ようやく尾根にとりつき、枝ぶりの良いブナに憩いながら、
それでもところどころ薮こぎをしながら程なく歩けば山頂に到着する。
登山口から約2時間の行程である。
山頂は佐々連尾山への縦走路を少しそれた小山にある。山頂は狭いうえに雑木が生い茂り視界は全くきかない。
思った以上に狭い山頂にアンテナをかろうじて設営したもののロケーションはあまり良くない。
昼食を摂ってから若干の運用の後、佐々連尾山から縦走してきた伊藤君と合流。
彼は相変わらずの薮こぎとかなりのハイペースで息絶え絶え・・・2年ぶりの縦走はきつかったようだ。
しかし秋の日暮れは早い。伊藤君の息の整ったところで早々に元来た道を下ることにする。
ご覧のように笹に覆われた縦走路では道を見失わないように気をつけたい。
木の株につかまりながら足元に全神経を注いで、登りに苦労した急勾配の岩場を慎重に下る。
いつもそうだが下山には神経を使う。特にこの山のような岩場で滑落してはひとたまりもない。
しかし怖いのは急坂とばかりは限らないようで、笹や樹木に覆われた登山道は一度見失うと大変である。
事実、同行した伊藤君はかつてこの山で登山道を見失い大変な苦労をしたとのこと。
確かに私たちが登った11月には木々もだいぶん落葉して見通しも利いたが、
夏の鬱蒼とした頃や天候の悪い時には視界もききにくいことだろう。
少なくても猿田峠までは充分注意して下山して欲しいと思う。
岩場の下山途中、大森山の山頂を振り返る。
備考 縦走路に水場は有りません
蛇足
山渓の「高知県の山」では佐々連尾山から大森山への縦走を紹介していますが、健脚の人でも1日コースです。充分余裕のある計画をたてられてから挑戦されてください。