■ 7月の戯言 ■

7月1日

我が家の愚犬のデブな方は、フレンチブルドッグとは思えぬくらいとても上品にフードをお召し上がりになります。

舌先をチョロリと出して、唾液の粘着力で舌に貼り付いた2,3粒を口に入れ、そしてカリカリ。

一気に飲み込むとゆーことをせずに、ちゃんとお噛みになるのであります。

「まぁ、上品」

その食事風景を目にした、他のフレンチブルドッグ飼いの方にはよく言われます。

ええ。

「きっと、彼は公家の出ですから」

そう妻は返すのですけれどね。

ですから、お上品に召し上がるのでございますのよヲホホ、と。

一方のサラはというと、噛まずに一気に飲み込むのです。顔面全てを器に突っ込むと、スイッチオン。まさに犬掃除機。器の中のフードがなくなっていく速度もBJに比べると3倍速です。

が、この吸引力が災いして、食事中、しょっちゅう鼻づまりとゆーか、気道詰まりとゆーか、呼吸困難に陥り目を白黒させるのです。

学習すりゃええものを、毎回こう。

そんなわけで・・・。

経過は違えど、食事の終了タイムは、2匹いつも同時。

なんだか、夫と妻の食事風景を見ているような…。

慌てる乞食は、とりあえず慌てない乞食にもらわれバランスよく生活しております、とゆー、そんなお話。

7月8日

日曜日の地域清掃では、集会所の周りのゴミ拾いと草刈作業が行われました。今年は班長さんなので、サボるわけにもいかず、勿論妻も鎌を持参しての参加です。

早朝だというのに、しゃがみ込んで5分もすれば汗だく。

そんな頑張っている妻に、応援をする熱烈なファンが約二名おりました。

腰が痛くなるからと、時折立ち上がって伸びをするときも傍を離れません。

のり面の上のほうの草を刈ろうと、斜面を上り始めてもピタリとくっついてきます。

「ファイトーファイトー、頑張れ奥さん♪」

彼らの声援は、常に近くで聞こえます。

そのファンの正体とは…。

キンバエ。

ファンというか、マニアというか…。

キンバエとは金緑色に輝く美しいハエさん。美しいけどハエ。腐敗物、獣糞、動物の死体などに集まるそうな。

てことはナニかい。

妻は腐敗しとるんかぃ(薄々感じてはいたけど)。

獣糞かぃ(そこまでだったとは…)。

まぁ、段になった醜い腹はマンガグソに似てなくもないとゆーか…(涙。

7月11日

夏祭りの協力金と赤十字の寄付金の集金に、町内をグルグルと回っております。

どちらも任意。

なのに、思いのほか皆さん一口500円ずつの計1,000円をポーンと支払ってくださるのでビックリ。

「みんな払ってるんでしょ? だったらウチも払わなきゃね…」て。

豪華客船が航海の最中に沈みだしたとき、脱出させるために海に飛び込むよう日本人の乗客に船長が言った言葉が「みんな飛び込んでますよ」だったなんつージョークがあるけど、本当だわ。

それにしても、各家庭1軒ずつ回って、領収書を切りながらその方たちと玄関先で無駄話してると、あっとゆーまに時間が過ぎていきます。要領悪いんで、途中で頂いた千円札落っことしたり…。んもぅ、焦って冷や汗タラタラ。

一度でも班長さんだとか役員さんを勤めたことのある方は「大変ですよねー。ココ、軒数が多いし」なんて温かい言葉をかけてくれるのですよ。うん、大変。

「お伺いしてもいなかったりするでしょ。そうなると何度も足を運ばなきゃいけないものね。

以前は町内会費と同時に赤十字と夏祭りの募金もやってたのに…。別々に集金しなきゃいけなくなったなんて、それだけでも大変よね。

中には絶対払わないって言う人もいるし」

あぁ…。

でも、ホラ…今回はどちらも任意ですからね。

払いたくなければ払わなくたって…。

「いるのよね。任意なんだからっ!払わないわよっ!ってつっかかってくる人。つっかかるってゆーか、ものすごーく不機嫌な顔してね。

なんだか、任意のものを集金に来るってゆー、その行為そのものが腹立つって感じの対応する人」

え?

