■ 12月の戯言 ■

 

12月15日

散歩コースには、前を通ると必ず2匹の外飼い犬にギャン吼えされる家があります。

繋がれてるから向かってくることはないけれど、歯を剥き出して、そりゃもぅ敵意丸出しなのです。

「ワテのシマに足踏み入れるなら、みかじめ料払えやー!」て感じなんでしょうか。

サラは背中の毛を逆立て、2匹を横目でチラ見しながら早足で通り過ぎようとします。

が。

BJときたら…。

2匹と目を合わると、おもむろに尻を向けるのです。

そして、あろうことか…

まるで2匹に見せ付けるように、モリ糞発射。

たまーに力みながらも振り向いて、2匹がちゃんと自分を見てるか確認しちゃったりして。

いや、自分の尻の穴を…。

飼い主ながら、なんちゅー趣味の持ち主なんだ、と。

もしも…、もしもBJが人間だったら…そう想像せずにはおれまへん。

怖いにーちゃんに絡まれても、状況が飲み込めないアホの子だから…

きっと、こんな。

ホント、犬でよかった。

12月21日

Iさんとのお散歩中、久しぶりに彼女のお義母様の話を聞くことができました。

このお義母様、素直ぢゃない上、かなりの我儘。最近ではボケ症状まで出てきちゃったらしく、そりゃもぅ相手をするのが大変なんだとか。

「フードがついた上着が欲しいって言ってたの。だからね、うちにあった、一度も袖を通してないやつがあったから、こないだソレを持っていってあげたの」

彼女のお義母様は、緑内障が悪化して視力が殆どないに等しいため、色や柄は気にしません。

「うわー!ありがとうありがとう!ってすごーく喜んでくれたのね」

ほほぅー、そりゃよかったぢゃないの。

ええコトしたね。

嫁としての株もググーンと上がったんでないの?

「で、1万円払うからってきかないのよ。アタシはいらないって頑として受け取らなかったんだけど、『それぢゃ5千円ね』なんつって、5千円札を無理やりポケットに捻じ込んでさ。まぁ、そんなに言うならって受け取ったんだけど…」

そっかー。あくまでも嫁の施しなんて受けないぞ!コレは金を払って手に入れたんだダって自分に言いきかせたいのかね。

でもお金もらえて、ラッキーだったぢゃん。

「まぁね…でもさ…それがさ…。昨日、眼科に連れてってくれってゆーから迎えに行ったの。そしたら、ゴミ箱にアタシがあげたあの上着が捨ててあったんだよ!」

ええーっ?

欲しいって言ってたんだよね。

ありがとーなんつって喜んでたんだよね。

なーしーてー?

「でしょ。だから聞いたの。どうして捨ててあんの?って。何て言ったと思う?」

…。

「『あぁ、ソレ? 誰だか忘れたけど、こないだそんなしょーもないモンなのに、1万円でアタシに売りつけた人がいたんだよ』って言ったんだよーっ! 売りつけたって! ソレあげたの、アタシぢゃんアーターシーッ! しかも1万円で、だって! 5千円しか貰ってないっつーの! 早く死ねばいいのにっ」

Iさん。最近、歯軋りのし過ぎで歯が磨り減ってきてるらしいです。

真顔で嫁に早く死ねばいいのに、なんて言われるそんなおばーさんにだけはなりたくないですね。

うちには嫁を貰うような子供、いないけど。

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