白髪山頂上には三等三角点があり、嶺北ネイチャーハントなどの看板も賑やかである。
頂上は蛇紋岩の露出する岩場にあり、北面一帯の眺望はきかないが、それ以外の眺めは素晴らしい。
梶ヶ森、奥工石山、国見山、笹ヶ峰、稲叢山などの各山が一望できる。
白髪山山頂。写真中央奥が登山道。北方向の景観である。
白髪山のいわれは、この山に白く光る結晶片岩が多く「白峨」と呼ばれていたのが「猿田彦神(白髪の老翁)」を祀ってからは「白髪」に改められたという。
代々の御留山(おとめやま)として天然桧の美林を誇ってきた白髪山は、藩政時代に窮乏する土佐藩の財政をここから産出する良質のヒノキ材で建て直したといわれる。
白髪山の桧は樹齢200年以上、年輪間隔0.2ミリといわれ、貴重な資源は「白髪山ヒノキを主とする保養林」としてまた「材木遺伝資源保存林」に指定され、「白髪山県立自然公園」として保護されている。
白髪山山頂から八丁山(1086m)の尾根越しに見る大豊町の山並み。左方に梶ヶ森が見える。
さてアマチュア無線の運用であるが、はっきり言って電波のロケーションはあまり良くない。
南方面は抜群に良いのだが、肝心の東方面はさっぱりである。しかも岩場のためマストの設置にも苦労する。
同じ本山町での運用なら、すぐ北側にある奥工石山(1516m)の方にどうしても分がある。
しかし山の魅力で云うなら白髪山の方が数段素晴らしい。
たいそうな機材を背負わず、デイパックにおにぎりでゆっくりと散策したい山である。
山頂すぐ西側の岩場でアマチュア無線の運用中。
備考
ここに紹介するコースの登山道上に水場はないが、行川林道沿いで谷水を補給することはできる。
なお、奥白髪林道を利用する一般的な北からの登山口にはホースでひかれた水場があり、土佐の名水「白髪自然水」として有名である。