山頂には業務用のアンテナが建ち、標高の低い山にありがちのように廻りは木々に遮られ展望はきかない。
あえてこの山で眺望を望むなら先の岩場などによじ登るのも一考だろうが、この頃はマイカーを駐車する広場からの展望が素晴らしかった。

山頂です

この時もその広場で景色を楽しみ、国見山への道をしばし探索したりして下山した。
下山には林道を使ったが、吹き溜まりでは長靴が隠れるほどの雪だった。

さて、その広場だが、先日(1999年1月)この山を訪れてみると、あれからたった5年で周りの木々は大きく成長し風景は一変していた。
しかも、この広場にもまたアンテナが建てられようとしていた。
工事中の施設脇で残念がっていると工事関係者の人が建設中の建物の屋上に上がることを許可してくれた。
思ってもないことに喜んでカメラを片手にハシゴを駆け登ると、懐かしいあの風景が広がっていた。
その時に撮ったのが下の写真である。


東方面を望めば、左奥にかすかに梶ヶ森(1400m)の山頂が見える。右手は茂ノ森(1135m)の山なみ。

なお、この広場のすぐ下には新しく展望所ができており、南方面はここで眺めることができた。

南側の展望
土佐山田町の山向こうには、野市町の三宝山や香長平野や太平洋が見える。

広場に建設中のアンテナはNTTドコモの中継施設だった。
この山の麓を走る国道32号線では現在一部区間携帯電話の使用が難しいのだが、このアンテナが建ち上がればそんな不便もなくなることだろう。
ゆっくりと高知空港に降りていく飛行機を見ながら、柄にもなく時の流れを感じながらしばらく佇んでいた。


備考

登山道に水場は無い。林道はほぼ舗装されているが、狭く傾斜のきついところが多い。

アマチュア無線の運用は、かつて前述の広場で行ったことがある。
梶ヶ森の山岳回折で思ったより通信距離は伸びたが、それ以外の方角はさっぱりだった。
今となっては、もうこの山で今後運用することもないだろう。

やまとの部屋