■ 5月の戯言 ■
5月9日
GW中、岩手県を車で走っていて見つけたお店。
夫は「移動式ゲートボールグッズの販売店なんぢゃないか」と言うけれど、この「走る」とゆー文字が販売店でなく、ゲートボールにかかる形容詞だとしたら。走るゲートボールってスゲくね?
コラ、そこのババァ! ちんたら歩いてんぢゃねーぞゴルァ! 走らんかいっ!
「多分、この販売店は裏で葬儀屋が糸引いてんだな、うむ」
妻の推理は当たっているのか否か…。
5月11日
新聞を手にしてソファーに腰掛けると(女らしいのでつい胡坐)、愛犬(重い方)が即座に膝の上に乗ってきた。押しのけるのも面倒なので、その太い体の上にバサリと広げる。
この新聞とゆーやつは、数枚しかないたかが紙切れのくせに全部読むには何時間も費やすし、そのわりには難しい漢字や知らない単語(特に略した英文字とか)をすっ飛ばすので、頭に入る情報は多分半分以下なのだけれども。ついでに、キャパは限られているので、新しい情報を入れるたびに別のナニかが消去されるのだけれども…。
数時間後、読み終わった新聞を畳み、愛犬を押しのけて立ち上がろうとしてウゥっとなる。
「アシが…足が痺れてるー」
でもいや待て。
尼崎の列車脱線事故にあったHさんは、救出されるまでの22時間、身動き一つできずにいたんだゾ。しかも、体にパイプが刺さった状態だったりして。
妻なんて、たった数時間愛犬に太股を圧迫されていただけぢゃないか。
これくらいの時間で根を上げるなんて甘すぎる。
カモン、BJ。再度妻の太股の上に乗れ、乗るんダ!
痺れた足に無理矢理愛犬を乗せて、己の限界に挑戦(アホ)。
まだまだ。
まだ。
まだまだ。
「ピンポ〜ン」
あ"っ…。
「ピンポ〜ン、ピンポ〜ン」
いるんですよ、いるんです! 居留守ぢゃないですよ! 今出ますからぁぁぁぁー。
妻、動けず。
4回チャイムを鳴らした来客は、静かに帰っていきました。
5月12日
Aデンタルクリニックで、とうとうバイトプレートなるものを作ってもらい、食事中以外は装着している日々が続いております。
クリスタルな輝きを持つ、高級インテリア小物にも見える(見えん)コイツがそのバイトプレートっつーもの。お洒落(?)な小箱に入れて渡されました。
下顎の付け根とゆーか、耳元とゆーか、そこが痛いのでてっきり下の歯にはめ込むのだろうと思いきや、「下顎をガードするためなので、上の歯につけてください」といわれ、言われた通り上の歯にカチリと嵌め込む。
装着時の妻は、サ行やイ段が上手く話せません。「もしもし」が「もひもひ」になるし。「しっこしたい」とゆー言葉も「引越ししたい」に聞こえてしまうので、便所の在り処を教えてもらえず漏らすことになります多分。
ついでに装着時の妻は、ものすごい出歯女です。
口を閉じているのも、口輪筋とゆー唇の筋肉に意識を集中させなければいけません。よって、一日の大半はだらしない口元で過ごすわけです。筋弛緩剤注入されとるんと違うの?っつーくらいだらしない口。お陰で、涎垂れまくり。
あぁ、マチャミやさんま、井上ひさし氏も普段からこんな思いをされてるのかしら、なんて思ったり。彼らの洋服に涎のシミがついていないか、今はそれが気になるところであります@仲間探しの旅。
5月17日
ちんこにひょうたん型のコテカなるものを装着しているニューギニアにお住まいの殿方たちは、興奮したときにそのコテカを指で弾きながら「ワ、ワ、ワ、ワ…」とおっしゃる。
先日、里山を徘徊していた高橋家。
夫の目の前に、突然、葬式の垂れ幕模様をしたやたらと足が細く長い10センチほどの蜘蛛(らしきもの)がフワリと舞い降りてきました。そいつが目の前から消える間じゅう、夫、「ワ、ワ、ワ、ワ…」と奇声を発しておりまして。
その反応を見て、おまえはダニ族出身かっ、と思ってしまった妻なのですが。
そのときの様子を昨日、犬友達のIさんに話していたところ、Iさん。
「想像できるよー。なんだかかっちゃんらしいよね」。
妻の実母は夫のことを「トム・ハンクスにそっくり」だというのに、方やダニ族の男に似ていると思ってしまった女二人。
なんちゅー差。
「でも、トム・ハンクスにも似てるよ。昨日、『ターミナル』ってゆー映画を観たんだけどね、似てた」
ターミナルってのは、祖国が突然消滅してしまい、出入国を禁じられて空港内で生活する羽目になった男の話。言葉が通じないトム・ハンクスの情けない表情だとか行動なんてのが夫にそっくりだったと申すのですよIさんは。
「でもね、かっちゃんに一番似てるのは、『フォレスト・ガンプ』のトム・ハンクスー!」
な、な、なんだとーっ!
