〜授業中の常識・許される言動と子供の忍耐力〜


@学校における「許される行動」とは
 授業中の居眠り、おしゃべり、立ち歩き、そして無断退室…。どんなに落ち着いた学校と言われても、これらが全くないという学校はこの世に存在しないでしょう。それでは実際に、生徒の学校(特に授業中)における行動とはどこまで許されるものなのでしょうか。 また、教師はその行動にどこまで耐え、そしてどの時点で厳しく指導すべきなのでしょうか。これは本来、地域や生徒の特性を考慮して、教師は柔軟性を持って当たっていく問題です。しかし、現実問題として最低でも学年内での指導の基準は統一されていなければ、その指導の効果は皆無となってしまいます。また、地域差はあっても、ネット上でなら皆さんの意見を参考にして教師自身が自己の「問題行動に対する常識感覚」を確認することもできます。さあ今日はひとつ、皆さん冷静に(私も含めて)問題行動について直視してみようではありませんか!

A授業中の「問題行動」
 さっそくですが、まずは生徒の授業中における「問題行動」について考えてみましょう。問題行動といったって、いろいろあります。しかし、いかんせん生徒は子供。その行動は、似通っているものです。じゃ私、よっちゃんが思いつくままに挙げてみます。

「無関係なおしゃべり・笑い・罵声・遊び(ゲーム等)・手紙交換・指名しないでの発言・居眠り・立ち歩き・無断退出・トイレ退出・忘れ物・物を投げる・カンニング・座席交換・遅刻・(故意の)咳払い、くしゃみ、放屁・いじめ・悪口・別教科の勉強・マンガ、本等を読む・落書き・他人へのいたずら・電話、ポケベルの使用・教室の時計操作・お菓子などの飲食…」

 このぐらいにしておきましょう。ずいぶん出しました。きっと他にもあるでしょう。でも、これをお読みの先生、この中で一番許せないのは? こう考えると、おそらく人によってまったく違うことでしょう(ご意見ありませたら、掲示板の方におカキコミを!)。ちなみに犯罪・触法行為にあたる「喫煙」や「飲酒」「破壊行動」「危険物の使用」などは、除いてあります(授業中は、これらはあまりありませんね)。これらが授業中にある場合は、すでに学校の範疇を超えています。すぐに公にして、大々的な話し合いをする必要があります。
 さて、話を戻しましょう。上記した問題行動についてですが、これらにもレベルがあることと思います。おしゃべりひとつをとっても、2人でのひそひそ話から大多数による宴会のような大騒ぎまで、それは多様です。しかし、軽いレベルだからといってほおっておくと、次第にそのレベルは重くなっていくものです。それは、集団であれば仕方のないことです。では、どのように対処していくべきなのでしょうか…

Bやさしく→真剣に→本気で
 実際の問題行動に対する対処の仕方は、生徒によってきめ細かく変えなければならないでしょう。しかし、教師も人間ですからそれぞれ注意のしかたに特徴があると思います。ここでは私、よっちゃんの生徒に対する注意の仕方を紹介しましょう。
 まず、新学期などの生徒も緊張している中で、いわゆる目立つ生徒が出てきたとき、最初はやさしく寛容に接します。注意するときも笑顔です。この時点で生徒が従順に従えば何の問題もありません。しかし、この注意が効かなくなってきたり、他の生徒も同じような行動を取るようになってきたら、次に真剣な顔つきで問題行動を起こした生徒の目をじっと見ながら厳しく注意をします(勇気がいるんだよね!)。このとき、生徒に「明らかに今までの表情と違う!」と、思わせることが大事かと思います。そして、それでも効き目がない場合、2パターンの指導に分けます。それは @)本気で怒鳴って、生徒に気持ちの切り替えをさせる A)授業後に個別で呼び出し、話をしながら十分に指導をする の2パターンです。これは、生徒の性格によって分けます。どちらが良いかは、それまでの生徒の反応からおそらく判断できることでしょう。こうして、私自身は「荒れている」といわれたクラスの授業も今まで乗り切ってきました。ま、ただこれはあくまで私の一例です。参考になるかはわかりませんが、やっぱりどんなに嫌いな生徒に対しても指導するときだけは「冷静に、感情を捨てて」というところだけは気を使うべきでは…と、いつも思ったりしてます。
C絶対許さない問題行動
 「これだけは許さない!」…教師なら皆さん、このようなルールをクラス(または、自分の頭の中)で一つは決めていることでしょう。おそらく先生方によって全く異なることと思います。私自身が許さないのはズバリ「授業に関係のないおしゃべり」です。これを禁止することは、最近の生徒にとっては相当苦しいようです。でも、これを取り締まっておけばクラスの雰囲気が締まり、他の問題行動は激減するはずです。もちろん私が授業中に雑談をしているときなどは、いろんな発言を許しますけど…。先生方、こんなルールが効果的ですよ…というご意見、ぜひお寄せくださいね。
Dどんな手を使っても対応できない生徒が数人いるクラス
 ありますよね、こんなクラス。先生方、どうしますか? もはやあきらめるしかないのでしょうか? 実は私は、一つだけ手があると思っています。それが「クラス全体の、その生徒に対する批判力を高める」ということです。これは失敗すると、教師による意図的ないじめにつながる危険性もあります。しかし、大半の生徒の判断力が正しければ、おそらくクラスの雰囲気そのものは良くなっていくことでしょう。具体的には、そのクラスの生徒と個人的にコミュニケーションを取ったりするときに、対象となる問題生徒の行動に染まらないように、含みながら会話を交わします。また、学校におけるどんないやなことも「あの先生たちなら、きっと何とかしてくれる」という雰囲気を作っておきます。つまり、直接に問題の生徒を何とかするのではなく、その周りから固めていこうという指導です。これは、教員同士のチームワークが大切ですので、あんまり独断でこの行動に走らないようにしましょう。じゃないと、今度は職員室であなた自身の指導が「問題行動」と言われかねませんからね…。
Eどんな手を使っても対応できない生徒が大半を占めているクラス
 本当の意味で「崩壊しているクラス」です。非常に深刻です。Dに挙げた方法ではおそらく逆効果となり、さらに教師批判が高まることでしょう。私はこうなったら、もはや開き直るしかないと思っています。教師もすべてのプライドを捨てて、言葉遣い、態度、行動をすべて生徒に合わせます。そして、休み時間も授業の空き時間も常に生徒と一緒に行動します。大変疲れますが、仕方がありません。こうしなければ、おそらくノイローゼになってしまいます。時には生徒と一緒に行き過ぎた行動をとって、校長先生に叱られることもあるでしょう。でも私だったら、「耐え難い苦痛に満ちた授業を延々と繰り返すよりはましだ」と思っています(このへんは人によって違うかな…)。ま、もちろん「これだけはダメ!」という、ボーダーラインはちゃんと作りますけどね。さあ先生方、クラスを立て直す「こんなプラン、紹介しますよ」というご意見、お待ちしています!