そこまで酷い人、いるんですか?

「いたわよ。私が班長やってるとき。

ええと…下のほうの…ええと…調整池のお隣だったかしら…」

ぎゃーっ!

それ、我が家。

7月16日

先日、2匹を病院に連れて行った際、サラのシモの悩みを相談していたのですが、そのことを先生が覚えていたらしく「最近、どうですか?」と尋ねられました。

シモのコトというのは…。

排尿の体勢になっていないのに、草や地面をクンカクンカと嗅ぎながらポタポタと尿を垂らすことがあるのです。

トシをとったからからかなー、なんて笑って済ませてたんですけどね。

「どうですかと問われても…うーん、昨日今日は垂れてなかったかなー。一昨日も大丈夫だったみたいだけど…。

あ、でもBJの方まで最近垂らすんですよ…」

その様子を事細かにヂェスチャーつきで、先生に説明する妻。

「後足をこうやって上げておしっこするでしょ。んでし終わった後足を下げるでしょ。んで歩き出すでしょ。そのときにタラタラと…あと、まだ出てんのに足下ろして歩き出そうとしたり」

妻の説明を真剣な顔で聞き入る先生。

「いや…2匹だけぢゃなくて…実は最近アテクシも少々そのケがあるんですけどね。終わったかなーと思って拭いたら、うわっ、まだ出てたヨ!とか、テヘヘ」

最後のつけたしには、即効で「アナタの治療はできませんヨ!」と返されましたけど。

毎回ということではないし(これは妻も同じ)、垂れてる尿の量も数滴といった感じだし(こっちは妻の方が勝ったりする)、室内で垂らすってことはないので(妻の場合はいつもトイレの中。つまり室内)、今のところ治療は考えておりませんが…。

「治療」=「凹む〜!」といった感じはなく…。

現在、家族仲良くお揃いだー、と喜んでる能天気飼い主であります。

家族とかいいつつ、夫の存在忘れてたりするけど。

7月22日

名古屋に住む愚弟から、おかんの携帯にメールが届きました。

「緊急入院。すぐに手術です」とかなんとか。

慌てたおかん。

誰が入院なんだヨ! でもって何の手術なんだヨ!と。

でも、もしかしたら今現在手術中かもしれないし…携帯に電話をするのはよくないかしら、とオロオロしているところへ当の愚弟から電話が。

緊急入院となったのは愚弟本人でした。

でもって、手術をするのも愚弟本人でした。

んぢゃ、一体ドコが悪かったのか。

どこどこ?

肝機能障害とか、ありそうだし…。

うちの家系(おとん)は腸が弱いものね。

おとんなんて、昔から子供たちよりうんこが小さいってコンプレックス持ってたもんね。鹿のフンみたいなのしか出ないって。

子供たちが独立して家から離れた今は、愛犬と勝負してるもんね。でもって、毎回負けたって嘆いてるもんね。

やっぱ、腸?

遺伝かしらー。

でも、愚弟はいつも立派な一本グソひりだしてたハズなんぢゃ?

おとんに勝ってたぢゃん。

もしや、腫瘍でも見つかったのかしら?

ええと…。

ぢ、だったんですと。

痔。

しかも、痔ろう。

おかん、そして妻、思い切り脱力。

まぁ、貴重な経験だわな。

一度も体験せずに一生を終える人の方が多いだろうし。

そういいつつ、手術中の愚弟の体勢を想像しながら笑うおかんと妻(所詮ヒトゴト)。

妻も先ほど愚弟と電話で話をしたのですが、根治手術をするには15日間ほどの入院が必要らしく、仕事の都合上急にそんな休みの取れない愚弟は、メスで切開して膿を出すという応急処置のみやってもらったというのです。この処置をしばらく続けるのだとか。

術後は勿論オムツ着用。40過ぎの中年男がオムツ着用。でも大丈夫、痔ぢゃなくてもオムツを愛好している中年男性はいるからね、バブバブーッ(赤ちゃんプレイマニア)。

愚弟は、術後のまだ局部麻酔が効いている間、糞を漏らしてるのか膿が出てるのかさえわからなかったといいます。そしてオムツ着用歴の長い先輩@息子の気持ちがよくわかったと漏らしておりました。