妻の頭に一番最初に浮かぶトム・ハンクスの映画っつったら『プライベート・ライアン』なのに…。夫はジョン・ミラー大尉だゼ、かっちょいぃ〜と喜んでいたのに…。
「そりゃないな。あのトム・ハンクスは全然違う。やっぱガンプ」
益々なんだとーっ! 人の夫を捕まえて。
いや、でもあの映画…ガンプ本人は少々ヲツムの弱い男性だったけれど、最後には金持ちになったんぢゃなかったっけか? おかしい。妻は夫とずーっと一緒にいるのに、通帳の残高が増えていくとこなんか見たことないぞ。
長者番付が発表されて、高額納税者第一位となったサラリーマンKさんの話題で今朝は持ちきりですが…。
Kさんの友人の話だと、彼は「地味で無口」とのこと。
夫と同じぢゃないかー。
でも、妻は貧乏。夫も貧乏。
所詮、似てるだけぢゃダメなのですよ。
5月19日
やり残したことはあったのだけれども、11時の予約に間に合いそうになかったので慌てて家を出る。
バイトプレートを装着後、初めての通院。今回、装着具合を改めて調べ、不具合がないようだったら当分の間はAデンタルクリニックともおさらば、になるハズだったのです。
5分前に病院に到着し診察カードを受付に出す。
名前を呼ばれるまで、待合室にある雑誌を読む。
1冊、2冊…。3冊目を手にしたとき、既に時計の針は12時半を余裕で回っておりました。
うわー、1時間半以上も待たされちゃってるヨ。妻より後に来た人が次々と治療を終えて帰っていくとゆーのに。
壁にかかった時計を見上げながら、大きな溜息を何度もついていると、受付にいたおねいさんが走りよってきて妻の前で膝をつき言いました。
「お待たせして申し訳ありません。高橋さんのスプリット、どうしても院長が直々に具合を診たいといっておるのです。あと15分程で手が空くそうなのでもうしばらくお待ちいただけますか」と。
ううむ。15分ならよかろうと承諾して再び雑誌を広げる妻。
けれど、実は妻には気になっていることがありました。
なんだかこの待合室、どこからともなくうんこの臭いが漂っているようないないような。
雑誌をペラペラと捲りながらも、その臭いの源がどこなのか小鼻を動かして探ってみる。
うんこらしき臭いは消えたり現れたり。
雑誌の置いてあるエリアから、子供たちが遊べるチャイルドエリアへ移動してみる。
ここでも臭いは消えたり現れたり。
どこだ、どこなんだ?
雑誌を手にしたまま、鼻をヒクつかせて待合室をウロウロすること15分。
そこへ再び走りよってきた受付のおねいさん。
「すみません。患者さんの手術が長引いていて、あと20分くらいかかるらしいんですけど…お急ぎ…ですよね?」
お急ぎぢゃないです。ちっともお急ぎぢゃないです。ないですけど日を改めますと殺気だった顔して言っちゃったのは、別に待たされたことにキレたからぢゃないんです。怒ってるわけぢゃないんです。お腹もすいてきて、ちょっとイラつきはしましたけど。
ええとね、おねいさんが走りよってきたその瞬間、臭いの源がなんとなくわかったような気がして、早くその場を立ち去りたかっただけなんです。
妻、数日前から恐ろしいくらいお通じがよくてですね(下痢)。
今朝も家を出なきゃいけない数分前まで厠に篭ってまして。
拭けども拭けどもキリがないとゆーか。
やり残したこと…それはやっぱり拭き残し?
要するに、待合室で嗅いだうんこ臭。犯人は、妻の尻ではないのかと。
もしかして妻のパンツにはうんこがついてる? パンツにうんこつけた女(40歳)だなんてーっ!
