讃美歌506(たえなるあいかな)

3. 乗り換え−ミラ

 つぎに寄りました港は、小アジアの南岸にあるリキア州のミラでした。ミラに 到着するためには、直接行くルートは、キプロスの南をほぼ真っ

直ぐに行くコースです。とこ ろが、向かい風のために、キプロスの島の北を通り、キプロスの島の陰を航行しまして 、キリキア州とパンフィリア

州の沖を過ぎまして、リキア州のミラに着きました。ミラで囚人 を乗せたその船は、小さなアンドリアク川の河口に停泊しました。 写真1 は、そ

のミラへの案内です。写真2は、ミラについての説明です。写真3は、異教の墓所です。写真4 はそのミラの街の入り口です。


1.ミラへの案内

2.ミラの説明

3. ミラの墓所

4..ミラの街

  ミラは重要な港でありまして、西風からの避難の港としましてよく知られてい ました。その港には、多くのローマの建物があります。そこは、

四世紀にでました主教の聖ニ コラスによりまして、有名になりました。 写真5、6はその聖ニコラスの像です。彼には、子どもや船乗りの守護

聖人としての多くの伝説があります。ローマ・カトリックでは、彼は聖ニコ ラスとなりまして、クリスマスには子どもたちにプレゼントを届ける人と

なりました。ミラの一人の貧しい市民がいました。その三人の娘が貧しさのために結婚できないことを知りましたニ コラスは、内々に結婚持参

金を送りました。聖ニコラスといえば、内密に贈り物をする人のこ ととされたのです。またギリシア正教会では、海の守り神のポセイドンに取っ

て代わりました 。 写真7 はロシアのエルミタージュ美術館にある聖ニコラスの絵です。 写真8、9、10、11 は聖ニコラスの教会です。 この汚

辱と混濁の世に、その愛の業を通して、人の生きることの意味を全世界の子どもたちに教えてくれた。有り難う、サンタの小父さん!

5. 聖ニコラス像 1

6.聖ニコラス像2

7. 聖ニコラスの絵

8.聖ニコラス教会1

9. 聖ニコラス教会2

10.聖ニコラス教会3

11.聖ニコラス教会4

 さて、ここで百人隊長は別の船を見つけました。それは、エジプトの穀物を積 んで、ローマに運びます御用船でありました。ユリアスは、その

船に囚人の輸送を命じました 。この新しい船は、地中海を航行しますより大きな商船であったと思われます。と申しますの は、六百トンから千

トンの穀物の積荷のほかに、ユリアスや囚人を乗せる余裕があったからです。当時の船はどんなのだったのでしょうか。その参考として、 写真

12 のようなネロ皇帝時代の貨幣に刻まれています船などをあげることができます。ミラを出て、船は再び逆風に会 いました。それで、コス島

の反対側のクニドに到着するまでに、数日かかりました。そのクニ ドは、冬を過ごしますのには理想的なところでありましたが、そこに近づいた

のですが風に阻 まれまして、船長はそのまま航海を続けました。それから、クレタの東端のサルモネ岬を迂回 しました。

12.ネロの貨幣

Meinardus, Otto F.A.,"St.Paul's Last Journey,"p.70.より転載