佐々連尾山   1997年10月19日(日曜日)

佐々連尾山は別名「大平山」とも呼ばれ、そこにいたる縦走路では清々しいササ原に出会うことができる。
長岡郡本山町吉野から県道264号(坂瀬吉野線)を北上、白髪山登山で有名な冬ノ瀬を過ぎ、かつての坂瀬の集落あたりを過ぎると左手に「佐々連尾・中川峠案内板(本山営林署設置)」が見えてくる。この案内板の先で坂瀬林道に入りしばらく走ると登山道に着く。
県道264号線は清流「汗見川(あせみがわ)」沿いを北上する。
坂瀬林道は悪路のため、走行は要注意。
当時も私は崩壊のために途中から林道を歩いた。

登山口風景
 林道脇の登山口。登山者に対して駐車スペースは充分である。
 登山口から遠くに中川峠が見える。


始めから萱(かや)の藪こぎを強いられ少々ウンザリするが、このまま登山道は枯れた汗見川の左手の支流を渡り、右手の細い流れと付かず離れず中川峠を目指す。

中川峠付近
 中川峠付近のたたずまい

峠近くは石道で、快適な紅葉のツツジのトンネルを過ぎれば中川峠(ここまで登山口から30分ほど)である。T字路の峠には関所跡の石積みが有り、今は廃れた峠にようやく面影をとどめている。脇にある枯れたブナの古木も時の流れを感じさせる。
峠には小さな手作りの看板が有る。

峠を左に折れてからは尾根伝いにひたすら山頂を目指すことになる。ガイドブックには快適な笹原とあるが、見ると聞くでは大違い、とにかく果てしなく続くスズタケの藪こぎを強いられる。しばしば倒木やツツジの枝に行く手を遮られ、這ったり跨いだりで思うように進まない。しかもザックのサイドに取り付けたアンテナが低木に再三絡みつき嫌気を起こす。ササは肩まで茂り文字通り泳ぎながらの縦走、しかも小さなピークやコルのアップダウンの連続である。

南斜面の自然林
 尾根から少しそれて南斜面(高知県側)に足を踏み入れると明るい自然林が広がっている