オムツの着用は術後1日だけで、今は膿漏れ防止用にガーゼを敷いているらしいのですが…。

「なんで、男性トイレに汚物入れがないんぢゃー!」

そうボヤいとります。

そういやそうだね。

社長にお願いして、会社のトイレだけでも置いてもらいんさい。

おシリ、お大事に。

あ、膿がどんな色で、どんな臭いがするのか聞かなかったけど…。

BJがしょっちゅう垂らす肛門腺と、似たようなモンかぃな?

7月24日

女3人。近所の飲み屋にて、「今後の皇室と宮内庁のあり方」についての議論を熱く交わしながら酒を飲み、気持ちよーく帰ってきてシャワーを浴びてパンツ一丁でベットにスライディングしたところでグラリ。

『うわっ、地震・・・』

そう思いながらもベットにうつ伏せになったままおさまるのを待っていたのですが、次第に揺れが大きくなってきて、家がミシミシと軋み不気味な音をたてました。

パンツ一丁のまま1階に駆け下り、うわーうわー、でかくなってきたよー、怖いよー、と足元とソファーの上で寝こけている2匹をよそに、一人でパニくる妻。

外に逃げるべきか、どうするか。

つか、その前に何か着ろよっつー話なんですが…。

揺れがおさまり、TVで震源地は岩手県沿岸北部だったとゆーのを知ったとき、お江戸にいる夫から「大丈夫か、何かおちたものはないか」と無事を確認する電話がありました。

落ちたものは、ありません。

とゆーか、落ちるものがありません。

だって、2階の本棚の本は、先月の岩手・宮城内陸地震のときに落下して床に散らばったままの状態でしたから…(笑。

そういや、壁にかけてあった絵が前回の地震で大きく傾いてましたが、今回の地震で少し元に戻ったような感じがします。次の地震で完全に元通りになるんぢゃないかと…。

落ちた本も、2度目の地震で本棚に戻る…なーんてことがあったらよかったのにー(どこまでグータラなんだよ)。

7月29日

近畿・北陸地方では集中豪雨による被害が出ていたようですが、日曜日から昨日にかけて、我が家はキャンプに出かけておりました。

深夜、大雨に見舞われたけどね。

バシバシとテントを叩く雨音が煩かったけどね。

それでも、コットさえあれば、快適に眠ることがでけるのです。

愛用しているのは、こんなやつ。

組み立てるのに、ちょいとコツ(と力)がいりますが、広げるだけの中央収束型コットに比べると、テンション掛かったこのタイプは腰も痛くならないしサイコーの寝心地を味わえるモノなのです。

床からの高さは20センチ程度。夏はいい感じで体の下を風が通るし、寝相悪くて転げ落ちても、ダメージはありません。

そんなわけで、いつものように横になって、ウトウトとしていたら…

ゴロゴロー。

ピカーッ!

雷です。

遠くで聞こえた雷が、だんだん近づいているような。

いつもだったら、即車の中へ避難するところですが…隣で寝ている夫は愚犬2匹と同様に無反応。

まぁ、木からは4メートル以上離して設営してるし、大丈夫、大丈夫と言い聞かせ2時間。雷が去るのを待ったのでした。

んで、やっと妻も改めて就寝。

んが…。

今度は恐ろしいほどの横揺れが襲ってきました。

『ぎゃっ!地震ぢゃね?』

安定感のある、しかも高さ20センチ程度しかないこのコットが傾き、落ちそうになります。

『かなりの震度かもー。てことは、崖崩れなんてのがあって、道路が寸断されて明日家に帰れなくなったりしてー』

不安になりながら夫に目をやると、これまた高鼾で無反応です。

つか、コイツ、揺れてない。

なぢぇ?

すぐさま揺れの原因が分かりました。

愚犬です。

デブな方です。

コイツが、なぜかコットの縁をズーリズリ。

体押し付けながら這っとりました。

右から左へ〜。

左から右へ〜。

延々何往復も。

 

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