白髪山  1995年11月2日

高知県には白髪山と呼ばれる山が2山あり、ここで紹介する白髪山は桧の白骨林とシャクナゲで有名な本山町の白髪山で、奥白髪とも本山白髪とも呼ばれる。
代表的な登山コースは3コース有り、汗見川(あせみがわ)を遡上し冬の瀬集落から奥白髪林道を経由する最も一般的なコースや、本山町中心部の帰全山(きぜんざん)から北上するコースがあるが、ここでは行川林道からのルートを紹介する。このルートは登山時間が一番短い。
*帰全山からの正面ルートは学生時代登山大会の折りに辿ったが当時は登山道が崩壊していて山頂に到達できないまま引き返した記憶がある。しかし現在各種ガイドブックには紹介されているのでその後登山道を辿ることが出来るようになったようだ。ただ正面コースは歩行時間が長いので注意して欲しい。

おるいの滝
 林道沿いの「おるいの滝」

国道439号線から本山東大橋を渡り、白髪山への看板通りに吉野川の支流「行川(なめかわ)」をしばらく遡上すると奥白髪温泉がある。帰途にはここで秘湯の気分にひたり汗を流すのも良い。
この先から車道は行川を離れ徐々に標高を稼ぐ。
行川林道沿いには落差15mあまりの「おるいの滝」があり、またしばらく行くと同じく落差15mあまりの「樽の滝」がある。もうここは行川の最源流部である。

樽の滝
 林道脇にある「樽の滝」

樽の滝から林道は南西に緩やかに折り返し、トラバース気味にもう少し行くと「白髪山登山口」で、木標があり、駐車スペースもある。登山口の標高は1000m余である。
林道の山手を駆け上がり、ほぼ均一な傾斜を登って行けば振り返るたびに南方向の景観に和まされる。
比較的開けた登山道も中盤からは原生林を辿ることになり、それはそれで自然林の美しさが満喫できる。
苔むした石道やモミの倒木に注意しながら登山道を行けば、山頂が近くなるにつれ急坂になる。
やがて登山道右手(東側)に見事なヒノキの白骨林が現れる。ここから山頂は急坂をもう一息である。


白髪山白骨林
 山頂の南面には美しい白骨林が広がる。頭上は天狗岩の巨大な岩塊。