■ 8月の戯言 ■
8月1日
昨日の午後2時過ぎ、突然襲ってきた吐き気。お昼に食べたスゥパの割引弁当を、一気に便器にぶちまけてしまいました。
もしかして食中毒とか、そゆのかしら…。
だったら購入したY店に文句言ったほうがええのかしら…。
便器の中に頭を突っ込んだまま、そんなことを考えていたら、頭に血が上りすぎたのか立ちくらみ。いや、屈んでるから屈みくらみ。で、意識が遠くなりかけたとき、今度は便意が襲ってきました。口の中、ゲロまみれでうがいしたいけど、そんな余裕もなさそうです。
ゲーゲーと前屈みになったまま履いてるものを下ろして、クルリと向きを変えると便器に座り込みます。
ジョビジョバー。
下痢。
深酒をしたときに、こういったことはよくあるのですが、そのとき使用しているでっかい盥(ゲロ用)は2階のトイレ。階段駆け上がって盥を持ってくるなんて、今の妻にはできそうもありません。
うわっ、今度は上からも出そう。
いやん、尻なんて拭く暇もないー。
オエーッ、ゲボゲボッ。
あわわっ、また下から。
いやいや、上から。
やっぱり、下ーっ!
違う、上ーっ!
こんな感じで、便所の中で座ったり便器抱えたりの繰り返し。
何度もこんなことやってると、もぅ、どっちから出そうなんだか自分でも分からなくなったり…。
体中から噴き出す脂汗。
2箇所を襲う波が少々凪いでくると、今度は起きているのが辛くなり、リビングの床の上に大の字に倒れこんでしまいました。
当然、ジーンズのボタンなんて全開です。
パンツあげただけでもマシってもん。
あぁ、フローリングの床がヒンヤリちべたくて、ちょっと気持ちいい…。
時間は既に午後4時半を回っておりました。
2時間近くも跨ったり、頬ずりしてたわけです…便器に。
愛人かよ。
犬は、飼い主の体から発せられる熱や体臭の変化で、体調の異常を敏感に察知するといわれております。
サラはソファーの上で寝転がったまま、白けた顔をして傍観しているだけでした。
普段から体を摺り寄せてくるような性格ぢゃないしね。ま、想定内。
便器といい仲(違)になっている間、扉の隙間からじーっと様子を窺っていたBJは、妻が床に倒れ込むと同時に駆け寄ってきました。
おぉ、アホかと思っていたけど、妻の異常には気づいたのか。
そして心配してくれてるのか、ありがとう。
と、思ったら。
顔面、おもっきしはたきやがりました。3回も。
時間的に、散歩の催促だとは思いますが…。
アホなだけぢゃなく、鬼ですわ、こいつ。
8月6日
我が家のサラお嬢様。といっても、人間の年齢でいうと、疾うに50歳は過ぎてるんですが…。
どんなに熟睡していても、おもちゃの鳴る音を聞けば…
瞬時に飛び起き、そのおもちゃに向かって猛ダッシュなのでございます。
そりゃもぅ、すげー勢い。
寝ぼける、なんてことは一切ありません。
この日も、センターテーブルの下の自分の寝床で白目剥いてバク睡中だったサラ。
妻は離れた場所で新聞広げておりました。
ちょいと気が緩み…。
そしてシモも緩み…。
思わず出てしまったのですがが、これが意外にも高音。
プッ♪
その証拠に、飛び起きて走り寄ってきたサラ。
いやいや、ちょっと待て。
これは、おもちゃぢゃありませんよ。
でもって、尻の下にも何も隠してませんからー。
8月18日
16日の土曜日は、夫の実家にておじーさんの33回忌法要がありました。
喪服を着て出かける妻。
スカートにストッキングなんて、何年ぶりかしら。ついでに、パンプスなんてのも。
普段スニーカーやゴムサンダルを愛用している妻は、たかだか3センチ程度のヒールに悪戦苦闘。ついつい蟹股歩きになってしまいます。いやぁ〜、歩き辛れぇ。全体重が爪先に集中しちゃうのよね。こーゆー靴ってのはデブには拷問ですよ。こんなの履いて歩き回ってた20年前が信じられない。
正座をして、ちょいと厠へと立ち上がる度にスカートの裾踏んづけてすっ転びそうになるし。
スカートだから風通しいいのかと思いきや、喪服の素材がアレなのか、股座ムレムレ。ついついスカートの中を内輪で扇ぎたくなります、だらしない。
もぅイヤ。
見た感じだって、夏休み中にこんがり(とゆーよりどす黒く)日焼けした両腕と顔面が喪服と同化して、前向いてんのか後向きなのかわかりません。
こりゃいかんってんで、10年ぶりに化粧品を引っ張り出して挑戦したのですが…。
「えっと、化粧って、どーやってやるんだっけ?」
もはや女の言葉とは思えぬ呟きが…。
下地塗って、ファンデーション塗りたくりゃ完璧だよねと、とりあえずペタペタと顔面に塗りたくっていきます。
しかし10年ぶりってことは、家にある化粧品は全て10年前のものなわけで。
てことは、確実に消費期限が切れてるわけで。
でもまぁ、そんなコトは気にしません。
今日限りだし、ええのええの。
でけた。
おし、完璧。
そう思ったのは、裸眼だったから。
眼鏡かけて改めて見たら、ムラだらけだし粉は噴いてるしの、いやぁひでぇ顔。
これは消費期限切れの化粧品が問題だったのか、腕が悪いのか。
次回、もし万が一化粧をすることがあったら…。
化粧品を使わずに、画材でペイントしてやろうと心に決めた、そんな一日でした。
(新たに化粧品を購入する気はないらしい)