そう思うと、尻の穴の周りはなんだかむず痒いし、早く証拠を掴みたいし。
だけど待合室の便所に駆け込んで、ココでうんこ付きパンツを発見したとしても替えのパンツはない。
そんなわけで逃げるようにAデンタルクリニックを飛び出した妻。
自宅へ戻り、矢も盾もたまらず玄関先で思わず確認してしまったんですが(便所まで行けよ)、待合室で嗅いだあの香りは、妻の幻嗅だったようです。うんこついてませんでしたー(視力0.1以下による目視)、万歳。
ううむ。ならば、待合室で香ったアノ臭いは一体なんだったんだろう。
最近、風呂上りに洗いたてのタオルで顔を拭くと、BJの肛門腺の臭いがするような気もします。
歯医者の次は耳鼻咽喉科通いでしょうか。
5月23日
缶ビールを数本空け、いい感じに酔いが回ったところでサラを抱いたままソファーに座り、そして寝そべる。丁度彼女に腕枕をするような感じで。
生暖かい吐息(豚鼻音&鼻水噴射付き)が頬に辺り、「あぁ、これぞ至福の時間」などと幸せを感る瞬間。
その様子を見て嫉妬心に駆られたのか、BJがソファーに這い上がり、そして妻の足元からにじり寄って来る。
これも飼い主としては至福の時間。
ズンズン…ズン何処。
13キロ(正確には12.8キロ)のしかも臭い塊は、妻の華奢な(違)体を踏みつけながらジワジワと這い上がってくると、おもむろにドサっと寝そべった。
サラの太股に自分の顔が当たる感じで。
うう〜ん、飼い主としては微笑ましい構図。
でもね、でもねBJさん。
アナタのその臭くて重い頭が乗ってるソコ。
妻の膀胱なんですけどーっ!
脳味噌詰まってるとは言い難いBJの頭に程よく圧迫された妻の膀胱。「ギブアーップ!」
至福の時間とゆーのは、そうそう長くは続かんもんです。
5月24日
栗原市役所から1通の封書が届いた。
栗原といえば、夫の実家がある場所だ。
なに、なに? もしや…。
母の日のお礼に、実家の田圃の半分を夫に譲渡しましたー!なんつー報告書が入ってるのかしら。
妻、ニンマリ。
半分ってーことは、ええとええと。即刻売っ払たら一体いくらになるんだろうと頭を捻る。あれも欲しい、これも買いたいと頭の中でソロバンを弾く妻。いやぁ、あちこちの祠で拝んだ甲斐があったっつーもんだ。神様には聞こえてたんだよね、妻の心の叫びが。やっと報われるぜウホウホ。
興奮で手が震えて鋏がうまく入らない。
チョキチョキ。
封筒に入っていた一枚の紙切れ。
どれどれ、ええと、財産分与とかそれらしい言葉は…?
「本籍変更についてのお知らせ
平成17年4月1日、築館町と若柳町と栗駒町と高清水町と一迫町と瀬峰町と鴬沢町と金成町と志波姫町と花山村が合併し栗原市となったため本籍を次の通り変更いたしましたのでお知らせします云々」
知るかーっ! いらんわいこんなのーっ! つか、合併しすぎぢゃー!
とらぬ狸妻の皮算用、数秒で玉砕。
5月25日
豆腐を水切りしている間に、特売で買ったアナゴの照り焼き(?)と絹さや、それに若布を細かく切ってスタンバイ。あとはこいつらをヌチョヌチョにした豆腐の中にぶっ込んで混ぜたら、蒸してテリーヌ(もどき)なるものを建造しようとゆーわけです。
が、準備は整ったのにヌチョヌチョにするための道具、すり鉢がないことに気づく。
そうだ。我が家にはゴマを擦るちっこいやつはあるけれど、大きなすり鉢はなかったんだった…。
以前白和えを作ったときは?
そうそう。フードプロセッサーを利用したんだヨ。カッターぢゃなくて、ホラ、パン粉なんかを作るときに使うプラスチックの疣がついたやつで。
てなわけで、今回もフードプロセッサーでヌチョヌチョにしてやろうと棚を引っ掻き回す。
どこどこ?どこに仕舞ったっけ?
まったく生理整頓がなってないもんだからコレだよ。
見つからなかったので、手前にあったジューサーミキサーで代用することに。
豆腐投入〜♪
ついでに卵も3個ぶち込み、醤油や酒も適当に流しいれたらスイッチオーン。
ウィ〜〜〜〜ン。
いい感じに滑らかになってきたので、取っ手を掴み、そして本体から外した。
ドバーッ!(回しちゃいけないトコ、回して外したお陰でぶちまけちゃいました。白状すると今回で3度目。両手で掻き集めて事なきを得ましたけど…汚)
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5月27日
流行には疎いけど限定と言われると飛びつきたくなるし、覗いちゃダメよ、なんていわれると益々見たい。条件付で、なんていわれて自分がその条件に当てはまらないと疎外されたような気がして無性に凹む気弱っぷり。
ええと、何がいいたいかっつーとですね。
いまや2チャンネルに次ぐ(本当か?)コミュニテーサイトとなったらしいmixiが「招待なしでの新規登録はでけませんヨ」っつーのに少々不満を感じておるのでございます。つか、覗きてーっ(悶絶)。
たまにファスナー全開で接客したり、前歯に韮とか牛蒡とか挟んだまま歓談したり、鼻毛出てたり、その鼻毛に鼻糞の塊がしがみ付いててプラプラしてたり、パンツからはみ毛モッサリだったりする妻ですが…こんなやつでもよければ、だ、だ、誰か紹介してくだちぃ。