。あー!今、心の中で「シッシッ!」ってやったなコノー。
「はぃはぃ、んぢゃ、箱持ちやすいように持ち手付けますんで、アッチで待っててもらえますぅ〜?」
あぁぁぁぁ…。
いやぁぁぁぁ。
コンセント、コンセント、ツッコマセテ、ツッコンデスイッチオンサセテー、コンセントープリーズ。
このやる気のないにーちゃんに対して、何故こうも自分の正当性を認めてもらおうと躍起になったんでしょう。
渋々そのまま自宅へ戻り、恐る恐る突っ込んでみました。そしてスイッチオン。
ウィーーーーーーン! 溜まりまくった埃の山を旨そうに吸い込んでおります。危篤状態になったアレは、一体なんだったんでしょうか。
磁場とかですか?
宇宙と交信するBJのちんこアンテナが問題なんですか?
それとも、幻覚? 単なるボケ?
7月27日
キャンプで害虫にやられてしまったのか、左足の踝が痛い。虻や蚋にやられないようにと、長ズボンで大根足をスッポリ隠し、防虫対策は抜かりがなかったはずなのに…。熱を持っているようで、心なしか腫れてもいる。
あぁ、象足病?
このままどんどん足首が膨らんでいって…黒ずんできて…壊死して…踝から先っちょがポロリと取れてしまったらどうしよう。
左足で爪先立ちができなくなるヨ。癒し効果のある足の親指の爪の垢の採取が、右足だけの半分に減っちゃうヨ。そんなの、ヤだ。
心配しているうちに、腫れが酷くなってきたようで、関節を曲げるのも辛くなってきた。
左足のズボンの裾をたくし上げて、患部を摩る。
腫れてるー、腫れてるよぅー。酷くなってるー。
試しに、右足のズボンの裾もたくし上げて、腫れの具合を比べてみた。
「…?」
おかしい。太さが、変わらん。
7月30日
髭を蓄えた男性って、結構好き。その人に似合ってればだけど。
でも、鼻毛の出た男性はどうも苦手。もしかしたら、鼻毛の先っちょに鼻糞の塊でもくっついてるかもしれない。どこだ、どこだ? その鼻糞が笑った瞬間こっち目掛けて飛んでくるかもしれない。どんなに楽しい話題を振りまいてくれても、鼻息でサワサワと揺らいでる鼻毛にばかり気がいって会話どころぢゃなくなるし。
そんな中、好きな部類に入るのか、それとも苦手なタイプなのか、自分でも判断しかねる男性がいる。
こいつ。
昨晩フォルダの整理をしていたら、何故かこの男の画像が複数枚保存されていたのです。公式サイトをお気に入り登録までしてるし。惚れてるのか?こいつに。どうなんだっ!この鼻毛で愛撫して欲しいんだろう。正直に言えっ! きゃー、違うわ。違うのよ!(一人小芝居中)
いつ、何を目的でこいつ画像を漁りまくったのか、全く記憶がございません。
あぁ、こんな自分がなんだか不憫で悲しい…。