This Is What I Do Tour (Oxford)

godfieldさんからボーイ・ジョージのThis Is What I Doツアーのオックスフォードライブのレポートを送っていただきました。ありがとうございます!私がチェックできてなかった部分もカバーされていて必見の内容です。

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18年ぶりのソロ・アルバム・リリースということで、いてもたってもいられず、3泊5日の強行軍でイギリスに行って来ました。(成田空港・出発の搭乗口で、ゆか坊さんに遭遇!心強い気持で出発できました)。

見たのはoxfordとlondon。londonは、ゆか坊さんがすでにレビューしているので、私はoxfordの感想をシェアさせていただきます。

11/9(土)londonから電車でoxfordのO2ACADEMYへ。5時頃到着すると、会場外にはおよそ30人程がすでに行列。今回の全日程を廻る常連のハードコア・ファンたちは、何と午後2時半から並んでいたそうです。ここ数年見かけなくなっていた古参のファンたちの姿も見受けられて、お互いに挨拶しあったりして、ちょっとした同窓会モードでした。

5時半頃、georgeはいませんでしたが、kevanを始めとする主要バンド・メンバーとスタッフが食事の為に出てきて、外で並ぶファンたちと気軽に挨拶を交わしていきます。バンド・メンバーたちもこの20年間ほぼ不動。音楽的には勿論ですが、georgeが大変な時も揺らがずに支え続ける、本当に素晴らしい仲間たちだと思います。

さて、開場後、ほぼ予定通りに開演。まずは、オープニング・アクトの The Featherzの登場。3人組の21世紀版グラム・パンク的なファッションとサウンドで、ボウイ・ファンのgeorgeも結構気に入ってるのだろうな、と思わせます。ちなみにヴォーカルの女性は、king of everythingのPVに出ている王冠をかぶって歩いているあの女性です。

30分程のセット終了後、セット・チェンジ。

そして、ついに御大登場です。
まずはgeorge御大のお姿。写真ではすでに見ていたけれど、本当に健康的に痩せていて、その美しさに加え、とても男性的な感じで(髭もさることながら)、そのセクシーさにどきどきでした。

バンド・メンバーは、いつものjohn themis(ギター)、kevan frost(ベース)、zee(バック・ボーカル)、mike gorman(ピアノ)の不動メンバーに加え、ritchie stevens(ドラム)、james(サックス)、reuben(トランペット)、maria(バック・ボーカル)とトロンボーンの男性が加わりました。特に、reubenは、今年の注目ジャズ・ミュージシャンに選ばれたとかで、georgeが何度も「特別なトランペット・ソロをやって」とお願い(半分強要)し、彼が必死に吹くという光景がライブ中、何度か展開されて微笑ましかったです。

ニューアルバムを中心に披露されたライブ、可愛かったのが、「it's easy」でのgeorgeによるハーモニカ・ソロ披露。何故か吹き始める前に突然kevanの方に身体を向け(ステージにほぼ背を向けるように)、吹いている間中kevanが優しく見守るという光景がありました。どうやら、georgeはハーモニカの練習をここしばらくkevanと続けていたそうなのですが、oxford でついに吹く勇気(覚悟)ができたので初披露することに。だけれどやはりどこか不安で、「ついkevanの方を向いてしまった」そうです。ちょっとぎこちないのだけれど、本当に一生懸命吹いていて、抱きしめたくなる程でした。

昔の曲(CC時代、ソロ)も新しい解釈とアレンジが加わっていて新鮮でした。かつては時に、嫌そうに投げやりに歌う事すらあったヒット曲の数々も、1曲ずつ丁寧に歌っていました。
「do you really want to hurt me?」もブルース調にアレンジされ、reuben のトランペット・ソロで切なさ倍増。全体的に、ジャズ&ブルースにより寄り添っていっている感じ。全席立ち見だったのですが、「僕らは最近,立ち見の会場の方が似合う音楽をやるようになったと思う」とか言って、ノリノリでした。

その他は、
Satellite of Love
Get it on
It's a Wonderful World
Church of the Poison Mind
Do You Really want to hurt me?
Everything I Own
Satan's Butterfly Ball
To be Reborn
Karma Chameleon
Bow Down Mister

全21曲、2時間たっぷり歌い切り。

あんなに歌うことに真摯で楽しそうで、かつ、あんなにソウルフルで、最後まで声も枯れずに気持良さそうに歌いつつ、ユーモアも忘れないというgeorgeを見たのは、もしかしたら初めてだったかも!という位の素晴らしいライブでした。

デビュー当時のきらきらした澄んだ瞳が戻って来た、ジョージ。

日本でのライブが実現することを、切に願います。


素敵なライブレポートをありがとうございます。ロンドンのライブでもジョージはハーモニカに挑戦していましたが、このときは客席を向いての演奏でした。ジョージ、一日で成長したみたいです。